【㊗️パイオニア時代の音源配信リリース記念】CASIOPEA 個人的おすすめアルバム 5選
訂正(公開後追記)
ヘッダー、さらには当初タイトルにも4選と書きましたが完全にボケていました……
5選なので後日画像差し替えます……申し訳ありません……
CASIOPEAというバンドがある。
前回ご紹介したT-SQUAREと同じインストのバンドで、現在はCASIOPEA-P4 の名で活動中。
話せば長くなるので、今回はあえてメンバーがどうとかという話は避けるけれども、ギター兼メインコンポーザーの野呂一生さんを中心として、こちらも40年を迎えた超老舗バンドである。
T-SQUAREとは違って、こちらは
ギター
ベース
キーボード
ドラム
の4人編成。
T-SQUAREが割とジャズの要素が入ってくるようなサウンドも多いのに対して、こちらはTHE バンドアンサンブルなものが楽しめる。
しかし、その中で繰り広げられる各メンバーの超絶技巧と、野呂さんのサウンドの親しみやすさがCASIOPEAの特徴と言えるかもしれない。
長い歴史には色々ある
しかしながらT-SQUAREのライブレポでも述べたけれども、40年活動していれば色々あって、
CASIOPEAもメンバーチェンジがあったり、2006年から2012年まで、約6年の活動休止を挟んでいたりする。
さらに言えば、今でこそ安定しているもののレコード会社の移籍がチラホラ。
なので配信リリースする際の対応にも差があって、90年代初めと、2000年から2006年の活休まで所属していたパイオニアLDC(現:NBCユニバーサル)から発売されたCASIOPEAのアルバム作品だけは、これまでSpotifyなどの配信サービスのCASIOPEAのディスコグラフィからは外れてしまっていた。
大人の事情と推測はしていたけれども、ファンとしてはやはり全てのアルバムが聴けないのは非常に惜しいものがあって、ずっと悲しかったのだが
なんと今年1/25、突如として配信が開始された。
まさかの配信スタート
公式に告知された訳でも無かったため全くの不意打ちであり、優しい方に知らせていただくまで全く知らなかった。
とはいえよくある話であり、例えばCASIOPEAでも
前のレコード会社時代に発売された曲をライブ盤のラスト2曲で演奏⬇
版権問題がクリアにならずカット⬇
しかし後年、レーベルの再編時に版権問題がクリアになり再発盤で収録
なんてケースがあったりもするので、ありえない話では無いのだが、大人の事情で本当に厳しいんだろうなと思っていただけに結構嬉しい。
せっかく揃ったならおすすめを紹介したい
ということでここからが本題。
そろそろ20年近く聴いていることになるファンのひとりとして、CASIOPEAの個人的なおすすめアルバムを紹介したい!というオタクの戯言に、どうかお付き合いいただけるとありがたい。
今まで無かったところにも名曲がいっぱいなのである。(2012年以降は除くので悪しからず )
MINT JAMS
CASIOPEA LIVE
THE PARTY
Be
MAIN GATE
の順で紹介していく。
MINT JAMS(1982)
いきなりライブ盤で申し訳ないのだが、1枚目は『MINT JAMS』。
1982年、銀座の中央会館という場所で行われたライブ盤である。
これの面白ポイントは
『スタジオ収録みたいなライブ盤を作ろう』がコンセプトである点。
ライブ盤だということは、アルバムの最後の最後、Swearという曲の終盤にフェードインしてくる観客の歓声を聴くまで分からないに等しい。
そのくらいできる限り観客の声はなくされている。
しかしそこはやはりライブ盤、名演も多く、ライブの醍醐味とも言えるライブアレンジが施された曲もしっかりと収録されている。
特に代表曲のひとつ、Domino Lineの中盤に入るシンセソロからのベースソロ、ドラムソロの流れは圧巻。
ほどよく代表曲も収録されているので、
CASIOPEAというグループがどういうサウンドで、テクニックを持ったグループかというのを知るにはもってこいの1枚だと思う。
CASIOPEA LIVE(1985)
続いて1985年、当時完成したばかりの両国国技館にて行われたライブを収録したCASIOPEA LIVE。
先ほどのMINT JAMSがスタジオ録音風に仕上げたライブなのに対して、こちらは当時のライブの空気感とサウンドをそのままパックした感じのアルバム。
発売時期的にはMINT JAMSと3年しか変わらないのだが、シンセ系の機材の進化が目覚ましかった時代に乗っかって使用機材が変わり、シンセの音がより分厚くきらびやかに進化したことで、より耳馴染みのいいポップなサウンドになっていることが最大の特徴。
歓声もそのまま入っていることで、ライブ特有のセトリをワーッと突き進んでいく感じも味わえる。
当時のライブの勢いや、メンバー同士のフレーズの掛け合いなど、強いライブらしさを感じたい方はぜひ。
