Gregtech6 進行メモ5 (Ver.6.15.00) 化学精錬とるつぼの強化 (Ta,Ti,Nb,W)
前回の続きで、今回はGreg6の代名詞の1つともいえる、るつぼについて特性を見つつ、実際のサバイバルモードでのるつぼ強化の幾つかの例を見ていこうと思います。そして、そのために必要な金属の精錬方法について、それぞれ見ていきます。
1.目標
ルートによって必須だったり必須じゃなかったりしますが、一応。
・新たな金属を加工する
・るつぼを強化し、より多くの金属(合金)を処理できるようにする
るつぼ強化にあたって新規に必要になる鉱脈は以下の通りです。
太字じゃないやつはルートによっては今回必要ないもの。しかし未来技術まで踏破するならばいずれ使うことになると思います。
・Vanadium Pentoxide (バナジウム鉱石)
・Rutile, ilmenite (チタン鉱石)
・Iridium (イリジウム鉱石)
・Molybdenite, Powellite, Wulfenite (モリブデン鉱石)
・Columbite, Tantalite (ニオブ・タンタル鉱石)
・Tungstate, Wolframite, Scheelite, Huebnerite, Ferberite(タングステン鉱石)
・Azurite もしくは Zircon (副産物としてハフニウムが得られる)
2. るつぼの特性と強化の流れ
流れに入る前に、まずるつぼの特性を見ておこう。
Gregのるつぼは、素材の融点よりも1.25倍の温度耐性がある。つまり、融点の1.25倍の温度までるつぼは融けること無く加熱し続けられる。
(例 : セラミックの融点 = 2000 K → 1.25倍した 2500 K がセラミックるつぼの限界温度 )
一応、以下の画像に各るつぼの耐熱温度、素材温度、質量をまとめた表を記載する。ただし、ここで紹介するのはGreg6で入手できる素材にとどめる(黄昏を入れるとるつぼ素材が増える)。
るつぼの強化にあたって、目指すべきはタンタルハフニウムカーバイド製のものをつくることである (最も耐熱性が高い)。以上の表より、以下のチャートのようなるつぼを経由して、タンタルハフニウムカーバイドるつぼを作成することになる。
金属製るつぼ、鋳型、Crossingのレシピは以下の通り。画像はブロンズだが、他の金属でも同じレシピになる。
アップグレードにしか該当金属のるつぼを使わない場合、用意するものはるつぼと鋳型の2つ、つまり金属プレート12枚分だけで良い。
鋳型の数をそろえたり、Crossingを用意したりしてるつぼを自動化するのは、タンタルハフニウムカーバイド製のものができたときだけで十分だろう。
3. 金属精錬 (化学精錬)
るつぼの素材として用いられる金属の加工方法について、個別に見ていこうと思う。必要に応じてページ上部の目次に戻り、目的の金属の箇所まで飛ぶこと。
なお、クロム、イリジウム、モリブデンはVer.6.15.00では特別な処理を要さないため、ここでは説明を割愛する。
a. バナジウム (Vanadium)
バナジウムは、酸化バナジウム(Vanadium Pentoxide (V) )をMV以上で電気分解することで得られる。
酸化バナジウムについては、直接鉱脈を見つける以外にも、川辺にたくさん存在するBlack Sandを遠心分離することでも得られる。ノーマル、Basaltic、Garaniticを問わずどれでも大丈夫だが、遠心分離以外の方法(ふるいにかける、磁気分離する)では一切手に入らないので注意。
この他にも、パープルサファイヤを直接遠心分離(スチール製以上)にかけることでもバナジウムが手に入る。
b. Meteoric Steel
これは鉱脈が存在しないため、地道に地表にあるMeteorite(隕鉄)を集める必要がある。ただし Ver.6.15.00 であれば Big Meteoriteが拾えるため、1年以上前のGreg6よりは集めやすくなっている。
Big MeteoriteはCrusherにかけ、以降の洗浄などいつも通りの鉱石倍化手順を踏めるため、是非その手順を踏んで量を増やしておこう。
Meteoriteは所謂「鉄」に相当する金属であるため、Meteoric Steelにするためには、進行メモ2で行ったように、るつぼにエンジンを取りつけて空気を送る必要がある。
コレさえ乗り切ればあとはるつぼ・鋳型を作るだけ。
c. ニオブ (Niobium)
ニオブ製るつぼ若しくはニオブチタン製るつぼの作成に必要になる金属。精錬にはアルミニウムが必須となる。
まず、Red Granite地層からColumbite鉱脈を掘り当てる。大体タンタル鉱石であるTantalite鉱と同時に生成されているため、るつぼ強化をするなら嫌でも見つける羽目になるはず。
Columbiteを入手して粉にしたら、MV以上の電気分解装置で電気分解する。Columbite 8単位に対し、酸化ニオブ (Niobium Pentoxide)が 7単位入手できる。副産物としてPyrolusiteが手に入る。
