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【折々のギフト 令和5年12月号】年末年始のご挨拶

1年の暮れは挨拶というコミュニケーションのシーズンである。
少なくなってきたとはいえ、12月は年賀状を準備したり喪中の挨拶状が届く時節である。
『喪中のご挨拶にはお線香を贈る』という、近頃のCMのタイミングの良さに感服した。
メールやSNS等、通信の発達でコミュニケーションが一年中とれる時代ではあるが、やはり年末年始は節目のご挨拶をしたくなるモードに入る。

コロナという断絶の時代を経験した。
この時代に、お祭りというコミュニケーションが延期や中断することを余儀なくされた。祭礼に限らず、スポーツ、エンタメ、様々なコトで人が集まることが出来なかった。
2023年を振り返ると、闇の時代を跳ね返すように人と人の交流が始まった。パンデミックが、結果的に深刻にならなかったのは幸いだったが、世界情勢や日本の社会が平和的に明るくなったとは言い難い。本来ならば、危機を乗り越え祝賀ムードになるはずだ。
「蛙化現象」とか言われるように人間関係が冷めた状態になるのはなぜだろうか。相手の好きなところも嫌なところも包括して人付き合いすることが苦手になってしまったのだろうか。人と距離を置くことが個人力と誤解し、身も心も引きこもってしまいがちになる。


年賀状含め年末年始のご挨拶の機会がおろそかになっている。
形式的である、面倒くさい、必要がない、などいろいろな理由がつけられているが、一番恐ろしいのは人とコンタクトしたくないという考えと行動である。おせち料理の需要が高まっているのは家族団欒のようで微笑ましいが、売り手の企みで、高級化稀少化して本来の「アレ」を忘れると一時のブームで終わってしまうのではないだろうか。

年末年始に新しいご挨拶の習慣が生まれないだろうか。
クリスマスギフト、お歳暮ギフト、喪中ギフト、年賀ギフト、成人の日ギフトなどモノに限らず、年賀状でもそれに代わるSNSやもっと進化したITでも構わない。要は人と人がコミュニケーションするオケージョンを絶やしてはならないと提言したい。

贈り物相談室は、人と人のコミュニケーションをギフト化の推進と位置付けます。


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