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創業融資体験談|自治体の制度融資(信用保証協会付き融資)で借りてみた

この記事では私が開業時に実際に体験した融資の体験を共有します。この記事がこれから創業融資を受ける方の参考になれば幸いです。

私は東京都港区で創業したので、港区の制度を利用した信用保証協会付き融資を受けました。港区の制度融資は利率が0.2%と破格の低水準で、信用保証料も都が2/3を保証してくれます。

それでは時系列に従って私の融資体験談を見ていきたいと思います。

STEP1 産業振興センター 資格確認

まず最初は、自治体の制度融資を管轄する団体に連絡するところから始まります。港区の場合は港区立産業振興センターというところが管轄でした。自治体の制度融資をどこが管轄しているのかは、インターネットで調べればすぐに出てくると思います。

電話をかけて制度融資を利用したい旨を伝えると、まずは対象かどうかを確認したいので、本人確認書類を持って来てほしいということでした。その場で面談の予約を取って、予約の日に産業振興センターに向かいました。

当日は中小企業診断士の相談員の方との面談でした。本人確認、創業地の確認、どんな事業をやるのか、などを話し、制度融資(創業融資)の対象であることが確認されました。

そして、今後のスケジュールの話に移りました。

制度融資を受けるには、港区所定の創業計画書を作成する必要があります。そして、創業計画書は、産業振興センターに通って指導を受ける、または創業アドバイザーから2-3回程度の打合せ&指導を受けて作成する必要があります。

私はその相談員の方にほぼ誘導されるような形で、創業アドバイザーからの指導を受けることになりました。おそらくこれはどっちでも良いと思います。港区の場合、相談員が担当するとずっとその方が変わらず担当なので、面倒だったんだろうなと思います。

その日の話はそこまでで、その後、創業アドバイザーの方から別途連絡が行きます、ということで終わりました。


STEP2 創業計画書指導

その後、創業アドバイザーの方から連絡があり、私の事務所の近くのカフェで1回目打合せをすることになりました。創業アドバイザーの方は産業振興センターから委託を受けた団体の方で、元銀行支店長の中小企業診断士の方でした。年齢は70代でまだまだ現役です。

私は創業計画書が完成していたので、それを確認してもらい、その日は終了しました。時間は30分程度。

その後、2回目、3回目と同様にカフェで打合せをして、最終的にアドバイザーの方のOKが出て、プログラム完了ということになりました。

創業計画書の修正は、基本的にお作法的な細かい修正が何点か、あとは2,3年後の収支計画でややアグレッシブな部分があり、そこを現実的な数字に修正した形です。

自分の事務所の近くまで来ていただけるので、時間的にも助かりました。ただ、3回指導を受けるので、週に1回だったとしても3週間かかってしまうという時間がネックでした。比較的時間の取りやすいアドバイザーの方ならもう少しスピーディに進められたかもしれません。


STEP3 申込予定金融機関の選定・面談

創業アドバイザーからの指導と並行して、制度融資を利用する金融機関を決めていきました。制度融資は信用のない企業や事業主に代わって、信用保証協会がそのリスクを保証してくれる融資の形態です。したがって、基本的には普通の金融機関と金銭消費貸借契約を締結することになります。制度融資に対応している金融機関は制度融資を管轄している団体に聞けばわかります。近隣の信用金庫はほぼ対応していると思います。私は大規模な信用金庫にとりあえず面談を申し込んでみました。創業計画書、自己資金の残高証明書等々の必要書類を提出し、担当の方から「当行で受け付けできるかどうか審査してからまた連絡します」との返答をもらいました。


STEP4 あっせん書の交付

創業アドバイザーによる創業計画書の指導が終了した後に、再度産業振興センターに予約を取って、指導員の方にあっせん書の交付面談が行われました。1回目の面談では創業計画書の内容確認と、あっせん書申込に係る提出書類の確認。2回目の面談で必要書類を提出し、その場であっせん書の交付となりました。これで金融機関に申込ができます。


STEP5 申込金融機関による事務所訪問

STEP3で金融機関に申込をしてから2週間後に、「受付OK」との連絡が来ました。その日のうちに、融資課長と担当者の方が事務所に挨拶に来られました。事務所の現地確認も兼ねていたようです。後日、銀行にお伺いして、正式な申込をしました。


STEP6 内部決裁を経て正式申込

申込の後、1週間程度で内部決裁が下りたとの連絡があり、銀行にお伺いをして、口座開設の手続きと、融資契約の締結をしました。書面での契約だったため、口座開設と融資契約で合計1.4万円の収入印紙が必要でした。ここはできれば電子契約にしてもらいところですね。つつがなく手続きが完了し、数日後に無事着金となりました。


まとめ

以上が私の融資体験談となります。

この事例では、東京都港区の融資あっせん制度を利用し、優遇金利を適用する形での手続きだったため、港区関連でのタスクが通常よりも上乗せされているので、けっこう大変でした。

金融機関&保証協会だけの制度融資であれば、それほどの負担はないのかもしれません。ただ、自治体でのあっせん制度を利用する場合は大体同じ流れになると思うので、参考になれば幸いです。

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