個人的おすすめはアンコールとして演奏される代表曲のひとつ、Galactic Funk。
THE PARTY(1990)
さて、3枚目は今回から配信開始となったTHE PARTY。
やっとスタジオ盤の登場……と言いたいところなのだが、これも厳密に言うとライブ盤である。
決してスタジオ盤が嫌いとかでは無いのだが……おかしいなあ。
さて、厳密に言うとライブ盤なアルバム『THE PARTY』とは何か。
その正体は───
『映像と音声の一発録りで作られたスタジオ・ライブアルバムと映像作品』である。
バンドはこの年にメンバーチェンジを敢行。
THE PARTYはベースとドラムにそれぞれ新メンバーを迎えた1発目、新生CASIOPEAのどアタマに据えられたアルバムであり、気合いの入りようがわかる。
ライブアルバムとはいえ、観客の歓声は収録されておらず、聴く限りではライブアルバムだとは分からないということを考えると、
ある意味、90年代版MINT JAMS と言っても差し支えないかもしれない。
メンバーチェンジによるサウンドの変化と、CASIOPEA LIVEとはまた違った勢いの良さを味わってみたい方にオススメ。
Be(1998)
続いては1998年リリース、『be』。
最大の特徴としては結成20周年記念アルバムであるということ。(本項ではようやく初めてのスタジオ盤である。お待たせしました)
バンドとしては、THE PARTYからここまでの8年間で、さらにドラマーが変わったのちに脱退。
しかし、前年の1997年からCASIOPEAサウンドをよく知る元メンバーの神保彰さんがサポートとしてバンドに復帰。
(以降、神保さんは昨年5月までの四半世紀にわたってCASIOPEAをサポートすることになるのはまた別の話……)
メンバーチェンジだとかの詳しい解説はいつかまたするとして、本稿で挙げた最初の2枚のドラマーも彼であり、
結果として80年代のCASIOPEAそのものを知るメンバーが3/4もバンドに集合した形となったことで、『CASIOPEA LIVE』やその周辺の頃のようなポップなCASIOPEAの進化形を見ることができる印象。
記念盤ということでゲストミュージシャンも数多く迎えて、賑やかなサウンドが特徴のアルバムになっている。
ぜひ本稿で挙げた以外、特に1980年代の彼らのアルバムも聴いていただいた上で改めて聴いてみてほしい1枚。
ノリのいい楽曲が続くので、ポップな楽曲がお好きな方にはハマる1枚だと思っている。
MAIN GATE(2001)
最後のご紹介は2001年リリースの『MAIN GATE』。
このアルバムも今回の配信リリースで一挙に追加されたうちの1枚である。
なんといってもまずはこのジャケットデザインを見てほしい。
あまりにも爽快感のあるジャケットに、このアルバムに出会った当時、中学生だった(リアルタイムではない)わたしは完全にとりこになってしまったのを思い出す。
曲調もそれに合った……と言うとおかしいかもしれないが、爽やかなサウンドの曲が続く。
キーボードのエレピの音がめちゃくちゃ綺麗な音を奏でているのも個人的お気に入りポイント。
前述の『be』と比べると賑やかさは減っているものの、その分シンプルにCASIOPEAの音を楽しめるアルバムだなという印象。
個人的にCASIOPEAで好きなアルバム TOP3を問われたら、必ずこのアルバムの名前は挙げると思うくらいには好きで、2000年代のCASIOPEAのアルバムの中ではイチオシである。
余談
完全な余談だが、DTMを始める目的で5年ほど前にYAMAHAのMX61というシンセを買った。
現在も現役で使っているそのシンセを選んだ理由の一つにCASIOPEAが、さらに言えばこの『MAIN GATE』でのシンセの音の良さがあった。
当時のCASIOPEAのシンセ機材はYAMAHAのMOTIFシリーズ系統。
MXシリーズはそのMOTIF直系のエントリーモデルで、自分にとって音楽的な部分で憧れの存在であるCASIOPEAの音に少しでも近づきたかったのが理由だった。
ギターでシグネチャーモデル(有名プレイヤー監修の機種)を買うのと同じような感覚、と言えばいいだろうか。
なので、このアルバムを聴くと、シンセを買い「さあいよいよ……!」と意気込んで、CASIOPEAそのものの音が鳴ることに喜んで、打ち込む手順が分からないと四苦八苦し、数時間後に匙を投げるのを繰り返していた18~9の頃を思い出し、少しだけ懐かしくなるのも、このアルバムがお気に入りな理由かもしれない。
さいごに
簡単に紹介するつもりで書いた本稿、やはりそこはファン心理というものであれもこれもになってしまい、だいぶ頭を抱えた。
まだまだ聴いて欲しい曲たちはいっぱいあるし、深掘りしていくとサウンドの変化とかメンバーの変遷だとかまだまだ色々あるんだけれど、今回はこの辺でおしまいにさせていただきたい。
さいごに、僕が気まぐれで書いたこの記事があなたにとっていい音楽との出会いの手助けとなりますように。
お粗末さまでした。