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国籍による特徴

 英会話の上達には、国籍に寄って如実に差が表れる。まず、一番分かりやすいのは日本人の英会話力。短期留学の経験がある人なら、ある程度話すコツを既に理解しているので、通常の日本人の英会話力の中には入れないようにする。今から話すのは、理論上の事はかなりよく知っているものの、英会話を一度もしてこなかった日本人の英会話は、8割方、文法の間違いを恐れて話そうとしていない。

 初めてアメリカに行く人から、アメリカに在住している全ての外国人を見た時、肌の色に関係なく、全てアメリカ人に見える。アジア人の顔をしていて英語が流暢に話せたら、アジアの市民ではなく、アメリカ市民だろうと思ってしまう。それくらい普通に英語を話す。

 アラブ人のクラスメートは、英語を話すスピードは非常に速い。しかし、文法の試験を受けさせると、高得点は殆どいない。つまり、ルールを知らずに話すも、文法のルールを気にせず、伝えたいことの単語を考えるより話しているから、英会話ができているように聞こえる。

 アフリカ系の英語の特徴は、アメリカで生まれた人であっても、「Ask(アスク)」を「Aks(アクス)」という人は多い。本当に多い。アフリカ系アメリカ人に典型的な例である。他にもBe動詞の箇所で、複数形になる部分を単数形で話すことも多い。

 他には、ain’t という表現を使う場面にしばしば出くわす。この表現は、「am not」「is not」「are not」の省略形として使われます。これ一つで3種類をカバーする省略形である。歌の歌詞にはよく出てくるが、口語で使われる。この表現は、留学生の間で使われるのを聞くことはほぼない。

 韓国人の特徴は、「F」の発音。恐らく韓国語の発音の中で「ふ」をあらわすものを「ぷ」と発音しているのだろう。英語でのFを使う所の「ふ」の発音箇所が全て「ぷ」になっていたりすることは、ESLではよく見かける。

 このように国籍によって、アクセントに差がみられることは、私にとっては新しい発見だった。

 何よりも目から鱗だったのは、間違った文法で話すことを恥ずかしいとおもっているのが日本人だけだったということだ。その国籍の方も、間違っているという意識を持っていないで話す。

それは、日本人である私達も、時代ごとに流行る言葉遣いが、文法上適していなくても普通に話している。その違和感に対して「文法が違う」と唱えるよりも「違う音として楽しむ」感がある。日本人以外の留学生の英語は、そういう感じだった。

 だから、アクセントのせいで通じない場合、こちらが何度も聞き返してくると、「何でこんなに言っても分からないの?」くらい食い気味で悪いのはこちらだというオーラを出してくる。理不尽だと思うのと同時に、こういう突破力を学ばないといけないんだなと改めて積極性の重要さを知った。

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