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旨いもんコンシェルジェかずちゃんの偏愛自分史


かずちゃんとの出会いは、利尻、礼文の旅、小平の道の駅でお土産物を見ていたら、頼まないのに、横からお薦めをやたら詳しく教えてくださる。
お互いに同じツアーの一人旅。
その旅の間、度々、その知識は炸裂して、ただものではないと思わされたものでした。この方は美味しいものに対する愛が尋常ではなく、「偏愛自分史」の人だと見染めてしまいました。

そのかずちゃんとランチすることになり、大喜び!
コロナ第二波の自粛解禁日の大阪でランチと「100人と書く一枚の自分史」プロジェクトのワークをしました。
そこで、この人の美味いもんへの偏愛自分史を書きたくなってしまいました。

「先輩!月に2回ぐらいランチしましょうよ~」
たまたま、同じ大学のちょっとだけ下の後輩だったのです。
ならば、定期的にランチして、インタビューしてリライトできる!
ということは・・・
定期的に美味いランチが食べられるってことです!
願ったり叶ったりです。

ということで
どれぐらい上手くインタビューができるか。
どれぐらい上手くリライトできるか。
修行の始まりです。
どうか、みなさまお付き合いくださいませ。

初回は、~あんこシリーズ~から。


1.あんこシリーズ~浅草の想い出と亀十のどら焼き

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2021年2月23日
守口京阪百貨店で限定150個販売と知って、この日はお仕事は休みだったので、開店前から並んで、浅草の亀十のどら焼きをゲットしました。

6年前、東京のお正月を経験したくて旅した時のことでした。東京大神宮では赤福餅も食べて、肝心の浅草の亀十のどら焼きを目指したのですが、浅草の仲見世通りの賑わいと人の多さには驚くばかりで、案の定、亀十の前の想像を絶する行列を見て、ふわふわの皮がたまらない夢にまで見た亀十のどら焼きを泣く泣くその時は諦めたのでした。

どら焼きは東京が発祥の地。亀十のどら焼きは東京三大どら焼きの一つです。「どら焼きといえばうさぎや」と言う人も多いのですが、食べ比べしましたが、私は断然、亀十派です。

大阪でも阪急百貨店で買えるのですが、入荷が少なくて、一人3個で10分で売り切れるらしいのです。滅多に手に入らないのです。もう何年も食べていませんでした。

あっさりとした餡とパンケーキのようなふわふわ生地が変わらずに美味しくて・・・。あ~、再び食べられてよかった! どら焼きを口に含むと、浅草寺の賑わいとお線香の匂いが甦ります。

コロナ禍が収束して、浅草にまた賑わいが戻ったら、あの喧騒の中で行列に並んで、亀十のどら焼きを思いっきり食べたいと思っています。

2.あんこシリーズ~菊乃井のおはぎと祖母の思い出

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2015年3月8日、京都南座の花形歌舞伎の帰りに料亭菊乃井さんがされてる素敵な甘味処 無碍山房 (Salon de Mgu)京都高島屋【京都・河原町】にわらび餅をいただこうと久しぶりに寄りました。
高台寺のほうのお店も素敵ですが、立地的にめちゃくちゃ便利なのが京都高島屋の地下一階にあるSalon de Mguで人気店になっています。

これまではなかったメニューにおはぎがあったのでコーヒーとともにいただきました。作りたてのおはぎは温かくて・・・、てっきり冷たいと思っていたのでびっくりしました。ほっこりするわ~。これってどこかで知ってる、懐かしいそんな感覚がしたのです。
こちらのおはぎはあっさりと甘さ控えめなのに、思い出したのはこってり甘~い、味は全く違う祖母が作った出来立てのおはぎの温かさでした。

祖母とのお別れ、天王寺の鉄道病院に駆けつけたときの顔に白い布をかぶせられていた祖母の姿にワアワアと泣いた、その時の記憶が蘇りました。
 私の横には、小さなおばあちゃんがちょこんと座っていて
「好きなように生きていいよ、何時でも守っているから」
おはぎを口に含むと温かくて、ひょっと、そんな声が聞こえてくる気がしたのでした。
「そうやね。私は一人じゃないね」

祖母は阿倍野に住んでいて、東大阪市に住んでいる私たちのところに、同い年のいとこを連れて、月に一度は来てくれていました。
私の楽しみはいとこの男の子と遊んだり、おもちゃや本を買ってもらうこと。お餅が好きな私は、火鉢で焼いてぷーっと膨らんだお餅を海苔や砂糖醤油で食べること。祖母の横にいて出来立てのほやほやの祖母が作ったおはぎをほおばることでした。

祖母は、もともと大店のお嬢さんだったのですが、倒産して、歴史の波に翻弄されて数奇な人生を生きた人でした。「関東から来て、よう大阪で暮らしていたな」と親たちは話していました。
いつもニコニコして小さなかわいい人でしたが、不思議な能力のある人だったようです。そんな力を小さな私が怖がったので、見たくないものは見えないようにしてくれたと母は語っていました。祖母といつも一緒に居る感覚を、何かの折にふっと思い出します。

甘いものを食べる。一人だけれど一人じゃない。残りの人生を毎日後悔することのないようにやりたいことをやって過ごしたいと思います。
食べたいものを美味しく食べる。うまいもん好き甘いもん好きの原点は、祖母のおはぎだったようです。

あなたの人生を彩る想い出のうまいもんは何ですか?
好きになった原点はどこにありますか? 



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