【無料】令和5年度予備論文再現とその分析から見えてくる答案作成のポイント
0 はじめに
バッタです。
この記事は有料扱いになっていると思いますが、最後に投げ銭箱を置いてあるだけで、内容自体は全て無料で読めます。
この記事を書こうと思った理由は主に以下の2つです。
まず、自分の再現答案を徹底的に分析しているタイプの再現答案投稿記事ってあんまりないように思います。
しかし、再現答案を最も知り尽くしているのは当然再現者本人です。
本人が徹底的に分析することでその人の答案の特徴が見えてきて、その特徴が高評価につながるのか低評価につながるのか、また、自分の答案の方向性に取り入れられる要素がないかというのをより明確に把握できると考えています。
そこで、1つの目的として、僕の再現答案とその特徴及び評価を通じて、評価の相場観や答案の方向性を知る一助にしてもらえればという願いがあります。
また、僕が論文過去問を解いている中で、この論点はどれだけの人が書けたのか、どのくらい評価に影響したのかが分からないというのは一つの悩みでした。
そこで、リアルタイムで令和5年度予備試験を受験した受験生の感覚や周りの受験生の雰囲気を後世に伝えておくことで、後の受験生が過去問を演習するときに何らかの役に立ってほしいという願いもあります。
したがって、本記事の対象は主に以下の人たちです。
■ 注意事項
・本記事での考察はあくまで僕個人の感想であって、内容の正確性は担保できません。これを鵜呑みにするのではなく、ネット上に溢れた数ある情報の一つとして、読者様それぞれの形で消化してください。
・ところどころ配点に言及していますが、あくまで感覚の話です。実際どうだったかは分かりません。
・答案の書き方というのは人それぞれです。僕が言っていることと全く違うことを指導なさる方もいらっしゃるとは思いますが、自分に合う方を採用してください。
・執筆時点では、出題趣旨が公表されていません。出題趣旨公表後、加筆・修正を加えたいと考えています。
ーーーー2024/3/4追記:加筆・修正を加えました
■ 成績
憲法B 行政C 刑法A 刑訴B 労働法D 実務A 民法A 商法B 民訴C
順位:2桁後半
科目の順番は、受けた順番で並べてます。
1 憲法
評価:B (自己評価:B 添削T:B 飛翔さん:A)
■ 解いているときの感想
最初、三者間の問題であることを気付かないまま1頁くらい書いてしまい、めちゃくちゃ焦って修正しました。
民訴の論証として抑えていたので判例の枠組みはわかるけれど、どう枠組みを構築するのか分からず、脳死で保障→制約→正当化の流れにしました。
三者間の枠組み構築に時間を使いすぎて、事実の摘示と評価がかなりやっつけになってしまったのを覚えています。
また、甲の不利益性の当てはめで書くべきことが全く分かりませんでした。
■ 手ごたえ
当てはめが上手くいかなかったのでBくらいかなと思っていました。
判例のロジックを使えたことが高く評価されてワンチャンAつかないかな~とも思ってましたが甘かったですね。
ちなみに、この年の受験生がどんな解答筋をとったのかをX上でアンケートをとったことがあるので、それも掲載しておきます。
(その他というのは、判例の枠組みとは異なる単なる比較衡量と言う人が多かったです。)
■ 分析
この年の再現を見ていると、憲法は本当に憲法論で勝負がつく科目じゃないんだなと実感させられました。
というのも、この年の評価を見ていると目的手段審査でもAがついている人がいる一方、判例の判断枠組みを使えたからといって高評価がついているわけではなかったからです。
僕の答案も、判例の思考手順を使えてはいるものの、微妙な当てはめしかできていません。
憲法は、問題文の事実を丸写しする→それに自分なりの評価を加えるというプロセスで圧倒的に差がついているのであり、ここを反復練習するしかないようです。
ちなみに、取材の自由が個人のフリージャーナリストである甲にも及ぶかみたいな高等な問題意識は書けてる人全然いなかったという印象です。
