しつもん映画会:ONODA/一万夜を越えて
若き友人と忘れないうちにと
同じ映画を観たので、しつもん映画会をしてみました。
ネタバレしない範囲で、記録しておきます。
定例の質問に答えながらシエアしていきます。
印象的な場面は
鈴木紀夫さんに発見され た際の小野田寛郎さんとのツーショット写真。
まるで合成写真だと思った。同じ次元で写されたものとは思えない。
24歳の旅人は、私と同世代、同級生だった。時代の落差を感じた。
キーワードは
陸軍中野学校の教官の
「玉砕は一切まかりならん」「君たちには、死ぬ権利はない」
何が起きても必ず生き延びなくてはならなかった。
生き恥をさらすな、自決せよではなかった。
「洗脳」というワード。
印象に残る登場人物は?
主人公の小野田さん
鈴木青年
最後の仲間の小塚金七さん
私たちの時代は、世界を放浪して自分探しをする若者が多くいた。
その若者に心を開いた小野田さん。そのことに深い因縁を感じる。
小野田さんの世代とは違う角度で私たちも洗脳された世代だった。
「すべてそう思わされているんだ」
「君は間違ってる」そう言われた。
洗脳というワードに正解を見失った。
メッセージは
使命に生きることの尊さ
洗脳の怖さと狂気
そこにある生存能力と魂の不思議さ
戦争の無意味さ
人と人が殺し合う哀しみ
「ツナグ」ことの大切さ
この映画を観ることで
あなたが何にとらわれているかが見えるかもしれません。
魔法のしつもんは
Q:何を信じますか?
Q:あなたが繋ぐことは何ですか?
全ての人が時代の証言者となる。
語り継ぐ、書いておく。必要な人が必要な時に受け取れるように。
記憶と記録が風化しないように、次世代に繋いでいくことを
改めて確認することができました。
解説
太平洋戦争終結後も任務解除の命令を受けられず、フィリピン・ルバング島で孤独な日々を過ごし、約30年後の1974年に51歳で日本に帰還した小野田寛郎旧陸軍少尉の物語を、フランスの新鋭アルチュール・アラリ監督が映画化。終戦間近の1944年、陸軍中野学校二俣分校で秘密戦の特殊訓練を受けていた小野田寛郎は、劣勢のフィリピン・ルバング島で援軍部隊が戻るまでゲリラ戦を指揮するよう命じられる。出発前、教官からは「君たちには、死ぬ権利はない」と言い渡され、玉砕の許されない小野田たちは、何が起きても必ず生き延びなくてはならなかった。ルバング島の過酷なジャングルの中で食糧も不足し、仲間たちは飢えや病気で次々と倒れていく。それでも小野田は、いつか必ず救援がくると信じて仲間を鼓舞し続けるが……。主人公・小野田の青年期を遠藤雄弥、成年期を津田寛治が演じ、仲野太賀、井之脇海、イッセー尾形らが共演。2021年・第74回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門出品。
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