再度「顔の正対」に関して
プレイを判断する時は、必ず「顔を正対」します。当たり前ですよね。
でも、現実には、多くの方は「顔を正対」していませんね。「顔を正対」する事で、そのプレイを確認しているという事を、仲間の審判に知らせる事にもなります。
これが結構大事なのですよね。
「目線だけをプレイに向けて」も、本当に確認しているようには見えません。
「顔を正対する事」で、ご自身の身体の動きにも「メリハリ」が出来ます。
試合で実践してみてください。結果は直ぐに出ますよ。実践した方は。
分りきっていると思っている方に限って、実際は「目線」だけでプレイを追っているものなのですよね。
騙されたと思って、実践するかどうかが、審判技術の向上のポイントとなるような気がします。
何故「気がします」だと言えば、それは実践した人だけが確認できる事だからです。
その審判が正対しているかどうかを確認する方法は簡単です。
その方法は、その審判の次の行動が直ぐに分かるかどうかを見れば分かります。
例えば、〇〇審判はこの打球を追うのだろうか?とその〇〇審判を見た場合に、即座に「追う」とか「追わない」とかを感じられる場合は、この審判は身体で反応しているという事が言えるわけですね。
逆に、「追うのかな?」「追わないな」とか、本当に次の行動を確認しないと分からない方というのは、プレイに正対していない場合がほとんどです。
つまり、ご自身の意思表示を他人の動きに依存していると言っても良いかもしれませんね。
この依存している審判とフォーメーションする時は気をつける必要があります。
打球判定の当該でも、他の審判の動きに依存しますので、責任を被される可能性が高いですね。
そして、何よりもイライラします。
一人のこのような審判がクルーにいると、ギクシャクとした動きが伝染しますね。
普段スムーズに動けている審判でもギクシャクとなります。
塁でもプレイを判定する姿勢でも、正対していない審判の判定の瞬間は、不安感がありますね。
本当に見ているのだろうかって。
送球が逸れたら、その方向に正対しなければいけないのですが、正対していないとすれば、送球が逸れた事を認識していない可能性が高わけです。
そこで考えなければいけない事は、アドバイスしなければいけなくなるのではないかという心の準備です。
判定する前から、正対しない審判の行動は周囲にも不安を煽りますね。
塁への走者の触塁でもそうですね。
「本当に確認しているのだろうか?」ってね。
アピールがあったらこの審判は正しく宣告するだろうかって。
その不安感というのは、チームサイドも敏感に感じるものなのですよ。
すべての審判が「1つのボール」に集中しているとすれば、そのボールの方向に正対していますので、バランスが良い審判のチームワークと写ります。
しかし、一人でも正対していない審判がいるとすれば、その審判だけ他の事をしているように感じるのです。
他の事って、つまり判定以外の事。
審判であって審判をしていないのは、試合から浮きますよ。
2塁への盗塁の際でも、2塁審判の動きが判定するべきプレイに正対していないとすれば、不安がよぎりますよね。
その不安感が抗議となってその審判にされるわけです。
「何処を見ているのだ」ってね。
それは判定が正確かどうかの以前の感覚なのです。
だから正しい判定であっても抗議されるのです。
多くの文句や抗議は、そのような事の積み重ねで行われるケースが多いですね。
審判の判定というものは、「信頼」の積み重ねなのですね。
毎試合ミスをしているとすれば、信頼感は無くなるのは当然だと思います。
誰も知らないところで審判をした場合は、その審判の実力は分かりませんので、それほどのトラブルにはなりません。
実力を知られると今度は正しい判定だとしてもトラブルになる事が多いですね。
ですから「真面目に積み重ねる」必要があります。
しかし、1つの判定でこの「信頼」も無くなる場合があるのですね。
積み重ねは長い経験が必要ですが、信頼を失うのは「1つのプレイ」で失うのです。
ですから常に緊張して審判をしなければいけませんね。
緊張する事は良い事です。
舞上がってはいけません。(笑)
例えば、捕手が立っているのか座っているのかさえ認識できないとすれば、まったくプレイを判定する状態ではないと言えますね。
プレイを判定する場合は、常に正対する。
これは忘れてはいけません。
正対する事で「視界の確保」が出来るのですよ。
宜しいでしょうか。
審判は、プレイを見る事が命です。
視界を確保しなくてもいいほど、プレイは想定の範囲で行われません。
ですからあらゆるプレイに対応するには正対なのです。
メリハリは「正対すること」から生まれます。
周囲の審判を見てみてください。
メリハリの無い審判は明後日の方角を見ていますから。
貴方は明後日の方角を見ないように、常にすべてのプレイに正対を「意識」して行動して欲しいと思います。
最後までお読み頂きましてありがとうございました。少しでも参考になれば嬉しいです。
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