酸化ニオブを入手出来たら、これを融けたアルミニウムと共にBathに入れる。すると、純粋なニオブが入手できる。融けたアルミニウムは、アルミニウムをるつぼに入れて熱し、融けたものをセラミック製Jugですくいとればよい。
入手量はColumbite 8個につきニオブ 2個のため、最低限のニオブの量で良い場合でもそこそこの量のColumbiteを用意する必要がある(純ニオブ製のるつぼと鋳型1個ずつならColumbite が96個必要)。
d. チタン(Titanium), ニオブチタン(Niobium-Titanium)
ニオブチタン製のるつぼルートに必要になる。これ以外にも、Dense Bronze Burning Boxと全く同じ出力の為、より少ない金属量で作れて燃費もよいチタン製のバーニングボックスに乗りかえるのにもよく用いられる。
まず、MarbleかLimestoneをるつぼで1612 Kまで熱してCalciteを作成する。
作ったら、Ceramic Jugでこれを回収する。
次にBurner Mixerを作成する。Bronze製で良い。この機械はRUで動作する。
Bronze製のMachine Casing 及びRod に Invar製の Plate、Roterを組み合わせて作成する。同時に、Burner Mixerに液体Calciteを注ぎ入れるための漏斗 (Funnel) を作成する。
機械が用意出来たら、Rutile または IlmeniteをCalciteの他に塩素、炭素 (コークスの粉でも良い、何が使えるか適宜NEIで確認すること) を入れてRUを入力する。Burner Mixerは、RUを入力したら火打石やマッチなどで点火しないと稼働しないことに注意。塩素は進行メモ4のボーキサイトを処理する(バイヤー法)にて紹介した電気分解で手に入れよう。
点火すると機械が動き、四塩化チタン (Titanium Tetrachloride) が出来上がる。なお、副産物はRutileを用いるかIlmeniteを用いるかで変わるので、特に自動化する場合は要注意 (気体も一酸化炭素、二酸化炭素と変わるためパイプ詰まりの原因となりやすい)。
なおルチルを処理する場合、副産物として得られる二酸化炭素は、タンタルを得るために必要なフッ化カリウムを入手する為に必要になる。ドラム缶などに保管しておこう。
出来た四塩化チタンは、Bathでナトリウムまたはマグネシウムと混ぜることで純粋なチタンになる。ナトリウムを用いれば塩化ナトリウムが、マグネシウムを用いれば塩化マグネシウムが副産物として得られる。これらは適切に処理することで四塩化チタン作成に用いた塩素が全量帰ってくる。
四塩化チタンをチタンにするために必要な金属について、ナトリウムはGlauconite や 各種 Fluorite (蛍石)を洗浄することで副産物として手に入る他、海水やNaClと水を電気分解した際に得られる NaOH を電気分解する事でも得られる。
マグネシウムの入手手順は、まずマグネサイト (Magnesite、炭酸マグネシウム) を塩化水素 (HCl) とMixerで混合して塩化マグネシウムを得る。HClは水と塩の電気分解で得られた塩素に水を混ぜることで作れる。
得られた塩化マグネシウムをるつぼで溶かしてJugですくい、Electrolyzerで電気分解する事で漸くマグネシウムになる。この時、消費した塩素が丸々帰ってくる。なお、塩化マグネシウムを直接電気分解する事でも全く同じ成果物が得られるが、必要電力が64 EU/t以上となるため、どちらの方法で電気分解を行うかは自拠点のエネルギー事情と相談するとよい。
e. タンタル (Tantalum)
タンタルはRed Granite地層にできるTantalite鉱石を加工することで得られる。TantaliteはまずMV以上の電圧で電気分解を行い、五酸化タンタルにする。副産物はニオブと同じくPyrolusite。
五酸化タンタルはフッ化水素 (HF)とフッ化カリウム (KF)とMixerで混ぜることでヘプタフルオロタンタル酸カリウム (Potassium heptafluorotantalate)になる。
フッ化カリウムの作成方法は、以下のような流れになる。フッ化水素はヘプタフルオロタンタル酸カリウム作成時の他フッ化カリウム作成にも必要になるが、レシピは前回 進行メモ4 のアルミニウム精錬を行う (ホールエル―法)を参照すること。
なお、次のヘプタフルオロタンタル酸カリウムの処理で記すように、その処理でタンタルを得る際に副産物でフッ化カリウムは全量帰ってくる。このため、過剰にフッ化カリウムを作成する必要はない。
二酸化炭素はチタン精錬の途中、副産物として得られるが、入手していない場合は炭素 (木炭などの粉) を Roaster で熱することでも得られる。
ヘプタフルオロタンタル酸カリウムが出来たら、後はこれを液体のナトリウムと共にBathに入れることで、純粋なタンタルの結晶が1個手に入る。
