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不思議な宝くじ広告との出会い - ある都会の片隅で

今日、電車の中で目を引く黄色い広告を見つけました。191万部突破!という派手な文字が目に飛び込んできます。でも、それ以上に興味をそそられたのは、その広告全体が醸し出す、どこか懐かしい雰囲気でした。

80年代後半から90年代初頭を思わせるデザイン。黄色い背景に赤字という、今では考えられないような大胆な配色。そして、今でこそデジタルデータで簡単に作れる効果も、どこかアナログ感が漂います。

「運命の秘密が分かる?!」

広告の下部に書かれたこの謎めいたキャッチコピー。思わず足を止めて見入ってしまいました。現代のスマートフォン全盛期に、なぜこんな昭和の香り漂う広告が?しかも、新品同様の状態で。

よく見ると、問い合わせ用の電話番号まで載っています。今どきの広告なら間違いなくQRコードが張り付いているはずなのに。この不思議な時間感覚。まるで、バブル期の日本がタイムカプセルのように保存されているかのようです。

ふと考えてみると、この広告には現代のデジタルマーケティングでは得られない何かがあります。人間味、温もり、そして何より「期待」という感情。数字やデータではなく、「運命」や「秘密」という言葉で人の心を掴もうとする。そんな素直な宣伝の仕方に、妙な懐かしさを感じてしまいます。

結局、私はその電話番号に電話することはありませんでした。でも、この広告との出会いは、忘れかけていた何かを思い出させてくれました。効率や即効性を求められる現代社会で、時には立ち止まって、このような「アナログな期待」に触れることも、悪くないかもしれません。

今度通りかかった時、この広告はまだそこにあるでしょうか。それとも、これも都市の片隅の、つかの間の夢だったのでしょうか。

(追伸)
皆さんも街で気になる広告を見つけたら、少し立ち止まって見てみてはいかがでしょうか?意外な発見があるかもしれません。

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