『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』を見て
以下、ネタバレしかない。
商業映画に求められる(と聞いたことのある)ストーリーのテンポ感や上映時間などを、一切考慮せず、描きたいシーンを使いたい尺で詰め込んだ結果、気づいたら3時間をオーバーしてしまっていた、ような感のある作品。
中盤の子供達の海の冒険は、確かにストーリー上必然性のあるシーンではあるけれど、もう少しはしょって進んだほうが、個人的には好みのテンポ感だったかも。
(どんなに危険な目にあっても、子供達が命を落とすことなんて無いんでしょう?という穿った目で見てしまう、哀しい大人になってしまったというのも、上記の感想の一端かもしれないけれど)
3D化の方式が悪かったのか、2Dで予告編を見たときよりも、映像に強くCG感が感じられたような気もしつつ。
(すごく久しぶりに3Dメガネをかけたせい、かもしれないけれど)
前作の内容をほぼ忘れていたけれど、随所の説明ゼリフに救われて、ストーリーに置いていかれることなく楽しめたのは良かった。
(とはいえ、アバターとはなんぞや、レベルの前作知識は必要なので、未見だと厳しいかも)
女性陣が比較的短気に描かれていたのが気になってしまったけれど、そこは人類とは異なる文化圏だから、気にする方が野暮というものかもしれない。
(そういう意味では、トラブルに巻き込まれるためだけの末っ子もちょっと存在感がありすぎたかも)
パンドラの生態系全体が一つの意思を持つ、という設定が、ナヴィ視点の物語になったことで、より色濃く描かれていた印象。
最後に海の種族に迎え入れられるところは、種族(個人)間の理性による和解ではなく、パンドラの意思の下での生物間の融合が発生したなのでは?と考えてしまうと、ちょっと複雑な気持ちになりますね。
カニメカさんのデザインと挙動が好きすぎたけれど、最終決戦ではあまり個性的な活躍がなかったのはちょっと残念だったかも。