前回の続き
前回の記事で
H BEAUTY&YOUTH の庭をつくったときに
自分なりの失敗でずいぶん悩んだと書きました。
今回はその話を
失敗というのは
つくった庭が失敗ということではなく
庭をつくるというのは
庭だけをつくっているだけでは足りないのだなぁと
本当に実感したからです。
自分で言うのもなんですが
H BEAUTY&YOUTH の庭は
赤松にアガベや屋外でも育つ観葉植物をMixした
当時ではかなり珍しい(というか僕たちが考えた組み合わせといっても嘘ではないかなぁと)雰囲気の庭で
それまでに兄といろいろと試行錯誤した結果のカタチだったんです。
僕たちはすごく自信があったし
いろいろと賛否はあったのでしょうが(ちょっとネットで言われたりもしました)
同業の方々にも好評だったと感じていました。
ではなにが失敗だったのか?
「同業」に好評
これがそれまでの僕たちのむいている方向だったのです。
庭仕事一本で食べていこうと決意した頃の僕たちには
ロールモデルとなる尊敬する庭の先輩たちがいました
僕も兄も少なからず影響を受け
つくる庭や服装など
どんどんといわゆる「庭師」という感じになっていたし
その先輩たちに認めてもらいたいと考えていました。
その頃の僕らは
乗馬ズボンに下駄
どこにいくのもその格好
打ち合わせにいくのもその格好
だって庭師の服装だものって考えてました。
もちろん
作業の服装は今も変わらず
地下足袋だし乗馬ズボンだし半纏も着てます。
だって庭師だもの
何を言いたいのかと言いますと
このH BEAUTY&YOUTHのとき
作業服を喜んでくださるのは作業中のときで
作業以外のときはあまり良いように思われなかったのでは?と
なんか頑固な昔ながらの職人のように見えたかも?と
この人達は自分たち(お施主様)の話を理解してくれないかも?と
もちろんそんな事は言われてなくて
自分たちなりになんとなく感じたことで
勘違いかもしれませんが
でもよく考えてみると
最先端のアパレルのお店をつくるのに
この人達で大丈夫だろうか?って思われても
当然なんじゃないかなーと思ったんです。
「なんで作業服なんだ?話通じなさそー」って
今ならそう思うかもと考えるけど
その時の僕はそうは思わなかったんです。
良い庭をつくるには
良いお施主様と出会わなければいけません
おしゃれでポップな庭をつくりたければ
おしゃれでポップなお施主様に出会わなければつくれないんですよね
そして出会っただけでは庭はつくれないです。
そんなことがあって
僕たちは
この庭をつくった後から
もともと大好きだった服装や
今の時代のカルチャーというものをしっかりと考えていこうと
今の時代における
僕たちの庭の立ち位置とかもしっかりつくっていこうと
自分たちなりに大きく舵をきりました。
軽い意味ではなく
おしゃれとはおしゃれな庭とは何だろう?と真剣に考え始めたのですが
ここからは現在進行中で
すごく悩ましくて本当に難しい
だれか答えを教えてくれないかなーっていつも思います。
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