Athens of The North

北のアテネでサステナビリティ経営学を学んでいます。日々の活動を記録しています。

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最近の記事

気候変動、現在志向バイアス(7/2/2023)

現在志向バイアスという行動経済学とかでしばしば言及される認知バイアスがある。これは、要するに人間は将来生じる価値を過小評価しがちな傾向があることを示すもので、息の長いプロジェクトではかなり厄介な存在となる。 気候変動は直ちに影響を感じられないものの、数十年スパンでみたら確実に全世界の人に何らかの悪影響を与えるとされている。近年少しは気候変動に目が向けられはじめているものの、いまだに気候変動に対して懐疑的に感じてしまう人は少なくない。その原因は色々あると思うのだけど、一つは現

    • 社会課題の解決、ソーシャルビジネス、パッション(6/27/2023)

      社会の課題を解決したいと本気で思っているなら、力をつけろ、技術を身に着けろ、専門性を磨け。パッションだけで問題を解決できるほど甘くない。というようなことを昔から聞いてきて(最近でもどこかで聞いた気がする)、確かにそうだなと納得していたことから、これまでの人生では技術を身に着けることに注力してきた。 そうしたら色々なことができるようにはなったし、お金もそれなりに稼げるような力もついたけど、その過程で自分が解決したい具体的な課題を見失ってしまった。というのも、色々な知見を身に着

      • Dissertationの一日(6/26/2023)

        今日は家に籠ってDissertationに集中した。本当は子供とパートナーと動物園に行く予定だったけど、バスケをして以来膝がずっと痛いのでやむなく断念し家に籠る。家に一人だけでかなり集中できたことを実感し、普段は作業をしていると子供がちょっかいかけてきて集中が途切れたりして、作業が進まなかったんだなと気づきを得た。 Dissertationは相変わらずLiterature Reviewを書いてるけど、今日は3000wordsくらい書き、いつの間にか10000wordsくらい

        • 優秀な友人たち(6/25/2023)

          旅行の翌日は大抵疲れて何もできないのだけど、予想通り一日中疲れていた。ただ、日本語で書いている論文を友人達から意見をもらう予定があったので、Zoomで議論。 ひとりで集中して論文を書いているとどうしてもリサーチや検討の過程で思いついたものを色々入れこんでしまって、中身がわかりづらくなりがちになることは大学時代からずっと自覚しているので、一定程度書いたら人に見てもらうということを欠かさず行っている。 彼らは大学卒業する前かした後くらいに仲良くなった友人達で、そろそろ10年来くら

        気候変動、現在志向バイアス(7/2/2023)

          ハミルトン、Dissertationの計画(7/24/2023)

          来月司法試験があり、それに向けて集中的に勉強をしたので、あまり各ネタがなかったのだけど、ここ二週間記録できなかったのは反省。日本にいる中高時代からの友人がロンドン出張ということで、一緒にアフタヌーンティーをするためにロンドンに来ている。空港に早めに着いて暇しているのでnoteの存在を思い出し、久々更新。せっかくロンドンにきたので、ハミルトンを見る。日本では劇団四季、ニューヨークではブロードウェイと色々ミュージカルは見てきたほうだけど、心が震えるほど感動したミュージカルはハミル

          ハミルトン、Dissertationの計画(7/24/2023)

          βアクティビズム、ESG投資(6/11/2023)

          積読していた、ジェームズ・P・ホーリ/ジョン・ルコムニク『「良い投資」とβアクティビズム MPT現代ポートフォリオ理論を超えて』をようやく読んだ。 https://bookplus.nikkei.com/atcl/catalog/22/09/12/00373/ 一般的にESGは社会の公器としての企業の責任を果たすものといった具合で倫理的に良い行いを促進する概念であると漠然に思われている節がある。しかし、この書籍では現代ポートフォリオ理論を駆使して分散投資を行う機関投資家に

          βアクティビズム、ESG投資(6/11/2023)

          子育て世代の可処分時間(6/10/2023)

          Dissertationを進めようと思ったのだけど、朝から子供が不機嫌で、Meadowsに連れていく。帰宅後に昼寝させてから作業しようと思ったらなかなか寝てくれない。結局午後4時半まで何もできず。こういうことは頻繁に起きているのでもう気にならないけど、子供を育てていると基本的に事前に想定したスケジュール通りにうまくいくことはないので、スケジュールが崩れる前提で予定を考えなければならない。子供との時間を減らすという選択は取り得ないので、どうしたものかとしばらく悩んでいる。 子

          子育て世代の可処分時間(6/10/2023)

          Dissertation進捗、ゲティア問題、難民問題(6/9/2023)

          朝からDissertationに集中しようと思ったけど、早起き失敗してそのまま午前中は子供と公園で遊ぶ。午後からDissertation開始、50本ほど関連する論文を読んでいると、自然とどの論文が重要論文で引用しなきゃいけないのかがわかってくるので、この作業は楽しい。 論文を一通り読み終わったので、データの取得を試みる。S&P Capital IQを使ってうまい具合にスクリーニングにかけようにもなかなかうまくいかず、3時間ほど格闘したけどできなかった。週明け担当者に相談しよ

          Dissertation進捗、ゲティア問題、難民問題(6/9/2023)

