ワイルドベタのコショウ病、もしくはその他の細菌性の病気を小容器で隔離して薬浴治療する方法
概要
ワイルドベタの、小さな隔離容器でノーエアレーションでも(水質さえ良ければ)余裕で生きられるという性質を利用した薬浴法です。
魚を飼っている水槽(本水槽)に直接投薬した場合、下記のようなデメリットがあることがあります。
水槽内に効果を弱める物質(有機物など)が溶けていて効きにくい
水槽内に日光などがあたり薬剤が分解してしまう
水槽のシリコンなどに薬剤の色がつく
水槽に直接添加すると薬剤の消費量が多い
薬浴中は換水ペースが落ちがち(換水すると薬を流してしまうため)なので水質が悪化しやすい
このうち、ワイルドベタの病気治療をしていて一番ネックになると感じたのが、最後の薬浴中の水質の維持です。
ワイルドベタの多くの種類(とくに河川棲の種)は新鮮な水を好むのですが、病気で弱ってとくに清浄な水を必要としている時にかぎって、薬浴のため換水スパンが長くなり、水中のアンモニアなどの濃度が上がり、という悪循環が起こってしまうのです(薬の消費量をケチらなければいい話なんですが、昨今特に一部の薬品が大幅に値上がりしてますし…)。
この解決策として行き着いたのが「小容器に隔離して」「薬剤を添加した水をタンクなどに用意し」「毎日、もしくは1日2回ほど換水する」というもの。
方法
1.1Lほどの、簡単にはね飛ばされないフタのできる(超重要)容器を用意してそこに魚を入れます。
2.5-10Lくらいのポリタンクやバケツを用意し、そこに規定の濃度の薬剤を溶いておきます。
3.薬品を溶いた水で半換水します。
4.毎日、もしくは1日2回ほど薬剤を溶いた水を使って全換水します。これを治療が済むまで繰り返します。
全換水(水を全部捨てて新しい水に入れ替える)は抵抗がある方もいるかもしれませんが、毎日、毎回同じ水質の水で換水することができれば水質の変化はほぼゼロなので問題になりません。
本水槽に稚魚や幼魚がたくさん入っているような場合は実用的ではありませんが、そうでない場合はうちは本水槽に薬剤を投入することはほぼなくなりました(本水槽に投薬する場合の薬浴法はこちらで記事にしています)。
どの薬剤を使うかは、もちろんどんな病気かによって変えます。どの病気に何が効くかについては、詳しく書かれたサイトがありますので魚病薬+病名などで検索して見つけてください。僕がよく参考にさせていただくのはOrdinary-Aquariumというサイトの「【魚病薬まとめ】私が使っているおすすめのお薬をご紹介」という記事です。
使う薬剤の一例を挙げると、最近魚を買うとコショウ病、それも一昔前より厄介になった印象のあるコショウ病がよく出るのですが、うちではこれにはグリーンFゴールド顆粒規定量+0.5%食塩などを使います(これはうちで試した経験則です)
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