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我が道をゆく彼女たちのステキな曲|極私的プレイリスト

小学生A:おばちゃーん、このクジ引きやるー。
はい10円。

みどり屋のおばちゃん:あのね、おばちゃんじゃなくて「おねえさん」ね。
いつも言ってるだろ。

私:おばちゃんそれは無理があるって…
小学生から見たら「おばあちゃん」って言いたいところ、気を遣っておばちゃんって呼んでくれてるのに。

おばちゃん:うっさいねアンタは。
だいたいなんで平日の昼間っから小学生に混じって駄菓子漁ってんだい。

私:いいじゃん!こっちだって夏休みなんだから。

おばちゃん:いい若いもんが情けない…
海外バカンスとか夏フェスとかアバンチュールとか、することあるだろ。

私:その話は何週間も前に終わってんの!
なんだアバンチュールって、恥ずかしい。

おばちゃん:アタシが若い頃にゃ、ひと夏に5、6人の男が寄ってきたもんだ。
新しいビキニ買っても着けるヒマがなくて…

私:小学生の前でやめろっつーの!
おばちゃんの若いころは戦後の混乱期でそんな余裕なかったでしょうが。

おばちゃん:バカ言ってんじゃないよ〜♪
アタシの娘時代っていったら神武景気からバブル崩壊あたりまでかな、楽しかったな〜❤️

私:どんなモンスターだよ!

おばちゃん:いいんだよ!
自分が若いと思ってりゃいつまでも若いの!
世間のモノサシじゃなくて、自分の人生は自分で目盛りをつけるんだよ!

私:おぉ、かっこいい…強引すぎるけど。


♪ "Secret" by REJAY(2024)

まずはこの曲。
オーストラリア生まれ、北海道ニセコ育ちの18歳。
なんといってもこの声この歌唱、揺らぎと翳りと透明感に引き込まれてしまう。
初々しくて切ない恋がいじらしい。
Jeremy Quartusさんのプロデュースも併せて、今後がとっても楽しみ!


♪ "Tell Me Why U Do That" by Grace Bowers & The Hodge Podge(2024)

こちらもSNSで大きな話題を集めた18歳のギタリスト。
年齢に似合わぬブルーズ・フィーリングでバリバリ聴かせてくれます。
このMVではレス・ポールですが、普段はSG遣いらしいですね。
この曲、Esther Okai-Tettehさんのヴォーカルも、スワンプ感あふれるバンド&バックアップ陣も最高ス。


♪ "Nakamarra" by Hiatus Kaiyote(2023)

このメルボルンのバンド、ヴォーカルのNai Palmさんの存在感がスゴイ。
アボリジナルとして生きることを選んだ友人に贈ったこの曲でも、自由自在に声を躍らせ操り、聴くものの意識を思わぬところへ飛ばしてくれます。
メンバーの技能も素晴らしいし、Erykah Baduさんが絶賛したというのも納得。


♪ "Can't Fight " by Lianne La Havas(2020)

2020年、ロンドンから素敵なアルバムを届けてくれたLa Havasさん。
ずっと聴き続けてますが、特にこの曲は大好き。
本当に魅力的な声の持ち主です。
シンプルな構成で歌われる断絶と愛への希求は、何度聴いてもいつまでも美しいと思います。


♪ "STARFACE " by Lava La Rue(2024)

ブライトンあたりの海岸へ落ちてからロンドンの闇を巡り、帰還するまでのサイケな友情(愛情)物語、みたいな演出にちょっとグッときます。
見るからに個性的な彼女の、これはアルバム・トレイラーとしての小品ですが、MVと曲のマッチが好きでリピートしています。


♪ "Let Me Be Your Girl" by Rachael Yamagata(2016)

一貫して女心を歌い続けているYamagataさん、名のとおり日系四世のSSWです。
一途な恋心をさらけ出す歌詞と、哀しいクラウンのメイクが胸に刺さります。
演じるのは女優Allison Janneyさん。
ふたりそれぞれのパフォーマンスが融合したいいMVですねぇ。


♪ "Need Your Love" by Tennis(2020)

デンヴァー出身の夫婦デュオのこの曲もとっても印象的。
あえて70年代に寄せてきてる音響設定とメイク(笑)ですが、強く心に残るのは、転調してからの「It's Too Late」を思わせるラインのせいでしょうか?
東海岸ヨット・ロックのムードもたっぷり、好き。


♪ "IS IT WORTH IT" by Rae Khalil(2024)

ヒップ・ホップ・シーンを中心に活躍しているKhalilさんが、Anderson .Paakさんのバック・アップを受けてやってくれました!
手練れたちが奏でるエレガントなグルーヴ、もう最高。
プライドと不安の間で揺れる女性の心情がスタイリッシュに歌われます。
終盤の三人娘の振り付けも、何度でも見返したくなっちゃう!


私:おばちゃんと同じように、自分のモノサシで生きているであろう女性の曲を、ほんの少し集めてみました。

おばちゃん:最初のREJAYちゃん?、アタシの若いころにちょっと似てるわ〜。
ほら、そのころの写真。

私:ゲゲッ!マジでめっさ美人!

おばちゃん:あ、間違えた。
これ辺見マリちゃんのブロマイドだった。

私:いい加減にしなさい…


top image : rainkiz, Thank you for letting me borrow your wonderful work.





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