          ふと思った疑問・感想リスト

          相変わらず自堕落なので、毎日更新ができていない。こんな自分が否になるけどまあ仕方ない。書くことが思いついた日に書かないと書きたかった細かなディティールは忘れるし、そもそも何を書きたかったのかも忘れるので、億劫でも習慣化しよう。Duolingoのフランス語は125日と続いているので、noteも習慣化できるはず。 覚えている範囲でネタをざっと書き出してみる。 Inverness Trekではスコットランドの地方企業のサステナビリティ戦略を伺った。ウィスキーの醸造所ではいかにして

          ふと思った疑問・感想リスト

          RADWIMPS、ロッテルダム、ハーグとか(5/26-5/31)

          一週間家族旅行でnoteの更新をストップしてみたところ一日の思考の量と質ともに目に見えて落ちてしまったことがわかった。その分感情の方に脳のリソースを使えたから良かったかもしれないけど、毎日何かを書くという作業は大切らしい。 5/26 Köln 『すずめの戸締まり』のCMでRADWIMPSがヨーロッパツアーをやるということを知り、急いで日程を確認したところ5/26Kölnであれば行けそうということでKölnへ。2年前『天気の子』のツアーチケットに当選したのにコロナでなくなって

          RADWIMPS、ロッテルダム、ハーグとか(5/26-5/31)

          Inverness、アントレプレナーに求められる好奇心と洞察力(5/24/2023)

          いまいるInvernessという街はスコットランド北部のハイランド地方にある小さな都市だ。ネッシーで有名なネス湖に通ずるネス川を中心に自然と調和する古めの街はとても美しい。日本でもこういう都市に住みたいと思ってるのだけど、どこがいいんだろうか。 政府機関と企業見学で色々得たものはあったけど、詳細は帰ってから書こうと思う。一つ思い出に残ったのが、友人の好奇心と洞察力についてだ。彼は起業だったりコンサルだったり色々やってきて学期中常々優秀だなぁと思ってた。繊維工場の見学中、ウール

          Inverness、アントレプレナーに求められる好奇心と洞察力(5/24/2023)

          ハイランド、trek、地方でのサステナビリティ実装の難しさ(5/23/2023)

          大学院の活動の一環で、ハイランドにtrekに来ている。現地の企業や政府機関に訪問して色々プレゼンを受けたり、交流したりする、大人になってからの社会科見学みたいなやつだ。サステナビリティの実装は特に田舎だと人的リソース不足、経済的リソース不足、サステナビリティ以外の課題も山積みということで、極めて困難というリアルがある中、スコットランドでも田舎の方でどのようにしてサステナビリティを実装しているのかを学ぶ旅、というのが今回のtrekの目的(だと勝手に理解している)。他のプログラム

          ハイランド、trek、地方でのサステナビリティ実装の難しさ(5/23/2023)

          英国刑法、イギリスの食事(5/22/2023)

          英国刑法の勉強をしてるのだけど、刑罰の目的に犯罪者の社会からの隔離による犯罪予防(incapacitation)も含むと考えているようで衝撃を受けた。日本で刑罰論を学ぶときに少なくとも主目的としては真っ先に排除される概念が通用してることに驚くとともに日本の刑法学やそのベースとなるドイツ刑法学は相当精緻に考えられているのだなとあらためて実感した。犯罪と刑罰を均衡させる応報刑の考え方や刑罰による威嚇を目的と考える一般予防論、刑罰による教育、矯正を目的とする特別予防論からは懲役10

          英国刑法、イギリスの食事(5/22/2023)

          やることリスト(5/20/2023,5/21/2023)

          旅行から帰ってきたら思ったより疲れていて、昨日は半日くらい寝てしまった。今後やらなきゃいけないことをリストアップしていたら、想像以上に多く、これはやばいと焦りつつ、来週はtrekとドイツ・オランダ旅行がある。毎日根詰めて対応していかないとすべてが中途半端に終わってしまうので、しっかりしよう。以下やることリストと目標。 Dissertation 締め切りは8月中旬だけど、意外と時間がない。今日Journal of Business EthicsとBusiness Ethic

          やることリスト(5/20/2023,5/21/2023)

          空港ホテルの意義、バルセロナ動物園、美学(5/18/2023, 5/19/2023)

          疲れ切ってしまったので昨日はnoteの更新ができなかった。本当は昨日帰宅予定だったのが、バルセロナからパリへの飛行機の出発が2時間遅れたせいで、トランジットに間に合わず、仕方なくパリに追加で一泊した。LCCを使っていてこれまでなにか大きな不利益は被ったことはなかったけど、今回LCCのリスクを思い知った。トランジットに間に合わないことを明らかになったあとすぐにシャルル・ド・ゴール空港近くのホテルを予約。今までなんで空港近くにホテルがあるのか恥ずかしながらよくわかってなかったけど

          空港ホテルの意義、バルセロナ動物園、美学(5/18/2023, 5/19/2023)

          サグラダ・ファミリアと世代を超えたバトン(5/17/2023)

          昨日ガウディの伝記を読んだところだったため、建設中のサグラダ・ファミリアが目に入った瞬間得も言われぬ気持ちになった。43年間死ぬまで一つのプロジェクトに人生を捧げ、死後90年以上経っても完成しない未完の大傑作サグラダ・ファミリア。彼と比べることはおこがましいけど、20年もののプロジェクトでも長いなーと思ってしまうので、彼の執念というか信仰心のとてつもなさを思い知る。自分が生きている間に完成するものではないことを理解しながらプロジェクトを進めることを決意し、後世の人々がこのプロ

          サグラダ・ファミリアと世代を超えたバトン(5/17/2023)