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弁護士に聞いてみた!交渉をするときに気をつけるべきことは?

YouTube動画はこちら

https://youtu.be/CZBFOC_4C_o

質問者:
中野弁護士、またちょっとご質問をお願いいたします。

中野:
はい。

質問者:
何か誰かと話をしていく時、これから交渉をしていくぞという時にまずはどんなことに気をつけたらよいのでしょうか?

中野:
そうですね。よくありがちなのが、会議などでもそうですが反対の意見を表明する場合、
「こういう意見がよいと思います」
「その意見、私はちょっと…」
となった時に自分の人格まで攻撃されたと思ってしまいます。
そうするとムキになってしまい、「いやいやいや、何でよ!」とこじれてしまう、感情的になってしまう場面があります。
ですので、人格攻撃と問題提起を分けることが非常に重要かと思います。これは「問題と人格を分ける」としてハーバード流交渉術でもいわれています。
あくまでも問題に対して意見が違うだけであなたを嫌いなわけではないというところは分けなければいけません。
逆の立場からすると、問題提起に対して否定された際に「そもそもあなたは…」のように人格攻撃をしてしまうとかなり泥沼化してしまい、関係性も壊れてしまいます。
交渉の際には問題と人格を切り分け人格攻撃とは受け取らない、そして人格攻撃は絶対にしないことがまずは大切かと思います。

質問者:
相手が強すぎて押し込まれそうな時にはどうするとよいですか?

中野:
交渉においてはハードネゴシエーターのような人がいて、ガンガンと言われることはあります。そのまま負けてハンコを押してしまうこともあるかもしれませんが、これは1番よくありません。
ただ、やはりそこで「結構です」と言うには勇気がいるので、流れを変えることが必要なのかと思っています。
相手からバーっと言われ、押し込まれているな、何か口をはさめないかなという時には繰り返し話法というものがあります。
たとえば条件説明などを相手のペースでガンガンと言われてしまっている時には「ちょっと待って下さい!」「あなたのおっしゃりたいことをまとめると、こういうことですか?」などと言います。
これは状況の確認にもなるうえに一旦、流れが止まることで冷静になれます。さらに相手の勢いも止まるので、そのままオウム返しをすることは非常に大事かと思います。
また、人のせい話法というものもあります。
たとえば何かを売りつけられそうになり、帰りづらい時には「妻に相談しなくてはダメなんです」などと言います。
企業間の場合であれば「顧問弁護士がこの案件は1回持ち帰れと言っているので」や上司などの「決裁権者に持ち帰らなければいけないんです」など「私ではないんです!」と人のせいにしてしまいます。
「私は前向きでやりたいと思っているけど、決裁権者が…」という形で人のせいにするというのもありです。
これらに共通しているのは、流れに任せて判断しないということです。
家に持ち帰るなどの形で一旦、冷静になると、こういうふうにしなくてよかったなと思う部分も出てきます。押し込まれている時には正常な判断ができなくなるので、正常な判断のために冷静になる必要があります。
その方法はトイレに行くでもよいと思いますが、押し込まれている時には何かしらの方法で相手の流れを止めることが必要だと思います。

質問者:
話をするのが苦手でも交渉はできますか?

中野:
できると思います。
流暢なプレゼンをする、セールスをするなどはある程度は才能だと思います。もちろん交渉も話がうまい方が有利なのかもしれませんが、有利な条件を引き出す場合にはすごくペラペラ喋る人よりも話をよく聞いてくれる人の方が信頼できたりもします。
交渉というはお互いのやり取りの場合が多いので、よく聞くのがよい交渉者だというところがあります。ですので、必ずしもうまく話せる必要はないかと思います。

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