【解説】第18話 無給研究員って何にゃ!
まとめ本に収録した各トピックの解説の全文を掲載
第10話で「アカデミック女子の現実的なキャリアの歩み」を書きました(10話に戻ってみて下さい)。
後半戦は、なぜこういうことが起こるのか?実際にそれを望んでいるのか?望まないとしたらどうすれば良いのか?ということに回答して行きます。後半でもいろいろなトピックを取り上げていますが、クエスチョンは共通しています。
その第一弾として、「なぜ起こるのか?」という問題と「どう解決するか?」という答えとして1つの選択肢を示しました。
まず「なぜ40代ごろからPIを目指すのを諦めるのか?」。
子育てが大変? 自分の研究能力に限界を感じた?
私は若いころ、先輩女性研究者がPIを目指さない理由をこんな風に考えていました。
しかし、自身が似たよう環境になって感じたのは、「研究じゃない仕事や研究関連だけどキャリアに繋がらない仕事に誘われること」でした。
このトピックでもリンさんは、キャリアに繋がらない待遇も良くない多くの仕事に声をかけられています。この辺の詳しい説明はレビューに記したので是非ご覧ください。
キャリアに繋がらない仕事を安易に受けてしまうと、PIになることを希望しない人というレッテルを貼られ、その先のキャリアに進みづらくなります。
そこで、このトピックでは自分の研究を諦めないで続ける方法の1つとして、科研費の申請資格などを持ち、フルタイム業務と換算され、100%のエフォートで自分の研究ができる無給研究員(博士研究員)を紹介しました。