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そのフォント、使っちゃダメ!

1日に目にする文字数

書籍、新聞、映画の字幕、SNS、街中の広告…
私たちは1日にものすごい数の文字を目にしています。

2011年にソニーがReaderという読書専用機のPRで『SNSを休んで本を読もう!“Reader”読書週間キャンペーン』というwebキャンペーンを展開しました。

これは「ユーザーのTwitter(現:X)上でフォローしている人の“つぶやき”の合計文字数を算出し、つぶやき量に相当する書籍レベルを診断。
そして、“Reader ”の広告に登場している二宮金次郎像がその文字数に相当するオススメ本を紹介してくれる。」

というもの。

あなたは今日、Twitterで10,000,000文字を読んだので、これは『池袋ウエストゲートパーク』全8巻を45回繰り返して読んだ文字量に相当します。
などと教えてくれるものでした。

現在、2024年となり私たちは当時よりさらにSNSに費やす時間が増えたことでしょう。
おそらく1日に目にする文字も数えることができないほど膨れ上がっていそうです。

書体による文字表現

さて、本題です。
書体の種類によって文字の与える印象を変化させることができるという話。

明朝体ゴシック体は聞き馴染みのある種類かと思いますが、誰にとっても読みやすい文字を目指して作られたUD書体や、筆で書いたようなデザインの筆書体など様々な書体が存在します。

例えば下の画像、左側と右側を比べてどちらの方が子ども向けの楽しいイベントに感じるでしょうか?

デザイナーやクリエイターでなくとも、制作に携わる人は「なんとなく」ではなく、伝えたい内容を伝えることができる書体を選択しましょう。

書体選びのポイント

大切なのは歴史的背景を考えることです。
例えば最も古い遺跡から見つかったローマ字を基に制作されたTRAJANという書体は、その背景から歴史を感じさせる場面で使用するのが良いでしょう。
逆に新進気鋭のアーティストの公式サイトでは不向きかもしれません。

使わない方がいい書体

Gill Sansという書体をご存知でしょうか?
以前はよくハイブランドなどでも使用されていた人気の書体ですが、この書体を制作したデザイナーのショッキングなエピソードの問題で、使用しない方が良い書体とされています。
書体を使用することで、与える印象や起こりうる影響をも考えられることも大切なことです。

文字とは情報を伝えるための重要なツールです。
伝えたい内容を正確に伝えるために書体選びは慎重に考えましょう。


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