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9歳半で亡くなった娘のこと ①誕生~病名を告知された時




みらさぽスタッフのあきこです。
9歳半でお空に旅立った娘のこと・家族のことについて、少しずつ書いていきたいと思います。
お読みいただけたら嬉しいです。

誕生

出生直後の佐知


2011年11月7日(月)午前1時27分、娘誕生。
義父母により「佐知(さち)」と命名。
「佐」は人の役に立つという意味、それを知るということで「佐知」。
3つ年上の兄正輝は、今までママのおなかに入っていた自分とは違う生き物がいきなり現れ、ちょっとジェラシーを感じながら慎重に佐知に対応(笑)
家族4人での生活が始まりました。

当たり前の毎日

年に一度の北海道家族旅行

正輝は第1子だからか、男の子だからか、個性か、とにかく手がかかり、その様子をじっと見ていた佐知は、放っておいても生きていけるような、そんな子どもたちでした。きょうだいで遊びたいけれど、正輝は佐知のことをうっとおしいと思っていたようです。なぜなら、佐知の遊びはおままごととごっこ遊び(笑)ゲームをするときは一気に仲良しになり、週末に親はワインで、子どもたちはジュースで乾杯し、テレビ画面に映るゲームを家族で楽しむというのが私たちの当たり前でした。オカメインコも飼っていて4人+1羽で家族団欒を楽しんでいました。

病名が分かるまで

オカメインコとともにピアノの練習

佐知が幼稚園年長になり、10月終わりくらいから足を痛がるようになりました。運動会が終わった直後だし、足を痛めたのかと様子を見ていましたが、改善せず、近くのクリニックに行ったら「お母さん心配しすぎ。ただの成長痛だから大丈夫!!」と言われ、気にしすぎなんだなと。
徐々に足を引きずるようになり、近くの総合病院の整形外科でレントゲンを撮ってもらっても異常なし。1週間に一度受診し経過観察をしていました。そのころから、夜になると発熱し、朝には解熱していることを繰り返していました。
私は(幼稚園に行っていろんなウイルスをもらっているんだろうな。一日で熱が下がるって強い子だな。)と思っていました。
医師である夫は、「なんか白血病の症状に似ている」と義母に言ったところ、「そんな縁起でもないこと言わないで。お兄ちゃん(夫)はいっつもマイナス思考だ。冗談でも二度とそんなこと言わないで。」と義母に怒られ、以後この話題はお蔵入りとなりました。
夫もまさかわが子が白血病になるとは思ってもみないので、医師ではなく父として過ごしていたんだと思います。
年が明けて1月になっても症状は全く改善せず、夜中に足の痛みで起きて泣くこともあったため、金曜日の診察時に、もっと大きい病院に行って検査をしてくるから紹介状を書いてほしいと伝えたところ、ひとまず週明けうちの小児科に紹介しますとのことで帰宅。
翌土曜日、この日は朝から発熱し、足も痛がり、泣いて自ら病院に行きたいといったので総合病院の小児救急を受診。
インフルエンザやアデノウイルスの検査をしても陰性なので、ただの風邪と言われました。その時に、足の痛みと発熱は関係ないんですかと聞いたら、鼻で笑われ関係ないと。でも足の痛みは何かの原因があるはずと思い、採血をしてほしいと伝えたところ、「何もないって言ってるのに、お母さんの希望で小さい子に痛い思いをさせるんですか!!」と言われましたが、半ば強引に採血をしてもらいました。それは、数か月辛い思いをしているのはきっと何か原因があるかもしれないと思ったから。採血で異常がなければ自分が安心できるから。
痛い思いをさせてしまったご褒美に、この後コメダ珈琲に行こうと約束をし、帰る気満々でいました。

突然の病名告知


年長の運動会 この3か月後に白血病と診断をうけました


結果が出た時の先生の顔色が明らかにおかしく、そして、もう一人たまたま当直だった血液内科の先生も登場。もう一度採血をさせてほしいと。
「痛い思いをさせるんですかって言っておきながらもう一回採血するってどういうこと。」っと怒れてきましたが、仕方なく採血をしてもらいました。コメダに行く約束をしてるのにどんどん遅くなるではないかとそちらのイライラも発生。
そうこうしていると夫が仕事帰りに病院に来てくれて、3人で待機。
採血の結果が出て、血液内科の医師より説明「白血球と血小板の数値がおかしいので、もう一回詳しく採血をさせてほしい。今日は家には帰れません、このまま入院です。ベッドで絶対安静です。今日脳出血を起こす危険性もあります。」と言われ、意味が分からない現実に私の怒りがマックスに。
私:「採血をしてほしいって言ったときに先生なんて言った?採血して異常がでて帰れませんと言われても納得できません。誰かの検査データと間違えてるんじゃないんですか?それか、病院の検査の機械が壊れてるか。とにかく今日は家に連れて帰ります。」
血液内科医師:「お母さん、これは現実なんです。間違っていません。僕の子どもだったら連れて帰りません。白血病の可能性があります。」
夫:「あきちゃん、僕が付き添うからひとまず入院の準備しに家に帰ってて。何もなければこのままコメダ寄って帰るから。」
ということで、私は家に帰り、半信半疑のままひとまず入院の準備を。
同じ敷地内に夫の実家があるため、いつも一緒に夕飯を食べており、この日はすき焼き。食べようとしたその時、夫からの電話。
「白血病で間違いない。」
夫が言うから間違いない。
一気に涙が溢れました。

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