今年の論文後は、「憲法はさすがに判例の読み込みをしないとまずい」という雰囲気が流れました。
しかし、成績発表後は一転し、「判例は短答知識を活かし、論文は事実評価を頑張って事故らないようにする」という態度で現状の憲法は耐えるというのが通説的な考えになったと思います。
憲法判例をすべて答案の形にできるレベルで深く理解するのってあまりに時間かかりすぎますし、上述の通り憲法は事実評価で差がついているのでコスパが悪いです。
もっとも、判例重視の設問傾向が続けば、設問がどんどん判例を意識したものになり、判例を対策する受験生も増える一方でしょうから、あくまで”現状は”です。
■出題趣旨公表を受けて
試験委員の求めているレベルはかなり高いんだなというのを感じましたが、一方で、枠組みの構築でミスっても、内容が充実していれば十分高評価が得られることを再度確認できました。
また、○○という判例を意識しろという記載が一定数ありますが、前述の通り、判例を意識できたかどうかで差はついていません。
外務省秘密電文漏洩事件を意識した記述をできていた人は、僕が覚えている限りいなかったはずですし、博多駅事件で示された”報道機関”にフリージャーナリストを含むかという点も意識できていた人はほぼ皆無でした。
NHK証言拒絶事件の保護に値する秘密かを比較衡量で判断という話は、それなりの人が書けていますが、前述の通りこれを無視した目的手段審査でも高評価はついています。
そのため、事実の引用と評価に大きな配点がありそこで差がついていること、判例を意識した記述を会得するにはコスパが悪すぎるし、これが出来なくても他の受験生に差をつけられることはないことに変わりはないと感じます。
2 行政法
評価:C (自己評価:D 添削T:D 飛翔さん:B)
■ 解いているときの感想
とにかく時間がありませんでした、信じられないほどに。
正確には覚えていないのですが、45~50分程度で行政法を作り上げた気がします。
まず、一番最初の原告適格から意味不明。適当に論証を展開し、形式だけ答えた風にして捨てました。
訴えの利益は、判例が想起できたものの、条文の言ってる意味が理解できず、個別法をフル活用はできませんでした。
設問2については、途中答案を覚悟してましたが、とりあえず思いついた単語を頭からばーっと高速で書き上げました。規則の条文だけ別ページに書かれていた関係で見逃し、こちらも個別法はおざなりに。裁量論に逃げてしまいました。
■ 手ごたえ
全ての設問が微妙だったので、自信はなかったです。
一応問題点には触れられているので、Fがつくことはないだろうとは思ってました。Eはつくかもしれないなと思いつつ、行政法の受験生のレベルの低さを鑑みDくらいだろうという予想でした。
某塾の無料公開講義では、「今年の行政法は圧倒的に差がついている」という旨の分析がなされていました。実際書けてる人と書けてない人の差はかなり大きかったと思います。
■ 分析
思ったよりも若干高かったです。
行政法は最も苦手だったので、Cで耐えられたのはでかかったです。
まず要因の1つとして、行政法はどうやら実体的違法の配点が高そうです。
問題の形式からして、多くの人は設問1:設問2=3:2くらいだろうと感じたと思いますが、実際にはほぼ1:1だったのではないでしょうか。
原告適格が分からなかったため、まだ何か書けそうな設問2にさっさと移ったという現場の判断は間違いではなかったと感じます。
また原告適格は、判例のロジック通りのことが書けてなくても点数が来ているようです。
僕の答案はさすがに思考放棄しすぎてるので、どれだけ点数が来ているかは怪しいですが、他の再現者さんを見ている限り、否定筋でも説得的な論理を展開していれば高評価がきていました。
あとは行政法は個別法をどれだけ引用できるかが相当なウェイトを占めていることも明らかです(僕は個別法の使い方が下手くそなのでこんなことを偉そうに言うのもおこがましいのですが……)。
これは本当になんとなくで裏付けなんて全くないですが、答案中に個別法の引用が多ければ多いほど高い評価になる気がします。個別法も事実の一種として使いこなせるようになることが行政法を得意にするための重要事項でしょう。
