「my groove」活用事例|「真鶴町公民協働プラットフォーム」ー 公民協働の実践の可視化・コラボレーション促進 ー
株式会社Groove Designsが提供するサービス「my groove」は、地域で活動する人々のアクションと共創を支援する、まちづくりに特化したデジタルプラットフォームです。
この記事では、神奈川県真鶴町が2022年から設置している「真鶴町公民協働プラットフォーム」の事例をもとに、本サービス導入による成果や効果をご紹介。さらには、自治体職員および事業者インタビューもお届けします!
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真鶴町の事例では、地域課題解決や、市民活動エンパワーメントを後押し。その背景には、「my groove」によるデジタル接点→リアル参加という流れをつくり出せたことが寄与していました。
■ 「真鶴町公民協働プラットフォーム」の導入背景と目的
真鶴町は少子高齢化と人口減少の傾向が顕著にみられ、2017年には神奈川県で初の過疎地域に指定されました。一方で、近年は移住支援やサテライトオフィスの誘致などを強化し、人口の社会増を実現しています。今後は定住支援も強化していく中で、町民のまちづくりへの参加を促進し、公園づくり事業や子育て・教育分野に関する地域課題解決を公民協働で推進していくために「真鶴町公民協働プラットフォーム」を設置しました。
■「真鶴町公民協働プラットフォーム」における「my groove」の役割
「真鶴町公民協働プラットフォーム」において「my groove」は、地域活動を可視化して参加の間口を広げ、参加のハードルを下げるという役割を果たしています。
これまで、まちで具体的な地域活動が起きていても、その情報・状況が一目でわかる場所がありませんでした。「my groove」によって地域プレイヤーの活動を可視化し、彼らを応援したくなる雰囲気を醸成することを目指しました。
行政からではなく、プレイヤー自身からデジタルプラットフォーム上へ積極的な情報発信を行うことで、手伝ってほしい人と、手伝いたい・参加したい人のマッチングも実現しました。
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■「ウィッシュリスト」活用で広がった応援の輪
上記マッチングの手法として、「ウィッシュリスト」という機能を設置しました。提案事業のひとつ、『まなぶる青空キッチン』のイベントでは「ウィッシュリスト」を掲載してイベント運営の協力者を募集。1週間のリスト掲載と周知で、町内外から 4名の参加者を募ることに成功しました。協力者からは「色々な世代と交流できて嬉しかった」や「真鶴地域の横のつながりを感じられた」などの声が寄せられました。
[活動団体インタビュー|Q:「my groove」を実際に使ってみた感想を教えてください。]
藤井さん(まなぶる):プロジェクトの始まりから、日々のお知らせ、最後の実施報告まで、時系列に沿って情報がまとまっている点が良いなと思いました。新しい方にも説明しやすくて役に立ちました。また、ウィッシュリストを通じて、お手伝いに来てくれた方がいたのはとても感動的でした。私たちとしては、子供だけでなく大人も含め、また地域や町内外問わず誰でもウェルカムな団体にしたかったので、ウィッシュリストをきっかけに仲間が増えたのはとても嬉しかったです。
森澤さん(まなぶる):ウィッシュリストの機能はとても助かりました。昨日は竹切りの準備をしていたのですが、実際に何名かの方がウィッシュリストを通じて参加してくれました。普段はママさんたちが中心となって活動しているので、力仕事が必要なときに得意な方が参加してくれるのは本当に助かります。また、子供と関わりたいと思っている方にとっても、ウィッシュリストが最初の一歩や入り口になってくれたのでありがたかったです。
■ 各団体の活動プロセスを可視化する「真鶴町公民協働プラットフォーム」
「真鶴町公民協働プラットフォーム」では、1年間の事業を、事業進捗フェーズで区切って表示することで、今どの段階にあり、どう進んでいるのか?を分かりやすく示しています。
第1フェーズでは、補助事業の公募前に、まずまちの課題を把握することから開始。町民や町内事業者を対象とした対面でのワークショップを開催し、取り組むべき課題、解決方法としてのアイデアを出し合いました。ワークショップで出された課題やアイデアはサイト上に掲載され、事業に提案する団体は、それらをヒントに企画を組み立てることができます。
第2フェーズでは、事業提案団体の応募内容を公開。第1フェーズで行った課題整理などを踏まえた提案が寄せられました。
第3フェーズでは、補助事業に採択された団体が、活動状況などを発信していきました。
このフェーズでは、各団体のインタビューや活動報告、イベント案内などを掲載し、活動者の顔が見える取り組みとなるような情報発信を心がけます。各団体がそれぞれ情報を上げて互いの活動を把握することや、my grooveをともに運営するためのコミュニケーションを取ることによって、事業の共同開催も実現しました。
各事業の実施報告は「真鶴町公民協働プラットフォーム」(my grooveまなづる)内にて掲載されています。
<公園づくりの取り組み実施報告|真鶴町公民協働プラットフォーム>
<子育て・教育の取り組み実施報告|真鶴町公民協働プラットフォーム>
■ 真鶴町自治体職員(政策推進課|令和4年度当時)インタビュー
Q:公民協働事業内に「my groove」を導入しようと思った意図を教えていただけますか?
