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IKEA家具の端材でつくるエコwall


-2014 コンセプトデザイン-

IKEA家具の端材。家具生産の際、節やヤニ等で使えないところが出ます。材料利用率は約60%前後くらいでしょうか。

(出だしの写真が端材でスミマセン。工場って木粉ありのこんな感じです)

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木が割れているところも使えません。でも端材も大切な天然資源、検品ではじかれた材料がパレットに積まれていきます。この工場では数年前からIKEA家具をしていて、現場に積まれた木っ端を見る度に有効活用できる方法はないものかと考えていました。


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別プロジェクトで施工中のショールーム。


現場監督が天井 上の斜めに張り出したH鋼と配線処理に困っていて、更には施工がこの段階まですすんでいるのにクライアントと担当デザイナーがデザインを決めかねていたので、"エコwall"のコンセプトデザインを提供しました。地元の岩山をモティーフに、"IKEAの端材"を集成材にして活用、空間内に自然を表現する企画です。

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-イメージCG- Autodesk 3dsMAX   Vray


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上に見えるのがモチーフとなった地元の岩山。東南アジアで一番大きい岩山がある観光地、お茶で有名な所でもあります。


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材料としては使えない天然の節が岩肌を表現。節やヤニを多めのものをピックアップして制作してもらった集成材サンプル。「このまま作ってしまってよいのだろうか?」初めに見た時はあまりの自然さに企画した本人が引いてしまいました。


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集成材にした後、岩肌の凹凸を表現する為チェーンソーで加工。操作に不慣れなので作業はシンドイです。


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イギリス人のデザイナー,フレッドさんが担当してくれた「RockWallDesign」幅は約15m、高さ7mの無垢材の壁面にLEDが埋め込まれダイナミック溢れる空間になりました。


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LED照明の効果で手前と奥の書斎側のガラスが奥行ある空間を演出してくれます。無垢材家具の端材の有効利用は、天然木の吸湿効果による空調電力コストを抑える効果もあります。実際、真夏の暑い時に木材置き場にいくと涼しく感じます。それを活かし天然木の壁が吸湿することで室内の湿度を調整してくれる相乗効果もあるエコwallとなりました。

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