■出題趣旨公表を受けて
特に新たな発見はなかったです。
おそらく、設問2の2号要件に関する裁量論が大きな配点があったと思われます。
3号要件についても裁量論にさっさと逃げてしまった人が多かったと思いますが、ここは愚直な要件の当てはめが求められていたようです。
3 刑法
評価:A (自己評価:E 添削T:F 飛翔さん:B)
■ 解いているときの感想
とりあえず設問1は面食らいました。
何をどう書けばいいか分からず、余計なことまで書きすぎた感はあります。
設問2についてはやけに簡単だな?という印象を受けていました。ただ、書く論点が多すぎて、4枚で収まりきらないなということを途中で悟ることになります。
■ 手ごたえ
終わってからTwitterを見ると、どうやら死者の占有がメイン論点の一つらしいということを知りました。全く気付いてなかったので普通に絶望しました。
また、監禁のところも、ところどころ不正確な記述が目立ちます。
遅すぎたについても、因果関係の認定はミスっているし、第二行為は長々と書いている割にあらゆる記述が間違っています。
刑法はレッドオーシャンとのことでしたから、まあEかFかだろうなという印象でした。
■ 分析
答案の取り間違えを疑うレベルで予想外の高評価でした。
この刑法の主観と客観のズレを特に伝えたくてこの記事を書いているので、少し長くなりますが、たらたら分析してみたいと思います。
まず一番の要因と思われるのは配点です。
今年の刑法はおそらく不法領得の意思の認定に莫大な配点が振られています。
GPS機能を利用する意思という事情をどう使って結論を導くかによって評価が大きく分かれているように感じました。
GPSに着目していれば結論はどっちでもよさそうです。
この論点が他の論点と圧倒的に違うのは、他の論点が論証さえ知ってれば結論にたどり着けるのに対し、この論点は規範を知った上でなお結論の認定に悩むような限界事例であったことです。
そうだとすれば、刑法は結論を悩むような論点には莫大な配点が振られるという傾向が見えてきそうです。
また、配点という面では、遅すぎたの第二行為についてはほぼ配点がなかったと言ってよいでしょう。ここの記述はかなりミスっていますが、ダメージが少なかったようです。
そして、受験生のレベル感という面も影響が大きかったと思います。
商法のところでも話そうと思いますが、僕を含めた予備の受験生は多論点型でコンパクトな記述を求められるような問題が極端に苦手です。
こういう問題は試験直後は簡単だったねという印象がつきがちなのですが、蓋をあけてみると意外とできていないものです。
論点ごとの配点の大小を見極め、配点の小さそうなところは論証なんて展開せずに簡潔に書くという力が求められます。
僕を含めた予備受験生はどうしても論証を理由づけまで含めて丁寧に展開してしまいがちなのですが、それをカットする勇気も重要ということですね。
次に、もう一つ要因として考えられるのは書き方です。
僕がこの答案を書く上で意識していたことは、①当たり前に認められそうな構成要件でも問題文中の事実を評価して丁寧に認定する、②論点を書く時は実益を見せる、③徹底的に三段論法をすることです。
①については、刑法といえど条文を意識した記述は試験委員も満面の笑みを浮かべることでしょう。
また、②については、刑法はどうしても論点主義的な答案になってしまいがちですから、「本当は論点なんか書きたくないけどどうしても書かないといけなくなっちゃったんです」という優等生感が演出できると、試験委員にも満面の笑みを浮かべることでしょう。
③については、刑法については三段論法をあえて崩すべき場面もありますし、僕がそれをできてなかっただけなので割愛します。
以上を総合すると、刑法で高評価がつくために意識すべきことは、以下のようなところでしょう。
■ 出題趣旨公表を受けて
やはり、分量からして明らかに不法領得の意思の認定、特にGPSに着目した認定に大きな配点がありそうですね。
