こんにちは。舞台鑑賞が生きがいのGSセンター学生スタッフ、はーちゃんです。
この記事では、2022年12月20日(火)に行われたイベント、「北村紗衣先生と考える、これからの舞台の楽しみ方 ―フェミニスト批評というまなざし―」の開催報告をいたします。
参加してくださった皆様、質問や感想を寄せてくださった皆様、ありがとうございました!今回参加できなかった…という方も、この記事を読んで、イベントの追体験をして頂けたら幸いです。
イベント概要
本イベントでは、「フェミニスト批評というまなざしで舞台を観ること」について焦点を当て、
「舞台上の人々の美しさを楽しむ自分」
「純粋に物語を楽しむ自分」
「批判的な観点を持つ自分」
これらをどのように共存させていきながら舞台鑑賞を楽しんでいけるのかを、ゲストの北村先生の講義+質疑応答での2本立てで一緒に考えていきました。
北村先生のプロフィールは以下の通りです!
ちなみに、フェミニズム批評とは、これまでの批評が男子文化だったことに立脚し、ジェンダーやセクシュアリティに関することを深読みしていく批評のことだ、と北村先生は仰っています。
「フェミニスト批評についてもっと知りたいぞ~!」という方は、北村先生の著書『お砂糖とスパイスと爆発的な何か』を要チェック!
フェミニスト批評って何?
この講義パートでは、「フェミニスト批評」と「ノントラディショナル・キャスティング」について説明していただいたあと、舞台作品の内容・批評・制作環境について、フェミニスト批評の観点から具体例を用いながらお話を伺いました。
役柄のもともとの設定と一致しないジェンダーの役者をキャスティングする、「クロスジェンダー・キャスティング」についてのお話が興味深かったです。また、男優が女装して出てくるとそれだけで「かわいくない」とされ、ブスネタで笑いをとろうとする傾向が日本にあるという指摘にも頷けました。このいわゆる「ブスネタ」の切り口から、いろんなコンテンツを批評してみるのも面白そうですよね。
質疑応答①
当日北村先生にお答えして頂いた質問の中からいくつかピックアップしてご紹介します!
司会進行をしながら思わず何度も頷いてしまうほど、「わかる~!なるほど、そうだよね~!!」の連続でした。
これからの舞台の楽しみ方についての模索
「これから私たちはどのように舞台を楽しんでいけるのか」について先生にお聞きしたところ、ズバリ、「感想戦」「批評を書いてみる」「配信の活用」の3つを挙げて頂きました。
感想戦
批評を書いてみる
批評の書き方については、北村先生の『批評の教室』を要チェックです!
配信の活用
質疑応答②
当日北村先生にお答えして頂いた質問の中からいくつかピックアップしてご紹介します!
感想
最後に、参加者の方の感想を一部ご紹介します。
終わりに
このイベント、企画して本当に良かったです!
今まで舞台を観る中で何となく抱いていたモヤモヤについて、このイベントを通して言語化されることにより解像度が上がったような気がしています。モヤモヤをすっきりさせる必要は無いという先生のお話にもエンパワーメントされました。これからの観劇人生の中でモヤモヤに出会ったときは、「ふーん、おもしれーモヤモヤ」のような感じで受け止め、批評を書いてみたり、仲間と感想や考えを話し合ってみたりして楽しんでいきたいです。
快くご登壇をお引き受けくださった北村先生、一緒に準備をしてくれたGSセンターの学スタや職員さん、イベントに参加してくださった皆様すべてに感謝をこめて、ありがとうございました!