「琉球いろは歌」を詠んだ名護親方は、1663年、那覇市久米に生まれました。留学生や進貢使節として中国の文化や学問を学びます。その際に感銘を受けた書物が、人が人として身に付けなければいけない六つの教えを記した『六諭衍義』(りくゆえんぎ)でした。『六諭衍義』を持ち帰った名護親方は、沖縄では最初の公立学校を建てて六諭の教えを伝えました。
さらに名護親方は六諭の教えを多くの人々に広めようと「八‐八‐八‐六」の琉歌に詠み、いろは順に並べました。こうして出来上がったのが「琉球いろは歌」です。
『六諭衍義』の教え
一、父母を大切にしましょう(考順父母)
二、年上の人を尊敬しましょう(尊敬長上)
三、ふるさとを愛し、みんなと仲良くしましょう(和睦郷里)
四、子や子孫を教え導きましょう(教訓子孫)
五、自分の運命に従いましょう (各安生理)
六、悪いことはやめましょう (母作非井為)