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赤いセーターが活躍してくれた

今年のゴールデンウィークは例年にくらべ、少し肌寒い日もありました。
本来なら冬物の洗濯を毎日のように進め、衣替えをそろそろと始めるはずだったのに、何となく腰があがらず。

【歌声広場】のイベントでは5月の歌の中に必ず『茶摘み』の歌を入れている。軽快なノリの良いこの歌は歌う人たちの身体が自然に浮いてくるから不思議。チョン、チョン、なんて自然に手拍子も起こったりして楽しい!
『夏も近づく八十八夜・・・』


トークの中での場面では、たとえばこんな感じ です。

さて、八十八夜っていつでしょう?
カレンダーを立春からゆっくりまちがわないように88数えてくださいね~、5月2日(うるう年は5月1日)になるんですねぇ~。

では、なぜ八十八夜は茶摘みにむいているんでしょう?
このころになると朝霜が降りなくなる、といわれているんですねぇ~。
昔の人は季節とともに生きていた。

ところが、今年は5月2日には霜が降りたそうです。ニュースで見ました。
ちょっと寒さが残った年でした。

冬の間、イベントで着用していたセーター類をやっとこさ洗濯していて・・
この赤いセーター、特に思い入れが増えました。

介護施設、というお客様が高齢の方ばかりの前に出るので、比較的しっかり、はっきりした色味の服を着るように、なんとなく意識しています。
この赤いセーターも
「うわぁ、先生きれいな赤ね~!」と言ってもらえるので、この冬も何度か登場させました。

あるデイサービスでのこと。
「おんなじ色ですね!」とお互いに目が合い、やはり真っ赤なカーディガンをお召しになった利用者さんがいらっしゃいました。
30人ほどがピアノの近くに並んですわって参加して頂いている【歌声広場】もう、4、5年になるでしょうか、最初からおつきあい頂いている方です。
いつも、きちんとした装いで、控えめで、品格のある方だなぁ~と拝見していました。

時々、トークの場面で私はクイズを出したりします。
最初に書いた八十八夜のこととか、歌の中にでてくる言葉で、何気なく意味はわからず歌ってしまっていることを、少し紹介する意味で。

この方は博識で、ほとんどの私の問いに答えてくださるんです。正解を。
さりげなく、控えめな声で。
他の皆さんが首をかしげている中で、お一人だけ。
よくご存じだなぁ~、きっと研究心旺盛に生きて来られたんだろう、すすんでお勉強する人生を過ごしてこられたんだろう。
だから、私もウソは言えません。しっかりと調べていかなければと思います。


真っ赤なカーディガンにコーディネートしたかのように、この日は眼鏡も真っ赤なフレームでした。
「あつらえられたんですか?」
「いいえ、ハズキルーペなんですよ(笑)。先生が作って下さる歌詞カードがとても良くみえます」

数年前、最初にお会いしたときは、ゆっくりとですが自分の足で歩いていらっしゃいました。しかし、今では車椅子です。でも頭のほうはとてもクリアで、まわりの人たちのことにも気を使われる方です。

介護施設では、すてきな方にたくさんお会いします。
こんな風に年をとれたら、、、私の憧れの方です。

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