「窃盗罪あるいは器物損壊罪の成否」という記載からは、結論をどちらにするかを重視しているわけではないというのも何となく伝わってきます。
なお、この記事投稿後、GPSを厚く書いたわけじゃないのにAとってる人がいるじゃないか!との反論を頂きました。
しかし、GPS機能という事情ひとつに対して何行も評価を連ねることは不可能ですし、適切ではありません。
この一事情に対する評価は長くても2~3行で済むのです。
そのため、GPS機能について言及した文面の長さではなく、どのように使ったか、ちゃんと注目できているかが重要なわけです。
実際、GPS機能をフルシカトした答案は軒並み低評価でしたから、何らかの形で触れることは最低限必要で、悩みを見せることができていればなお良しだったのでしょう。
4 刑事訴訟法
評価:B (自己評価:D 添削T:B 飛翔さん:D)
■ 解いているときの感想
こちらも刑法と同様なんか簡単じゃね?と思ってました。
設問1は書くこと全然ないし、設問2の当てはめで勝負がつくということを察知したので、再勾留の当てはめに全力を注ぎました。多分当てはめだけで1頁近く書いたと思います。
■ 手ごたえ
あとから再現を見直すと全然ダメじゃんといった感じでした。
まず、設問1で事件単位原則の記述をとばしています。この部分はおそらくそこまで配点が高いわけじゃないとは思うのですが、基礎事項ですから確実に書いておくべきでした。
また、逮捕前置主義の趣旨にもどこかで触れておくべきだったと感じました。
設問2は再逮捕・再勾留禁止の原則を書いていません。突然例外の規範から登場しており、論理の緻密さが皆無です。
以上の通り、抽象論がボロボロだったので、自己評価としては低めでした。刑訴が理論科目であるにもかかわらず、論点の上辺だけしか理解できてなかったことを身をもって実感しました。
■ 分析
思ったよりもかなり良かったです。
要因は明らかにひとつで、再勾留の当てはめをゴリゴリに書いたことです。
刑訴は当てはめにかなり配点があるとは聞いていましたが、ここまで抽象論のボロボロさを取り返してくれるとは思っていませんでした。
他の再現者さんと比較しても、再勾留の当てはめにここまで分量を割いた人は少なかったように感じます。
ちなみに、設問1は逮捕前置主義という問題点すら書けていない人はかなり低評価だったので、意外と設問1も配点を持っていた可能性があります。
とはいえ、「刑訴は論証を適当に吐き出して当てはめを本気でやれば高評価がつくのかー」と思うのは危険です。
まず、刑訴は理論科目です。
しかし、昔から言われていることですが、刑訴の予備校の論証はいい加減なものがそこそこある印象です。
もちろん、予備校の論証というのは、優秀な人たちがめちゃくちゃ頭を使って作り出しているものでしょうから、全部が全部ダメというわけでは全くないです。
なので、余裕がなければそのまま使って問題ないですが、できれば百選なりリークエなり基本刑訴Ⅱなりで、刑訴の論点についてはしっかり見つめ直す期間があっても良いと思います。
また、刑訴の当てはめは”判例の事案との距離感”が聞かれています。
公法系と違って、その場で即興で考える当てはめという部分は少ない印象です。
そのため、刑訴は比較的判例の読み込みの重要度が高い科目だと思います。(ちなみに、僕は判例の読み込みなんてしてませんでしたが、この答案の当てはめではたまたま判例の着眼点と被ってました。)
■ 出題趣旨公表を受けて
残念ながら、ほぼ何も書いていないのと同然の出題趣旨だったので新たな発見は特にありません。
今年は多くの科目が出題趣旨の分量が増え、結構参考になったのですが、刑訴は残念ながらあまり読む意味を感じない出題趣旨でした。
5 労働法
評価:D (自己評価:F)
■ 解いているときの感想
設問1も2も全く分かりませんでした。
典型的な論点からは外された出題だったので、まあ誰も解けんやろと思ってはいたのですが、結構自暴自棄になりながら答案書いてました。そのため結構雑な記述が多いです。
■ 手ごたえ