卜部さん:私たちが「my groove」を導入する際に大事にしたかったのは、公民協働事業を推進するエンジンとして位置付けることでした。他自治体ではアイデア募集や意見収集のためだけに活用されることが多いですが、我々の場合は、既に自分の思いを行動に移している住民や民間企業の取り組みを、プラットフォームを通して多くの人に知ってもらいたいと考えていました。さらに、自治体を介した意見交換ではなく、活動団体の人たちや関心のある住民の方たちがデジタル上で集い、応援の輪が広がってほしいという思いで導入を決めました。
Q:「my groove」を使ってよかった点を教えてください。
各取り組みの全体像をプラットフォーム上で把握できた部分が良かったと思います。現在、公園づくりや子育て・教育に関する3つの団体が取り組みを実行していて、それぞれのSNSを通して情報発信しています。しかし、SNS上の交流や情報共有だと、自分たちのコミュニティ内で限定されてしまいます。それに対して、このプラットフォームでは全ての団体の情報が集約されているため、団体間でお客さんを紹介し合ったりするなど、デジタル上で活動の輪が広がる効果があると感じました。SNS全盛時代で誰でも情報発信できるからこそ、プラットフォームが活動の推進力として機能していると思いました。
Q:当社と連携して、進めやすかった、良かったと感じた点はありますか?
Groove Designsさんと連携してやりやすいと感じた点は、まず色々な地域の取り組みを知っていてかつ実際に関わっているということです。また、デジタルに弱い職員に対しても分かりやすく解説して教えていただけたのはとても助かりました。さらに、意見収集の方法やプラットフォーム運用の方法について、他地域の具体的な実践からもアドバイスをいただけたので、とても心強いサポートだったと感じています。
■ 「真鶴町公民協働プラットフォーム」運用で得られたデータと可能性
運用期間中は、3つの提案団体による継続的な情報発信により、多くの関心が寄せられました。登録者の内訳を見ると、20代〜40代の若い世代が70%以上を占め、求めているターゲット層にしっかりと情報を届けられたことが分かります。さらに、自分も活動に参加したいと思う層が約25%も存在していることが分かり、今後の参加者の裾野を把握することができました。
■ まとめ
「真鶴町公民協働プラットフォーム」では、地域が抱える課題のオープン化や各提案団体の活動状況をこまめに発信することで、協働の輪が広がり、協力者の複数名参加や事業の共同開催が実現しました。また、デジタル上でのコミュニケーションが、リアルでの活動を充実させるという好循環も生み出しました。
「my groove」は、効率的な情報発信や市民との相互コミュニケーションを実現するためのデジタルツールとしてだけでなく、地域課題の解決を住民一丸となって目指す公民協働活動を支えるツールとして効果を発揮します。
ぜひ「my groove」を活用して、市民と行政の共創まちづくりに取り組んでみませんか?
自治体・企業のみなさまへ
もしこの記事を読んで「my groove」に興味を持っていただけましたら、ぜひ一度オンラインで話してみませんか?
計画・ビジョン策定でワークショップは行っているが、より多様な市民の参加を促す手法について考えたい。
市民・地域と連携して事業を進めていきたいが、どうしたら良いのか分からない。
SNSやHPなど既存のチャネルと何が違うのか、どういうところが良いのか知りたい。
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