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花と怪談とカフェと

 こんにちは、星ノ舞です。昼はまだ暑いものの、朝夕は過ごしやすくなってきましたね。私は湯舟に浸かってクーラーや汗で冷えてしまった身体を温める瞬間が「今日も1日乗り切ったな」と安心します。体調崩しやすい時期だと思うので、皆さんもあまり無理をせず自分にたくさんご褒美をあげて1日過ごしましょう😊

 さて、今回は最近読んだ本とカフェで食べたケーキについてお話したいと思います。
 最近、やらなければいけない日々のささいなあれこれや、バイト、これからのことを考えなければいけなかったり、少し心が張り詰めているなと感じたので、ご褒美をあげることにします。読みたい本を鞄に忍ばせ、五反田駅から徒歩5分~10分ぐらいのところにあるusubane storeというカフェへ行きました。

お店の外観。もっと上手く撮れるようになりたいです…。

 扉をくぐって、お店のお姉さんたちの顔を見ると、張り詰めた心が解けます。usubane storeのコーヒーやケーキはささくれだった私の心を柔らかくする精神安定剤なのです。
 ランチでカレーセットやキッシュが楽しめたり、期間限定のケーキや、ガトーショコラやシフォンケーキ、スコーンなど様々なスイーツがあり、いつも悩んでしまいます。ちなみに曜日によっては夜のバータイムがあったりするみたいなので、興味ある方は上記のusubane storeのインスタグラムで営業時間を確認してみてください😊
 そして今回も悩みましたが、期間限定の台湾パインのココナッツケーキ(¥660)とアイスコーヒー(¥600)を注文。

台湾パインのココナッツケーキとアイスコーヒー

 ココナッツのじゃきじゃきしゃくしゃくとした小気味良いリズムやパイナップルのジューシーな甘酸っぱさが口の中に広がります。なんだかトロピカルで開放的な気分。そしてそれらを包み込むのは素朴な甘さのしっとり生地。秋に一歩一歩近づいてはいるなぁと思う今日この頃だけれど、このケーキは夏の残り香を感じさせてくれます。去ろうとしている夏をまだまだ感じたい方におすすめです。お店のお姉さんの話によると、9月中旬までしか出ていないみたいなので、気になる方はお早めに!!
 コーヒーがないと生きていけないと言っても過言ではないくらいコーヒーが好きなのでどこのカフェでもコーヒーは絶対頼みます。好みはあれど味の違いがどうとかは細かく語れないので、正しい食レポ?ができているのか分かりませんが、私の中でusubane storeのコーヒーは明るく気持ちも軽やかになるようなイメージです。一口飲んだときに「あぁ、やっぱりこの味だなぁ」と安心します。
 「自分は何をしたら自分は楽しいと思うのか」と日々模索し続けていますが、これからの予定とか何も考えずに本を読みながらケーキやコーヒーを嗜む時間が大事であることに気付いてきました。自分にとってこういう時間が「幸せ」で、自分らしさを保つために必要なものなのだなと思います。

 心がリラックスしたところで、物語の世界に没入します。今回読んだ本はホラー作家、最東対地さんの『花怪壇』(光文社、2020年)です。
(一応ネタバレには気をつけますが、もし不安でしたらブラウザバックしていただいても大丈夫ですよ!読んでくださってありがとうございます!)

最東対地さんの『花怪壇』

 あらすじは、本の帯に記載されているものを以下に引用させていただきますが、怪談小説です。

 ホラー作家・最東対地は、大阪の夜凪を舞台にしたホラー小説を書こうとしていた。夜凪とは大阪の5つある色街のこと。編集者とともに取材に訪れた夜凪のひとつ、椿夜凪で最東は梅丸という遊女の噂を耳にする。梅丸はなぜか複数の夜凪に出没する美貌の女で、血なまぐさい噂がつきまとう。これは小説の素材になりそうだ……。
 最東は梅丸の謎と夜凪に潜む怪談を集めはじめる。だが、梅丸の話を新たに収集するたびに、不思議な感慨を覚えるのだった。自分は彼女と会ったことがあるのではないか——。

『花怪壇』本の帯より

 ネタバレにならないように気を付けるつもりですが、その上で感想を述べるとすれば、本の帯で清水朔さんも指摘なさっているように「本当にフィクションなのだろうか」という点です。色街に行ったことはないけれど、情景が目に浮かぶようで、表現の仕方が具体的かつ何か生々しいなと感じました。著者の取材に同行しているような感覚に陥るよう。私たち読み手には著者を通してでしか情報を掴むことができないので、客観的な事実が分からないというのが良い意味で不気味だなと思います。
 如実に怖い描写はないように感じたけれど、じわじわと怪異が迫り来るような雰囲気。何が事実で何が幻影なのか。著者は一体何を見ているのかが分からない怖さという点でページをめくる手が止められませんでした。一方でこういう読み手を引き込む文章力が欲しいなと痛烈に思います。羨ましいっ…!!
 また、各「夜凪」にはそれぞれ花の名前がついていて、各章がその花の名前になっているのが怪談小説の持つ妖しさの中に艶やかさを際立たせているように思います。妖しさって怖さを引き立たせる美しいエッセンスだなぁと『花怪壇』を読んでいて感じました。
 もっと書きたいことはあるのですが、ネタバレになりかねないのでとても歯がゆいです…!!読み進めるともう後戻りができない小説なので、怪異にじわじわと引き込まれてみたい方は読むことをお勧めします。
 
 本の感想って書くのが難しいですね、そういえば読書感想文の宿題は結構苦手だったなぁと思い出しました。そんな人間の書く読書レポートなので『花怪壇』の魅力が伝わったのか少し不安ですが、少しでも興味を持っていただければ嬉しいです。
 まだまだたくさん読みたい本があるので、美味しいコーヒーとケーキをお供に携えて、また読書レポート出せればなと思います。ゆっくりやっていきたいですね…。ちなみにusubane storeではお花も売っているので、もう少し心の余裕ができたらお花を部屋にまた飾りたいなと思う今日この頃です。

お花も売ってるのです…✨


 今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。是非また読んでくださると嬉しいです。それでは!

星ノ舞

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