見出し画像

初のフォトシューティング

ビデオ制作を終え、ほぼメディアキットに添えるべき資料は揃った。

あとはバンドの写真撮影のみだ。

この写真撮影に関しても、Musician's Atlasに掲載されているカメラマンで、ボルチモアに住所のあるフォトグラファーを採用した。

写真撮影はスタジオではなく屋外を選んだ。

バンドとして普段使いしないような場所をロケに選び、メタルバンドの写真に似つかわしくないモニュメントのある公園を選んで撮影を行った。

最終的に選ばれたのは、4人がまとまって上を見ている姿を上側から撮るショットだった。

メディアキットに必要な写真は、ベニューでも使われる。

ブッキングが完了すると、そのバンドの写真がクラブの壁に貼られ、認知度を高めるために使用される。

バンドの写真は基本的に白黒で、写真の下にバンドロゴと公式サイトが掲載されている。

フォトグラファーはその形で出力し、データを納品してくれる。

バンド側は、そのデータをフォトペーパーに出力してメディアキットとして量産する。

私は仕事が見つからない合間をぬって、このメディアキットの作成に勤しんだ。

  

メディアキットの郵送

 メディアキットが揃ったら、早速レーベルへ送る作業に移った。

当時は、レーベルにデモを送ることが優先だったが、今思うとマネージャーを先に探すべきだったと感じる。

Musician's Atlasには、レーベルの送り先住所が記載されているが、レーベルの名前の隣に「(No Unsolicited)」と書かれている場合がある。

これは、そのレーベルが「未承諾のデモテープや資料を受け付けていない」ことを意味している。

具体的には、事前に連絡を取って承認を得ない限り、アーティストやバンドがデモテープ、CD、プレスキットなどを送っても受け取ってもらえないということだ。

このようなポリシーを採用しているレーベルは、膨大な数のデモを無秩序に受け取ることを避けるために、この措置を取っている。

レーベルにアプローチする前に、必ずそのレーベルの提出ガイドラインを確認し、必要な手続きを踏んでから送付することが重要だ。

「(No Unsolicited)」と書かれている場合、弁護士やバンドのマネージャーからの郵送物なら受け取れるということだ。

つまり、アーティスト自身が直接の対話を行うことは難しいということを意味している。

だから、メディアキットを最初にマネージメント事務所に送ってマネージャーを見つければ、レーベルにデモテープを送るのはマネージャーが行ってくれることになる。

得意でない分野に下手に自分で取り組むと失敗することが多い。

自分は何もできないという人の方が成功する確率は高い。

何故なら、人を使うことが上手だからだ。

それぞれ自分の得意分野を任されると、自己肯定感も高まり、本当に必要とされていると感じ、自信を持って取り組むことができる。

それが事業の成功に寄与する。

いいなと思ったら応援しよう!