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グロースハックとグロースマーケティングの違い

こんにちは!

今回からは、『 グロース入門編 』をお届けしていきます!

今回のテーマはこちらです!

『 グロースハックとグロースマーケティングの違い 』

Here We Go!

グロースマーケティング?

グロースハックは聞いたことがあるけれど、グロースマーケティングって何?と思ったあなた。

その反応で正解です。

グロースマーケティングはマーケティング先進国で主流となっているマーケテイングの考え方で、日本ではまだなじみがなく、弊社が日本に広めようとしている最中の言葉です。

私自身、入社して初めてグロースマーケティングという言葉を聞きました。そもそも、入社時は「グロースハック」すら聞いたことあるな、レベルでしたからね。会議で「グロースハック」ってキーワードを出され、「あぁ、グロースハックね」と分かったような受け答えをした後に、本を買って必死に勉強したものです。

アメリカの先進的な企業はこの考え方を元にマーケティングを進めているそうです。

日本でももうすぐこれがスタンダードになるんでしょうね。

ちなみにグロースマーケティングで推奨する指標設計フレームワークに「ノーススターメトリック」というものがあります。こちらはこの記事でも詳しくご説明していますので、興味のある方はぜひ。

私みたいに知ったかぶりしなくてよいよう、まずはグロースハックについて簡単にふれておきましょう。

グロースハックとは


グロースハックとは、2010年にアメリカQualaroo社CEOショーン・エリス氏によって提唱された「グロースハッカー」という職種が元となって生まれた言葉だそうです。「真っ先に見ろ」「見たあとにすぐやることを決めて」「手を打て」というのが基本的な行動の概念で、これらを通じて自社の製品・サービスを成長(グロース)させていく手法ですね。

グロースハックは、英語でGrowth Hackと表記され、Growthは「成長」を意味し、Hackは「テクニック」「手法」のような意味で使われています。プロダクトの持続的成長を行うための手段・戦術がプロダクト自体に組み込まれている、ということです。

例えば、以下のような手法です。

SNSシェア等、ユーザーが友だちにサービスを紹介しやすい機能を取り入れる
・自社が持つ情報・コンテンツを外部メディアに無償提供して認知度を上げる
・ターゲットユーザーに無償で利用させて価値を体験させる

こうしてみるとグロースハックは具体的な手法を明示していることがわかりますね。

で、グロースマーケティングとは


ということでグロースハックについて書いてきましたが、そもそも紹介しなきゃいけないのはグロースマーケティングの方でした。

グロースマーケティングとは何か、社内の詳しい人に教えてもらいました。

企業・事業・製品・サービスの持続的成長にフォーカスしたマーケティング活動の総称。

行動理解、高速に施策を繰り返す、的確な目標・指標設計の3つを軸とする。

なんだそうです。

なんか、とりあえずスゴそうです。

もうちょっとちゃんと説明しないと怒られるので、補足しましょう。

1.行動理解

まず1つ目の軸「行動理解」とは、顧客の行動を理解することです。顧客の行動とは、顧客が自社の製品・サービスを知り、購入し、さらに製品・サービスを利用するというすべての行動のことを指しています。

最近はデジタルマーケティングが主流ですので、Google Analytics等を使って、Web上で見込顧客がどのページを見てコンバージョンしたかを把握している企業は多いと思います。しかし、ここでいう行動理解は、コンバージョン(購入まで)の理解にとどまらず、購入後にどう使っているかまで把握することを指しています。

例えば当社はSaaS型アプリ開発サービス「ModueApps」というプロダクトを持っています。当社のお客様はこのサービスでアプリをリリースした後に、ModuleAppsの管理画面を使ってアプリユーザーにクーポンの配信をしたり、プッシュ通知を行うのです。

そのため、当社で「ModueApps」を購入していただくまでの行動だけでなく、アプリをリリース後にどのくらいクーポンやプッシュ通知を使われているか、といった行動のデータも取得、分析しています。

顧客の行動を理解することがどう持続的な成長に繋がるの?ってなりますよね。

それは、顧客の行動を理解することで、ニーズを正確に把握することができるようになるのです。ニーズを把握できた結果として、顧客が継続的に商品を利用してくれるようになり、継続した事業成長にも繋がるというわけなのです。

ですので、行動理解なしに持続的な成長は実現困難となってしまうのです。

2.高速に施策を繰り返す

せっかく顧客の行動を把握できても、それがマーケティング施策やプロダクトの改善に活かせなければ意味がないですよね。更に言うと、施策に反映するのに時間がかかってもダメです。顧客のニーズが多様化し、変化が早いと言われている今の世の中で、発見したユーザーニーズを反映するのに半年、1年単位の時間を掛けていては遅すぎます。

そのため、グロースマーケティングでは施策を高速に繰り返すことを重視しています。

重要なのは「高速に」と「繰り返す」の2点です。

もっとこうしたらユーザーの満足度が上がるのでは?、こうしたら新しいユーザーがかくとくできるかもしれない、と思いついた仮説を「高速に」実施するのです。

ただ、その仮説がいつも正しいとは限りません。

もちろん試した結果間違っていることも多いでしょう。だからこそ「繰り返す」が重要なのです。一度の失敗で立ち止まらず、何度も仮説立案して検証し続ける姿勢が大切ですよね。

3.的確な目標・指標設計

3つ目の軸は「的確な目標・指標設計」です。KPI設定ならやっているよ、という会社多いと思いますが、ここで強調したいのは「顧客体験」を踏まえた指標設定ができているか、という点です。

クラウド型、サブスクリプション型のビジネスが増加したことで、顧客が他社のサービスへ乗り換えるコスト・手間は非常に低くなっています。顧客が自分でサービスの情報を収集し、選択できる現在では、企業はいかに選ばれ続けるサービスを提供できるかが生命線であると言っても過言ではありません。

そのため、「顧客体験」を踏まえた指標設計が重要になっているのです。

従来よく使われる指標である「売上」「販売数」などは「企業側の視点」でしか考えられておらず、この指標だけを追ってもサービスを利用している顧客の体験や満足度は測れないのです。

これからは「何をすれば、もっと買ってもらえるか」とい視点を持ち、顧客個人のエンゲージメントを高めるための指標設定が大事なのです。

アメリカの先進的な企業はこの考え方を元にマーケティングを進めているそうです。

日本でももうすぐこれがスタンダードになるんでしょうね。

グロースハックとグロースマーケティングの違い

ということで、なんとなく似ているこのグロースハックとグロースマーケティング。

何が違うの?と詳しい人に聞いてみました。

すると、こんな答えが。

「グロースハック」は戦術的な話。一方の「グロースマーケティング」はその上位概念として、「グロースハック」を駆使するためのより戦略的な視点での話。

ふむふむ。

確かにグロースマーケティングの方がマーケターの実施する手法だけでなく、企業としての方針や戦略、組織体制についてもふれている気がしますね。

違いを表にまとめるとこんな感じになります。

グロースマーケティング・・・ビジネスを持続的にグロースさせるための戦略・マーケティング活動の総称

グロースハック・・・グロースを効率的に行うための手法・テクニック

まとめ

ということで今回のテーマ「グロースハックとグロースマーケティングの違い」については、簡単に言うとグロースハックは戦術、グロースマーケティングは戦略ということでした。

お役に立ちましたでしょうか。

グロースマーケティングについて、詳しくは下記の書籍で解説しております。

それではまた今度。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。