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大人の階段
少し前の話です、車で走っていると歩道で80歳くらいかな、おばあちゃんが転びました。結構凄い転び方だったし周りには誰もいない、これは大変だって事で車を寄せて声をかける。
「おばあちゃん大丈夫?どしたん?」
両膝を押さえて体育座り、左の額のあたりも擦り傷があってめっちゃ痛そう。
「………びっくりした。転んだ」
見ればほんの少しの裂け目・段差、しかもこんな時まで地震かいっ!!!
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これくらいの歩道の裂け目&段差
「大きな荷物もあるし、もし良かったら家まで送ろうか?」(まぁでも急に言っても怪しいか)
「いや、少しこのまま休めば大丈夫」
ここで近所の方々が出てきてくれる。
「あら~おばあちゃん大丈夫かいね?」
ここで事故じゃなくて転んだ事を二人で説明したら近所の方々も
「家まで送ってもらったらどう?」なんて皆で説得したけど時間も経って痛みが少しやわらいで立てるのと、こんなに皆に注目されて恥ずかしいのとで(聞いたら家も歩いて20分はかかる場所)「歩いて帰る」を頑として言うおばあちゃん。
少し説得したけどしょうがないから
「それなら本当に気をつけてゆっくり帰ってよ!」って心配なので念を押していたら。
「心配して、かけよって来てくれてありがとう、おとうさん」
心の声
……………えっ!僕は今「おとうさん」って呼ばれた?嘘やろ?いやいや~、そんな訳ないよ、ほんで倒置法!!
って思ってたら
「おとうさん、何処の人や名前は?」
ビックリ!!やっぱり僕の事や初めて「おとうさん」って呼ばれた「あんちゃん」じゃないんや「おとうさん」って呼ばれたーー!!
って動揺しながら
「いや、石崎町やけど名前とか良いですよ、それより本当に気をつけてゆっくり帰ってよ。」
「そうか、親切にありがとうゆっくり帰るね、おとうさん」
って少し足をさすりながら帰っていきました。また倒置法!!!
そこからはどうやって家まで帰ったのかわからないくらいに「おとうさん」が頭の中をぐるぐる笑
その夜お風呂入ってる時に鏡を見ると、まぁ髭にも白髪あるし46歳になったしそんなもんか。って諦めと共に大人の階段をまた一つ登ったのを実感しました。
なかなかビックリする角度からの不意打ちだったぜ笑
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になりました👍