もちろんなかったです。
後から同じ労働法選択者の感想を聞いていると、設問1はシケタイの論証にBランクで載っていたらしく、これを書けなかったのは単なる僕の怠惰でした。
また、設問2については受験生はいろんな筋を各々書いていたように感じました。元ネタとなった判例は、知ってる人は知ってるくらいの感じでしたね。
完全に即死Fを覚悟していましたが、設問1は16条に、設問2は均等法に触れられていることから、上位Fでとどまるのではないかという主観及び他の人から頂いた評価でした。
■ 分析
上位FどころかDで耐えてくれました。
労働法選択者の評価を見ていると、上位は取りにくいが下位にもなりにくいという傾向が見えてきました。
まず、労働法は採点基準が結構謎です。
まだ2年目ということもありますが、どんなことを書けば点数くれるのかがイマイチ判明していません。少なくとも判例は重要そうです。
また、上位勢はなぜかやたら労働法に強いです。そのため、Aを狙ってとるのは結構難しい科目かもしれません。
一方で、労働法はEFをとっているような人がかなり少なかったです(僕は観測してません)。選択科目という特性上、全く手を付けないまま本番を迎えているという人が一定数いることが一番大きな要因かなと思います。
■ 出題趣旨公表を受けて
一年目もそうでしたが、労働法はかなり丁寧な出題趣旨ですよね、ありがたいです。
誓約書自体の有効性については、気付けている人が結構少なかったのではないでしょうか。
もちろんメインではないので、そこまで大きな配点はないと思うのですが、誰でも知っている論点だったので他が何もわからなかった僕みたいな人は言及しておくべきだったでしょう。
設問2はG社に対する請求については多様な筋が許容されていた一方、A社についてはイビデン社事件を前提とした理論が求められていたようです。
おそらく、僕がDで耐えているのは、709条の枠組みで均等法11条1項を用いるというのが許容筋だったからでしょう。
一方で、A評価有力だったとある再現者さんがBで留まっていたのですが、その方は設問2で判例を意識した記載ができていなかったのが原因ではないかと分析なされていました。
出題趣旨を読む限りでは、A社に対する請求はイビデン社事件に基づく検討が求められていたようなので、結構シビアに判例以外の解答筋は低評価にされていた可能性がありそうです。
出題趣旨を読んでいると、設問1は令和3年の地裁判決、設問2は平成30年の最高裁判決が意識されていることが分かります。
司法試験の労働法では昔から言われていることのようですが、労働法は最新判例へのアンテナが大事そうですね。
6 民事実務基礎
評価:A (自己評価:民事単体A実務総合A 添削T:民事単体A実務総合A 飛翔さん:実務総合A)
■ 解いているときの感想
結構順調に解けている感覚がありました。
実体法の条文知識が結構問われるなと感じましたね。
準備書面も今年はかなり簡単な部類だったと思います。ただ、書くことが多かったため、字は小さくしてなんとか1頁ピッタリくらいに収めました。
■ 手ごたえ
正直かなりありました。
小問については、難問だった保全を除き(この小問を完璧に答えられた人はほとんどいませんでした)ほぼパーフェクトでしたし、準備書面も事実を使い切れた上に上手く評価できたかなという感触でした。
他の人からも民実が最もお褒めいただいた答案でした。
■ 分析
予想通りのAでした。刑実は後掲の通り結構微妙な答案なので、民実がかなりカバーしてくれたかなという印象です。
実務基礎は合格者はコンスタントに高い評価をとってくる科目ですし、実際コスパいいですからバッチリ対策しましょう。
民実は、準備書面に大きな配点があることは明らかです。
もっとも、今年のように小問の要件事実が基礎的な場合にはそこを落としていてはAをとるのはキツいです。
なので、事前準備としてはやはり要件事実を正確に書けるようにすることでしょう。
大島本の記載例をそのまま書けるようにすることが理想です。
