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ホドロフスキー三部目はどんなものなのか? ①
記念すべき初投稿ですね笑
画像の方を選びました。
アレハンドロホドロフスキー
チリ出身の映画監督、演出家、詩人、俳優、作家、バンド・デシネ作家。タロット占いの専門家でもある。
カルト映画で知られていますが、
もう本当に巨匠だし多才ですね、、笑
肩書きも多すぎますね
彼は作品に家族を出すことも有名で、
その家族達も多様な才能を持っています。
今回お話ししたいのが、彼が三部作りたいと語っている自伝的映画についてです。
かなりの部分が私的な意見なので鵜呑みにしないでください。
「リアリティのダンス」
こちらはホドロフスキーの少年時代を描いた作品です。
一度も帰ることのなかったトコピージャという町でロシア系ユダヤ人である彼は周りに
「異種」として扱われ辛い経験をし、
共産党員である父に厳しい教育をされ、読む本の自由もありません。
唯一の味方が、信心深いオペラ歌手を目指していたという胸の大きな母です。
そんな中で
様々な人
(五体不満足で重労働を課せられるもの、般若心経を唱えまくる陽気なおじさん等)
や夥しい事象
(電力会社の汚染により死んだ魚が大量に打ち上げられピクつき、それを人と鳥が奪い合っている光景)←演出には本物の魚が使われています
を経て
家族でトコピージャを去るところまでが描かれています。
※大分簡略化しています
一見、少年の成長を綴った物語のように見えますが、
彼の作品の凄さは内容ではなく、
やりすぎと言えるほどの演出だと私は思っています。
先ほど大量の魚が本物のものが使われたように他の場面にも彼の演出が秀でている点があります。
例えば
父親がペストになり死にかけるのですが、
母親が父親に尿を浴びせたことで彼は何もなかったかのように元気になります。
本当にビックリします笑
早稲田松竹で母親と2人で見たので流石に吹き出しましたねww
しかもモザイク無しです、、笑
言いたいこととしては2点
・彼女の大きな愛を表している(彼女の全てが川のように夫に流れて行く様)
・インドのアーユルヴェーダにもあるように尿は人を癒すものだということ
「クセが強いんじゃあ」
とノブは言うでしょう笑
表現が常軌を逸しているんですね、、
しかしどちらも私は何か共感できる部分があります。
性癖として「スカトロ」と言うジャンルがしっかり成立していて、それがAVというフィクションだけで起きているわけではありません。
SEXが愛を確かめ合う行為と仮定した時に、その部分において尿をかけるという行為も愛の表れではないでしょうか。
アーユルヴェーダの話についてはジョジョの6部でケンゾー爺さんが尿を飲んでいることからも尿療法があるのは知っていたし、
日本では1990年に『奇跡が起きる尿療法』によって広く知れ渡ったようです。
あとウィキペディアには飲む量は個人の体調と
やる気
と書いてありました、、笑
そしてホドロフスキーの映画によくモチーフとして出てくる五体不満足の人間ですが、
これはトコピージャが鉱山の町で、採掘のダイナマイトによる爆発で体の一部を失った方を見たという事実があったことを知れば納得ができます。
幼少期の彼にとって、その光景は後世にも強い影響を残したのでしょう。
ただ、そういったキャストはおしなべて背が小人病のような人たちばかりで、違和感を感じます。
メイクを施しているのか、実際にそういった方を集めているのか、いずれにせよ演出へのこだわりに狂気を感じずに入られません、、。
こういった演出が何のためにあるのか?
彼はこう語っています
「私は過去は変えられると思っています。過去というのは主観的な見方だからです。この映画では主観的過去がどういうものか掘り出して、それを変えようと思ったのです。」
一般的に過去は変えられないものと捉えられていますが、歴史と同じ構造ではないかと私は考えています。
歴史は基本的に史実に基づきますが、それ自体主観的に書かれたものなので、ホドロフスキーのように幾様にも改変可能です。
そして常に現在から見てどういうものだったのか、と後付けで意味を付与されるものではないでしょうか。
このホドロフスキーの言葉に僕は勇気を与えられました。
過去とは改変可能なものである
これは僕にとってなかなかのパラダイムシフトでした。
タイムマシンの様ですね、
過去に戻ると改変が伴うので、今が変わってしまうという点で話は異なりますが、
過去自分が経験してきたことを過剰に演出したり、何かに例えてみたりすることで、今生きている自分の人生を豊かにする
それを彼は言いたかったのではないかと感じました。
僕が服を買いすぎてカードの返済ができなくなり、就職のタイミングで引越しの審査に落ちた話をする時とかと同じだと思います笑
その当時は辛いとか、どうしようもなかったけど今は笑って話せること
皆さんにも似た経験があると思います。
多分わかっていることかもしれませんが、
この作品の常軌を逸した表現に触れることで、
忘れられない教訓になると僕は思います。
まぁリアリテイ、「現実」がダンス、「舞踊」
しているので限りなく現実に近いフィクションではあると落ち着くことはできます笑
すごく好きな作品なのでいろんな方に見て頂きたいですね。
長くなってしまったので
また明日、2部目の作品について書かせて頂きます!
#映画 #カルト #ホドロフスキー #アート
#性癖 #アブノーマル #表現 #過去改変 #パラダイムシフト #尿療法
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