#043 有事食糧法について話します。
皆さん、こんにちは。
いつもブログをお読み下さり、本当にありがとうございます。
前回の投稿から少しだけ間が空いてしまいましたが、今日は今話題の「有事食糧法」について書いてみたいと思います。
今日の内容はGreenLushの公式YouTubeチャンネルで公開中のコンテンツ「市民農園作り027話 防草シートを張る 後編~有事食糧法について~」の中で触れた内容と同じものになりますが、非常に大事な話だと思うので、こちらのブログでも同様の内容を書いてみたいと思います。
GreenLushの公式YouTubeチャンネルのリンクを貼っておきます。
ご興味あればご覧ください。
そして、よろしければチャンネル登録もお願いします。
有事食糧法とは?
さて、イチ農業者として関心を示さざるえを得ない、この有事食糧法。
そもそもどういった法律なのでしょうか?
正式名称は「食糧供給困難事態対策法」と言います。
この食糧供給困難事態対策法、通称、「有事食糧法」は農業の憲法である、「農業基本法」の改訂に伴い2024年6月14日に可決、成立した法律であり、今年2025年4月1日から施行されます。
政府発表の概要としては、次の通りです。
異常気象、国際的有事などの不測の自体において、国民に対して安定的な食糧供給を確保するために制定。
政府が国民が日常的に消費する重要食料を「特定食料*1」と定義付け、これらの”供給が大幅に不足する場合”を「食料供給困難事態」と定める。(*1米、小麦、大豆など)
その際、政府が事業者に対して栽培・出荷・販売の調整、輸入、生産拡大を”要請”することができ、特定食料の安定供給を図る。
事業者が従わない場合、”段階的に事業名公開”または”罰金を科す”
有事食糧法ってダレ得?
建前では、「国民のために食料の安定供給を確保する為」としていますが、皆さん、先ほどの概要をお読みになってどうお感じでしょうか?
「なんて素晴らしい法律なんだ!」
「政府は国民を大事に考えている!」
と素直に思えますか?
千歩譲って、ひょっとしたら消費のみしている国民はそう感じてしまうかもしれません。
しかし、農業者の立場になってみたらこんなおかしな法律はありません。
農業事業者と言ってもその違いは千差万別です。
米農家、野菜農家、果樹農家、花卉農家、それらのノウハウは全く異なります。土壌、栽培方法、技術、機械、設備、顧客、販路、何もかもが異なります。
果樹農家をしている田中さんに対して、「穀物不足だから明日から米作って」とか、花卉農家をしている鈴木さんに「来期からは小麦を作付ける事!」と言われても無理な話です。
ただでさえ高齢化と後継者不足にあえぐ日本の農業会。
農業者の平均年齢はたしか68才を迎えようとしているはず。
近年のコスト高で赤字ギリギリで必死に農業を続けてこられた農家に「従わなかったら名前晒すよ。」とか「はい罰金。」とか言われたらどう思いますか?
やる気がなくなるんです・・・!
しかも、この”供給が大幅に不足する場合”というのが恣意的で、第三者の思惑で意図的に供給不足を作り出せることも考えられます。
2024年夏に起きた「令和のコメ騒動」もまさにそうですよね。
有事食糧法も意図的にそうしたいのか?と勘ぐっちゃいます。
要請=強制=命令です。
更に、段階的な罰則も実に我々日本人気質に効果がある言い方です。
まずは、①要請
これは実質、要請=強制=命令ですね。
これは数年前のコロナ禍で飲食店やイベント会場等で証明されました。
次に、②事業名公開(=つるし上げ、世間様に晒す)
これも数年前のコロナ禍で実に効果的だと立証されました。飲食店をやられている皆様、さぞお辛い思いをしたことでしょう。
最後に、③罰金
これは言うまでもありません。赤字ギリギリの中で何とかやっている農家もいる中で従わないと罰金とはまさに鬼です。
やる気なくさせてダレがハッピー?
このような法律(悪法)を立案、可決・成立、はたまたしっかり施行までしようとして、我が国の農業者がますますやる気がなくなるのが何故分からないのでしょうか?
いや、やる気をなくさせたいのか?!
もはやわざとやっているとしか思わざるを得ないです。(こういうと陰○論だと冷笑されますが・・・)
その結末は農業会が今以上に疲弊に疲弊しまくって、ボロボロになったたところで外国資本の本格参入という筋書きです。
我が国の農地が買い漁られ、そこで作った付加価値が高い作物は海外へ輸出。
我々貧しい国民は逆に海外製の粗末な食・・・。
まさに帝国主義時代の植民地さながらの悲惨な光景が予想できます。
関心を持った人から変えていこう!
今、我々の気が付かないうちに食の安全が確実に脅かされています。
繰り返しになりますがこの法律は今年2025年4月1日から施行されます。
私が思うに今後10年ぐらいで信じられないぐらい日本社会は変わっていくと思います。悪い意味で。(すでにその兆しがみえています)
そんな予想を立てている中において、イチ農業人として、食については少しでも安心、安全な食料の確保、農地の維持、地域社会の繋がり、伝統文化の継承、それらの「良き日本の農業」を次世代に繋ぐことを目指しています。
その一環としてGreenLushでは市民農園の開拓、運営を目指している訳ですね。
最後に、
是非、遠くでご覧になって下さっている読者の皆様も、身近な農家と繋がりを持ってみて、地産地消、自産自消に取り組んでみてはいかがでしょうか?
今日はここまでです。
最後までお読み下さり、ありがとうございました。