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単材弓(単弓/丸木弓) Self bow その5 ホペア/ギアム Hopea/Giam / Hopea pierrei
「ベトナム輸入紅木材-少林斉眉棍/詠春拳棍」である。 本物の紅木だと、ワシントン条約(ローズウッド種)に引っかかってしまう (そもそもベトナムから輸入できないはず)。 しかし、商品ページをよく見るとHopea Spp.との記載がある。 フタバガキ科ホペア属であることは間違いない。 ベトナム産であること、材の特性(断面、比重 等)から、Hopea Pierreiとしてよかろう。 購入時はシュリンク包装されており真っすぐだったが、あっという間に曲がった。棍としては大外れであるが、
単材弓(単弓/丸木弓) Self bow その4 槻弓 欅/オオバケヤキ Chinese zelkova / Zelkova schneideriana
槻、欅である。厳密には当地で安価に流通しているシナケヤキ(オオバケヤキ)である。 かつて、目が切れた材二本を膠でスカーフ接合して製作を試みたが、非接合部から折れ失敗。今般、偶然目が通った材を入手できたため、再製作。 和弓型ではない。現存する槻弓は既に和弓型だが、通常の上下対称型とした。 前回の失敗で曲がりにくい(折れやすい)材と分かったため、薄めとし、 また、両端の絞りを強めにした。シナトネリコの経験から、マメ科よりも反発力が弱そうなので、両端を絞り、両端の質量を下げることで
単材弓(単弓/丸木弓) Self bow その1 パドウク African Padauk / Pterocarpus soyauxii
日本では、平安時代には単材弓から複合弓に置き換わったようだ。 趣味であっても、単材弓を作る者は稀のようである。 英、米では狩猟に実用できる、或いは、伝統競技に使用する単材弓の自作は珍しくない。 彼らの知見も参考に、各種木材からの製作を試みる。 イングリッシュ ロングボウ等は、単材とはいえ、引っ張りに強い辺材部、圧縮に強い心材部という天然の複合材的性質を使う(背に辺材部、腹に心材部)が、材料入手が難しい。 当面は主に心材部の製材を利用してみる。 張力 約19.5㎏ (56cm