見出し画像

初のCD制作

 レコーディングをしたら、そのままCDに焼いて納品してくれるのだろうと思っている人も多いのではないだろうか? 私もそう思っていた。バンドに長いこと携わっていた人ですら、レコーディング周りの事は知らないことが多い。教えられることも殆どないし、ましてやレコーディングを経験することも多くはないだろう。

 CDとして市場に出回るまでにはいくつかのステップがある。
 

  1. 作曲

  2. レコーディング

  3. マスタリング

  4. CDプロダクション

  5. CD問屋へ卸す

  6. 小売店へ卸す

  7. 消費者の手に渡る

簡単に言うとこういう流れである。

1から7まで、それぞれ違う会社が手掛けていくことになる。またレコーディングの中には、プロデューサーと呼ばれる職業の人も入っているだろう。

今までの説明で、3まで自分達で自主製作を行ってきた。いつもは、4も自分のPCを使って行っていたのだが、1000枚のCDを外注してみたことがある。手売りでは捌き切れなかった。

 5のCD問屋へ卸すのは、恐らくレーベルに所属していないのであれば難しいだろう。だから、6の小売店へ卸すこともできない。7の消費者の手に渡らせるのは、ライブ当日に手売りをするか、オンラインで販売するかのどちらかである。

 バンド活動をしていると、「いい歳ぶっこいて、音楽で食っていけると思っているのか!」の罵られることはあるし、バンド活動している社会人や学生であれば、罵られることを覚悟することだ。CDだけを販売しても食ってはいけないのは、事実だ。

 今では、CDを販売することはなくなり、サブスクになっているが、当時は、CDが売れたとしても、アーティスト側に入ってくる印税は、それ程でもないはずだ。作詞作曲した人がメンバーにいれば、その人に多くは入るだろうが、演奏部隊の一人でしかなければ、それ程入ってこない。

 収入源は、それ以外に、ライブからの収益、ライセンスからの収益、もし学期の広告塔になっているのであれば、そこからのスポンサーシップで収益は成り立つであろう。

 アルバムを自主制作する時は、自分で予算を捻出する。レコーディングエンジニアも自主製作のバンド相手と、レーベルからの依頼だと、同じアルバム一枚の制作でも単価が大きく異なる。自主製作の場合は、良心的な金額で制作してくれる。

 レーベルと既に契約しているアーティストになると、アルバム制作時に自分達がお金を払わずレーベルが払ってくれる。これを「レーベルが払ってくれた」と思ったら大間違いなので注意しておこう。

レーベルが「建て替えている」ということは、覚えておかなくてはならない。この建て替えという表現を「リクープ」と英語では言う。その意味を説明していこう。

いいなと思ったら応援しよう!