ちなみに、大島本は論文対策なら基礎編、口述対策なら上巻(近時、要件事実編に改題予定)がオススメです。
基礎編掲載の要件事実で、過去問既出の要件事実は網羅できていたはずですし、論文対策ならば基礎的な要件事実を徹底的に対策するのが先決だと考えるからです。
上巻(要件事実編)だと、メリハリがつけにくく、結果的に基礎的な要件事実すら正確ではないという状況で本番を迎えかねません。
準備書面は、自分なりの答案の型を身につけましょう。僕がイメージしてた書き方はこんな感じです。
■ 出題趣旨公表を受けて
刑実もそうですが、実務科目はあまり出題趣旨を読んでも学びがありませんね。
学びが得られるとすれば、本問のような直接証拠があるような類型の準備書面では特に、証拠構造を意識した記載ができると高評価が得られそうということと、二段の推定の成否に大きな割合の配点があるということです。
なお、刑実ほどではないですが、民実についてもどのように対策していたか聞かれることがあるので、使ったものを置いておきます。
前述の通り、論文対策は基礎編で足ります。
要件事実の暗記や理由説明の仕方のインプットはこれでやっていました。
大島本の記述と異なる立場のものがあったりして混乱することもあるのですが、暗記用ツールが一個あるとやりやすいという人にはオススメです。
もっとも、大島本の言い分と記載例を理由を含めて正確に言えるようにするという勉強法を口述対策では行っていましたが、それでも十分だと思います。
大島先生が自ら予備の過去問を令和4年度分まで解説してくれています。大島本と整合性があり勉強になるのでオススメです。
7 刑事実務基礎
評価:A (自己評価:刑事単体C、実務総合A 添削T:刑事単体A、実務総合A 飛翔さん:実務総合A)
■ 解いているときの感想
なんか傾向変わった?っていう感じでしたね。
比較的過去問で聞かれたことのない知識が聞かれた感覚があります。とはいえ、解いてる最中はまあまあ解けてるかな~くらいの感触でした。
ダミー事実がたくさんありましたね。
また、実務は3時間と長丁場ですから本当に気を付けてほしいのですが、めちゃくちゃトイレ行きたくなりました。
刑事の設問3まで終わらせたときにトイレに行きましたが、そのせいか設問3はかなり雑です。
■ 手ごたえ
刑実は事実認定に大きな配点があるとのことでしたから、設問3で具体的な事情をほぼ使えてないのはかなり痛手かもしれないと感じました。
ただ、設問3は因果関係の問題にまで気付けている人が意外と少なかった印象です。
設問2の被疑者保釈はやらかしましたが、ここも意外と多くの人がひっかかってます。
設問1は(1)で近接所持の法理を書いていいのかどうかということが論争になってましたが、結論はいまいち分かりません。
■ 分析
正直今年の刑実はどこにどう配点があるのかイマイチ分かりません。
民実と一緒の評価しか出ないため分析が非常に難しいところがあります。
R3以前はしばらく手続重視の傾向が続いていたイメージがありますが、去年から事実認定重視の傾向が復活してきているなという印象があります。
もちろん手続対策を怠っていいわけではないですが、少なくとも古めの過去問も解いておく必要はあると思います。
■ 出題趣旨公表を受けて
刑訴と同様、いやそれ以上に何も書いてないのと同じです。
実務は二科目まとめた評価しか出ず、ただでさえ分析が難しいのだからもっと丁寧な出題趣旨を書いてほしいものです。
代わりと言ってはなんですが、刑実の対策は何をやっていたかという質問がそれなりに来るので、おススメの本を置いておきます。
令和4年までの過去問の解説と答案例・再現答案が載っています。神本です。正直この1冊でAとれます。
定石も読みましたが、読まなくても過去問さえしっかり分析できれば十分Aを狙えます。
なお、オリジナル問題は解いてません。
8 民法
評価A (自己評価:A 添削T:B 飛翔さん:A)
■ 解いているときの感想
問題を開いた瞬間設問2に穴埋めが見えて、脳内に「????」が広がったのを覚えています。
設問1について、最初は契約締結過程の不当破棄の論点が問題になると感じましたし、それで答案構成しました。
