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ブッキングは大変か

 バンド活動で難しいと感じたのは、一見さんのブッキングである場合である。まず、競争の激しさが挙げられる。アメリカには非常に多くのバンドが活動しており、特に人気のあるヴェニューやイベントでの出演枠は限られている。このため、新人バンドやインディーズバンドが注目されるのは難しい。

次に、コネクションやネットワークの重要性がある。業界内での関係性が強いバンドやアーティストは、ブッキングの機会が増える傾向にある。逆に言えば、適切なコネクションがないとブッキングは一層難しくなる。これは特に大都市で顕著で、業界関係者との関係を築くことが成功の鍵となる。

さらに、プロモーションとブランド力の欠如も難しい点だ。バンドが知名度を上げ、ファンベースを拡大するためには、効果的なプロモーション活動が必要である。プロモーションが不十分だと、ヴェニューやイベントの主催者にとって魅力的なブッキング対象とはならない。

また、契約や報酬の条件交渉も課題となることがある。特に新人バンドは経験不足から不利な条件を受け入れてしまうことが多い。契約内容をしっかり理解し、公正な条件を求めるための知識とスキルが求められる。

最後に、地理的な制約も一因だ。アメリカは広大な国土を持っており、都市間の移動には時間とコストがかかる。ツアーのスケジューリングや移動手段の確保もブッキングを難しくする要因の一つとなる。これらの点を考慮すると、アメリカでのバンド活動においてブッキングは非常に挑戦的であり、多くの努力と戦略が求められることがわかる。

アメリカでは、ローカルバンドでも、「先にマネージャーを雇え」と言われる。まず、マネージャーは音楽業界の知識と経験を持っており、契約やプロモーション、ツアー計画、メディア対応など、バンドメンバー自身が対応するには難しい業務を専門的に処理できる。これにより、バンドは自身の音楽制作やリハーサルに集中でき、時間を節約できる。

また、マネージャーは業界内で広いネットワークを持っており、プロデューサーやエージェント、レコードレーベル、メディアなど、バンドにとって有益なコネクションを提供してくれる。このネットワークがあることで、バンドは重要な関係を築きやすくなり、業界内での地位を確立しやすくなる。

さらに、マネージャーがいることで業界関係者に対してプロフェッショナルな印象を与えることができ、バンドがより真剣に受け取られるようになる。これにより、新たな機会が広がる可能性が高まる。

マネージャーは、バンドのキャリアを長期的に見据えた戦略的な計画を立てることができる。適切なタイミングでのリリースやツアー、プロモーション活動など、バンドの成長を最大化するための計画を立てて実行することが可能。

さらに、契約や交渉の専門家であるマネージャーは、バンドにとって有利な条件を引き出すために交渉を行い、フェアな報酬や良好な契約条件を確保する手助けをしてくれる。

加えて、マネージャーはバンドに対するメンタリングやサポートを提供し、業界の複雑な側面についての助言を行う。これにより、バンドメンバーが自身のキャリアについての理解を深め、より良い判断を下すことができる。

最終的に、マネージャーはバンドの成功が自身の成功に直結するため、バンドの利益を最大化するために最善を尽くす。これには、ツアーのスケジュール調整やプロモーション戦略の策定、収益の管理など、さまざまな面でバンドの成功を支援することが含まれる。

ローカルバンドがツアーなんて非現実的な話だと思うかもしれないが、アメリカにいると、思っていることは何でも実現できると思ってよい。

最初は、馬鹿にされるかもしれないが、常識から外れたことをしても、日本ほど馬鹿にされもしない。

非常識でも実現出来たら認めてくれる国だと思って間違いない。

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