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29歳ヒッチハイクをする。前章

去年の夏頃毎日のように友達に電話で死にたいと言っていた。一つのことに押しつぶされることが原因ではなく、目標がなく毎晩記憶が飛ぶまで酒を飲み、ゾンビの如く目覚める生活を繰り返していくうちに、本当に死人のようになっていたからだと思う。毎日の生活に刺激がないため酒で刺激を補完していたのだろう。目標もなく酒で記憶を飛ばし、気づいたら視界には家の天井。そんなことを繰り返すと当然思考、そして身体が狂いはじめる。やめないといけないと思いつつも脳が完全に蝕まれているが故に酒なしでは生きられない身体になっていた。朝は死人のようでまともに会話はできないが酒が入ると人が変わる。完全にアル中スパイラルに陥っていた。酒を飲むとそこに理性は存在しない。心の奥底に眠っている、倫理的に人に言ってはいけない、やってはいけないことを平気で実行する。そして次の日何があったかを聞き自己嫌悪に陥る。しかしその心の中のドス黒いモヤを取り払うためにまた酒を飲む。抜けられない。やめられない。自己嫌悪に陥ってる自分から逃げたいという思いから気づいたら右手には酒。
あ、俺多分このままだと死ぬ。
自殺志願者は辛い時に死ぬのは少ないらしい。
辛い毎日を送っている中でふと頭が飛ぶようなことがあるともう死んでもいいやという思考になり死ぬらしい。完全に俺だ。現にバグっていた時に誰もいないところで「お前らも全員死にたいよなぁ」とか言っていたらしい。(友達談)

試行錯誤の末行き着いたのがヒッチハイク。理由はシンプル。何か今までにやったことがないことをしないと状況に変化は起きないと思ったのだ。思いついてからは有給とお盆休みを利用しすぐに行動に出た。

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