ナトリウムは d.チタンで記載したように、NaClと水を電気分解して得たNaOHを更に電気分解するなどで得られる。液体にする方法も今まで記したように、るつぼで融かしてJagですくう。
副産物であるフッ化ナトリウムは、電気分解することでナトリウムとフッ素が得られる。これはLV電力で十分動作する。
f. タングステン (Tungsten)
タングステンはLimestone地層に現れるTungstate, Wolframite, Scheelite, Huebnerite, Ferberite が原料となる。割とレア地層なので根気強く探す必要があるかも。最悪エンドに生成されていることに賭けるのも手である。
上記のタングステン系鉱石を粉にできたら、まずこれをHClと共にBathで処理する。HClは先に述べたように塩素と水を混ぜて作成する。これによってタングステン酸を得る。
タングステン酸はDryerで乾燥させることで脱水でき、酸化タングステンに変化する。副産物はもちろん水(蒸留水)。
最後に酸化タングステンをMixerで水素と共に処理することで、純粋なタングステンの粉となる。副産物はただの水。水素は水を電気分解した際に得たものを活用しよう。
タングステンは今回のるつぼ強化以外にも、様々な機械材料や、機械・道具材料となる合金の素となる。このため、タングステンは量産して損はないだろう。
g. 炭化タンタルハフニウム (Tantalum Hafnium Carbide)
gregtech6 内で最高の熱耐性を持つ炭化タンタルハフニウムは、タンタル : ハフニウム : 炭素 = 4 : 1 : 5 として4263 Kまで熱することで得られる。炭素についてはやはり石炭や木炭など様々なもので代用できる。
炭化タンタルハフニウムの材料として要求されるハフニウムは、基本的に鉱物処理の副作用として得る。その素となるのはZirconやAzuriteである。特別な処理は必要なく、洗浄・遠心分離の際に確率で手に入るため、意識して集めずとも意外と倉庫に必要量眠ってたりする。
炭化タンタルハフニウムさえ入手できれば、これ以上の耐熱性を持ったるつぼは存在しない (厳密には存在するが、それはAdamantiumで利用は現実的ではない) ため、これ製のCrossing、Moldを量産して 進行メモ2 に記したような自動るつぼ機構を作り直して問題ないだろう。
4. タングステンの利用
折角タングステンを入手できるようになったのだから、これを用いて生活を便利にしよう。
・Extruder
絶対に作ろう。これで難易度が一気に低下する。これがあれば、文字通りすべての金属を型によって任意の形に成形できる。つまり、プレートなど金属の加工にるつぼや作業台での作業が不要になる。
まずはタングステン : 炭素 = 1 : 2 でるつぼに入れ、炭化タングステンを作成する。
炭化タングステンが出来たら、それを基にBuzzsaw Blade、Invar製のExtruder、そしてExtruder Shapeを作成する。これらのレシピはLow Heat Extruderのそれと同じである。Shape の使い方も同じであり、作った後に任意の位置にCutterを置いて好きな型を作成する。
Invar製のExtruderの火力受付上限は 256 HUであるため、この出力のBurning Boxもクラフトしよう。先程作成した炭化タンタルハフニウムのプレートを基に、最高火力 (256 HU, 100% ただしDense のものを除く) のBurning Boxとなる。
因みに炭化タンタルハフニウムのBurning BoxをDenseにすると、1024 HU の出力になる。正直使う場面は限られる。
・Smelter
強化の過程で作成したタングステンるつぼを利用して、Smelterも作ろう。これはHUを入力することで、中に入れた金属などを融かし、液体にする機械である。これにより、今まで液体金属を得るためにるつぼで融かしてJugですくうといった手間が省け、更には容易に自動化機構に液化(融解)過程を取り込めるようになる。
Smelterは、タングステンるつぼに2重銅板、Steel製のMachine Cashing、Pipe、そしてレンガを合わせることで得られる。もちろん筐体とパイプを上位のインバーやチタンなどで作成しても問題ない。
今回は以上で終わりになります。炭化タンタルハフニウム製るつぼとExtruderを作ることで、漸く Gregtech6 に登場するほぼすべての金属を加工できるようになります。要するに、ここでチュートリアルが終了したということです。
これ以降は、正真正銘自分の好きなように Gregtech6 を遊び進めることが可能となります。ここまでお疲れさまでした。
次回は、電気をより便利に使うために、プラスチック作成について見ていくつもりです。
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