見出し画像

発電側基本料金の国会質疑

4月末の新型コロナウイルス対策となる補正予算関連の審議が終わってから、国会では止まっていた法案審議が各所で再開しています。

検察庁法の改正案や種苗法の改正案が世の中を騒がしていますが、ほとんど主要メディアでは取り上げられないままに審議が進んだのが、エネルギー供給強靱化法案です。

5月26日に衆議院本会議で与野党の賛成多数で通過した法案ですが、電気事業法の改正再生可能エネルギー特別措置法の改正など、日本のエネルギー政策に関する重要法案が束ねて提出されていました。

法案に含まれなかった発電側基本料金

先に述べた検察庁法の改正案は、国家公務員法の改正案など公務員の定年延長に関する法案がやはり束ねて国会に提出されていましたが、このように一括にまとめられてしまうと各論の議論が疎かになります。(それが政府側の狙いということも間々あります)

さて、エネルギー政策に関する重要法案をまとめたエネルギー供給強靱化法案ですが、今回含まれなかった制度案に「発電側基本料金」があります。

発電側基本料金の詳細は以前まとめていますので、下記のnoteをご覧ください。

この制度について、衆議院経済産業委員会で昨日27日に質疑が行われました。柿沢未途代議士による梶山経済産業大臣への質疑が、下記の動画です。(タイトルは持続化給付金ですが、1:30あたりから発電側基本料金の質疑)

主な論点は、発電所の定格出力に応じて発電側基本料金を徴収すると、設備利用率が低い太陽光発電や風力発電では相対的に発電事業者の負担額が大きくなる点です。

ここについて、梶山大臣からは「絶対的な力の差があるものについては、同じルールでというのは大変なことであるとは認識をしている」という答弁がありました。

あらゆる電源が公平に市場で競争すべきであり、特定の電源を優遇すべきではないという主張と、再生可能エネルギーの主力電源化を進める中でその足かせになる制度はおかしいという主張が、ぶつかり合う展開になっています。

引き続き国会でも議論されていく内容だと認識していますので、ASPEnなどとしての意見発信と共に、議論経過を注視していきたいと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?