いち病院薬剤師が『アンサング・シンデレラ』第2話を見た感想
今回の『アンサング・シンデレラ』は、私からしたら「あるある」ではなく「ないない」でした。
おいおい、そりゃ、ちょっとやり過ぎだろうよ、それ、医師の影なしに全部入り込んじゃう?と思いながら見ていたところ、場面切り替わって主人公自身が「自己満足ですかね、やり過ぎちゃったかな」と言ったので、振り上げかけた拳をおろしました。
麻薬の取り扱い方にも、ヒヤヒヤしました。
でも、恥ずかしながら知らないこともありました。まだまだですなぁ。
ロペラミドはどうやらオピオイドの副作用の便秘を利用して開発されたようですね。だから拮抗薬としてナロキソンが使用される、と。
さすがに、クラリスロマイシンの散剤が、オレンジジュースなどの酸性下ではコーティングが剥がれて苦くなる、ていうのはベタなネタでした。
あとは、ムコダインドライシロップ自体が酸性なので、元々一緒に混ぜない方がいいという小ネタも知っているのですが、ジェネリック薬品もいろいろ出て来ているので、ドラマでは触れていませんでした。でも、混ぜる処方にはなっていませんでした。
薬剤師の仕事の種類もキャラクターもいろいろ。それはどこの世界でも同じでしょう。
葵さんの情熱的なアプローチに心動かされる患者さんは多いことでしょう。しかし、相手(患者さん)も人間、しかも入院するということは、心を含めてどこかを傷めて、病んでいるということ。患者さんによってはその熱さがつらく感じられることもあるかもしれません。
これは私自身の体験です。「もう来ないで」に近いことを言われたこと、あります。
あの登場人物の中では、調剤室にいるクールな女性に一番近いのかな。でも、私は自分で説明しますよ。
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