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#001 妹との死別を振り返って 〜喪失の幼少期、グリーフケアに出会った現在〜
こんにちは。
自己紹介します。
喪失の幼少期
私は5歳の時に妹を亡くしました。
妹は、三輪車を爆速で乗り回す活発な子でした。
それなのに、ある日、突然、心臓が止まってしまいました。
救急車で運ばれたけど、それっきり。
二度と帰ってきては、くれませんでした。
私は当時の自分の状態を覚えていません。
後から振り返ってみるに、悲しみと喪失感で、心も身体もぐちゃぐちゃでした。
記憶を無くし、時間も止まってしまいました。
小学校の入学式も、その後の学校生活も、低学年の頃のことは、ほとんど覚えていません。
一心同体のように、毎日一緒にいた妹。
失ってから、本当にいろんな心の葛藤がありました。
その葛藤は、何度か両親に話したと思います。
だけど、共有できたのは楽しかった頃の思い出ばかり。
悲しみや後悔の念は、初めのうちは両親も話してくれましたが、次第に心に蓋をするように、話してくれなくなりました。
私がその蓋を開けようとすると、特に母は、ものすごく反発しました。なので私もその話題に触れないようになりました。
私は妹の死との向き合い方がわからなかったので、本当はもっと話がしたかったです。だけど、本当の気持ちを両親に話せなくなりました。
友達にも「妹はお空に行った」と話しました。
だけど、5〜6歳というのは、まだ死別が理解しにくいお年頃です。なんだか空気が重たくなりました。
みんな怪訝な顔をしていました。
それから私は、友達に話すのをやめました。
そうして私は誰にも話せず、大人になりました。
グリーフケアに出会った現在
去年、グリーフケアサポート「あめのちはれ」が主催する「わかちあいの会」が始まったことで、「グリーフケア」という活動を初めて知りました。
悲しい。苦しい。心細い。
何もやる気が起きない。
なんで、こんな事になっちゃったの?
助けてあげられなくて、ごめんね。
妹がいなくなってから、毎日いろんな事を考えていました。
一度、込み上げた想いは、すぐには消えてくれなくて、感情のコントロールが効かない事が何度もありました。
そんな「グリーフ」に寄り添い、前を向く力をくれるのが、グリーフケアだと知りました。
グリーフケアには、いろんなアプローチがあると思いますが、対話することが基本のキなのだろうと思います。
その対話の機会を提供してくれるのが、「わかちあいの会」です。
私は「わかちあいの会」に参加して、ずっと話せなかった自分の気持ちを、少しだけ話してみたくなりました。
話してみたら、全然うまく話せませんでした。
今まで、何百回も、何千回も、心の中で自分と話してきた事なのに、口に出すのがすごく難しかったんです。
それでも、わかちあいの会には、聞いてくれる人がいました。
参加者の皆さんが真剣に聞いてくれました。
本当にありがたい。ありがとう。
胸の内を人に話してみるというのは、心の回復にとても重要なことだと分かりました。
改めて、私の悲しみは、私のそばにずっとあり続けて、共に歩むものだと思いました。自分が死ぬまで、ずっと一緒です。
それは悪いことではありません。それで良いのです。
これから先も、ときどき思い出しては、泣くと思います。
だけど、そんな自分を恥じることは無いと思っています。
自分の長所は、死に対して他の人より敏感で、涙もろいところです。
長い時間をかけて、そう思えるようになりました。