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岡山県美作市の事業用発電パネル税条例案に対するASPEnとして4度目の意見書を送付しました

岡山県美作市で2019年の6月議会に上程されて以降、世間を騒がせている「事業用発電パネル税」条例案に対してASPEnとしての4度目となる反対意見並びに提案書を、市長と市議会議員の皆さまにお送りしました。

事業用発電パネル税の問題点

事業用発電パネル税の問題点は、端的に言えば「市内に設置されている太陽光パネルから追加的に税金を集める」仕組みであり、太陽光パネルの面積1㎡あたり年間50円の課税を行おうとしていることです。

だいたい、低圧50kWで過積載をしている太陽光発電所1ヵ所あたり年間5万円程度の増税ということになりますが、これはFIT14円の太陽光発電所だと当初10年間程度の毎年の経常利益に相当します。ほぼ利益がなくなる水準です。

その他、事業用発電パネル税の問題点は下記の秋本議員のブログに詳しいです。

現役世代だけの利益ではなく将来世代の未来のために

これまでASPEnとして3度にわたる反対意見並びに提案書を送り、1度は市長に直接手交しましたが、その後明確な回答や前向きなアクションを得ることは出来ませんでした。

今年6月には、議会紛糾による市長の辞職に伴って条例案も廃案となりましたが、その後の選挙で市長が再選されたことで9月議会には何と6度目の再上程という異例の経過を辿り、この12月議会で通算7度目の再上程です。

その間、政府が2050年ゼロエミッションの方針を示し、再生可能エネルギーを更に拡大させていくという社会的な機運が高まる中にあって、美作市だけは相変わらず太陽光発電への課税に執着するという状況が続いており、ASPEnとしてもその状況を看過できないことから改めて反対意見と提案書を出すことにしました。

どのような事業であれ、それだけを狙い撃ちにした税金を課される地域で新たに事業に取り組みたいという人はいないでしょう。もしこの条例案が成立してしまえば美作市は太陽光発電不毛の地となり、現役世代は徴収した税金の恩恵を受けられても、将来世代は多大な不利益を被ることになります。

太陽光発電事業に対する地域社会の不信感がある中で、発電事業者団体としてそれを改善していくための惜しみない協力を含めた提案に、市長並びに市議会の皆さまが耳を傾けていただけることを期待します。

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