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各地域へ向けて出発
さて、テキサスの合同合宿も終わりを迎え、各生徒は、自分が入学する大学へ向けて、本当の意味での旅が始まる。翌日になれば、各々違う飛行機に搭乗して、ばらばらになるのだ。
テキサスで初めて出会い2週間の間で友人となった人と再会できるかは定かではない。この日が、本当のラストデイになるのか、再会する縁があるのかは誰も分からない。
私たちは、仲良くなった人達の大学の住所と大学名、寮の名前と部屋番号をお互いに託し、最初は手紙でやり取りをしてつなぐことにした。
当時は、LINEもないし、Eメールは大学に入学してから知ったものである。この最終日のメモ書きが唯一、その仲間を辿るのに必要な情報となった。
東、中西部、西と大きく3つのエリアの大学に入学する220名は、もう少し細かく区切られた地域へと飛び立っていく。
DC地区は、メトロポリタンと呼ばれる地域にある大学に通う学生は、DCの空港へまとめて向かうことになる。
このグループの中で、DC内の大学へ通う学生は、ジョージ・ワシントン大学で一緒に夏学期を受講することになり、DC近隣のバージニアとメリーランド州の大学に通う生徒は、自分の大学へそれぞれ向かう。
DCに降り立った後は、ジョージ・ワシントン大学(以下GWU)のグループとそれ以外で別々のバンに乗り、そこで別れた。
DC地区には、私が後に転学をするタウソンという州立大学もあったが、メトロポリタンから車で1時間半ほど離れた場所になるため、タウソン大学の学生だけは、ボルチモアの空港へと飛び立っていった。