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いつかきた道
ああ そうだよ そこは...…
愛車の累計走行距離がゾロ目になった。数日前に、もうそろそろだなと気が付いていたのだが、そこまで気にしていなかった。だいたい、いつもゾロ目を少しオーバーしたところで気が付いて、あらら見逃したわ、でお終いなのである。今回も、そうなってしまいそうな予感がしていたし、数字が揃ったところで取り立てて何をするわけでもない。
それが今回ちょっとお出かけからの帰り道、ふと累計走行距離メーターに目が行ってしまった。「111106」。ゾロ目の5km手前の絶妙な距離だった。なぜか、そのままやり過ごすには惜しい気がした。「なかなか無い機会だし、数字が揃ったところを記念に写真でも撮っておくか」と自分には珍しくメーターを気にしながらの走行になった。
幹線道路を走行していたので、「その時」に停車できるか心配になってきた。いつでも停車できるように脇道に入った方がよかろうか、ふとそんな考えが頭をよぎった。そうしている間にも、どんどん距離計は進んで行く。
その時だった。
「この先の分岐を右の脇道に入ればどうだ?」
そんな囁き声が聞こえた気がした瞬間、右にウインカーを出していた。
そして、気が付いたのである。この道は元カノの実家への道でもある。その彼女はもう嫁に行って実家にはいないのであるが、付き合っていた当時に送り迎えで通った道だった。しかも、走り進むにつれ距離的にその前ピッタリのような気がしてきた。
ドキドキが止まらなかった。
「ヤバいぞ」
何が? どんな心理が働いたのか自覚はないのである。
とうとう「その時」はやって来た。なんと予感は的中してしまった。ピッタリ数字が揃った瞬間が元カノの実家前だった。
「やっぱりなのか」
真向いの酒屋さんの駐車場に入って車を止めた時には、ドキドキを鎮めるためしばし呆然としていた。
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そこは、十数台の駐車が可能な少し広めの駐車場で、当時はよくここに停めたものだった。懐かしくてしばし辺りを見回した。彼女を迎えに来た時はワクワクしながらここで待ったし、デート帰りは、名残惜しくて車中で語り合ったものだった。
それにしても、この元カノとは何と不思議な縁が続くのだろう。忘れた頃に引き合わせてくれる「何か」が働くらしいのだ。気が付くと、全く偶然に同じオフィスビルに勤務していたことさえあった。
彼女については、先日こんな文章も書いている。
読み返してみると、「ピリカ文庫」の「坂道」回を読んだ直後に書いたらしいことがわかる。そこで読んだ小説に触発されて、酔った勢いで書いたものだった。その部分を書き出してみる。
さきっきまでnoteの記事を色々見ていた。其の中で元カノでえ詩乳、、親友のオンノのこが出てくるお話があった。
↓↓↓ ろれつが回っていないので訳す。
さっきまでnoteの記事を色々見ていた。其の中で元カノで親友の女の子が出てくるお話があった。
『男女の友情は成立するか?』
結論から言うと。
『わかりません』
そもそも、友情とは? だってむずかしい。恋愛感情と友情は、どうやら違うらしいとは自分でも薄っすらわかる気がするが、そこから先はお手上げである。
ただ、今回の「ゾロ目事件」で気が付いたのは、自分が惹かれる人はきっとずっと変わらないんだなってことぐらいで、これが友情かどうかなんてわかりませぬ。
それでも、久しぶりにドキドキ&エモかった出来事ではありました。
ピリカ文庫は、こちらです。お世話になっております。