しかし、なんとなく自信がなく、民訴・商法を書き終わってから戻ってきてもう一回考え直すと、536条の話であると気付きました。近時は”債権法大改正によって変わったところ”を聞いてくる傾向にありますから、この段階で「改正前では契約締結過程の不当破棄によって40万円しか請求できないが、改正後の536条でどう妥当な結論を図るか」というのが司法試験委員の問題意識なのではないかと感じ、536条構成を採りました。
536条が原始的不能でも使えるのか不安でしたが、現行法は原始的不能と後発的不能を区別してないはずなので使えるだろと決め打ちして使いましたね。なぜそれを書かなかったのかは謎ですが。
536条の帰責性では、民法には比較的珍しいと思いますが当てはめ勝負をゴリゴリにかけにいきました。このとき、契約締結過程の不当破棄の考慮要素を意識しながら当てはめをしました。
536条構成だと、どうしても40万円の使い方がいまいち分からりませんでした。2項後段との関係で問題にはなりそうだなぁと思いつつ、時間がなかったので2項後段はちゃんと意識しましたというアピールだけして次にいきました。
論点というものがほとんど出てこず、ずっとふわふわしたまま解き進めていました。
設問2については、最初表見代理しか思いつかなかったのですが、冷静に信頼の対象が何なのかを考え直すとすぐ即時取得が問題になることが分かりました。こっちの方が幾分かとっつきやすかったですね。
■ 手ごたえ
試験終了後にXを開いてみると、今年の受験生も合格者も口をそろえて「今年の民法はヤバい」と言っていたのが印象的です。
設問1の解答筋はどれが正しいのか、かなり議論がなされましたが、合格発表まで分からずじまいでしたね。
そんなわけで、僕の解答筋も正解筋っぽいものに全体的に触れられているので今年の難易度ならAつきそうかな~という手ごたえでした。
■ 分析
ひとまずAがついて安心です。
今年の民法は、事前の知識をどれだけ有しているかというよりも現場での立ち振る舞いをみられていたと思います。それゆえに難しかったということですね。
まず、設問1については当事者の言い分に沿って丁寧に主張反論構造・三段論法をしたのが結構印象よかったのだと思います。
特に多くの人は、633条の同時履行を法的な主張として挙げていましたが、当事者の言い分に忠実に従うなら同時履行ではなく先履行の抗弁が正しいはずです。
536条を検討する際に40万円についてはフルシカトを決めてしまいましたが、それでもAがついたということはここら辺の事情を上手く使えた人が相当少なかったのでしょう。
とりあえず2項後段にも問題意識を巡らせてますというアピールができただけでも良かったのだと思います。
債権法大改正の後からは、毎年民法はどう変わったのかという問題意識が聞かれています。今年であれば原始的不能と536条の危険負担です。
ということは、債権法改正で大きく変わったところにはヤマを張っておくべきでしょう。個人的にはそろそろ債権譲渡(特に譲渡禁止特約)が怪しいと思います。
設問2については、僕が民法を学習したり問題を解いたりする際に強く意識する”信頼の対象が何か”という観点がドストレートで聞かれました。
特徴的な問題の形式からすれば、ここの事情が変わることで当事者が何を信頼の対象としているのか、そしてそれにより結論がどう変わるのかという点が最大のポイントだったと思います。
そして、ここを乗り越えた者には、(1)で占有改定による即時取得の可否に関する判例の射程、(2)で112条の類推適用という更なるハードルが用意されているわけですが、どちらとも書けている人は少なかった(特に判例の射程を書けたのはほんの一握り)印象です。
上述の”信頼の対象が何か”という問題意識を正確に捉えられていれば十分高評価がつきました。
ーーー2024/03/04追記:この点については後述、出題趣旨公表を受けてを要確認
なお、「占有を始めた」の要件検討については、近時の司法試験採点実感でお説教をくらっています。
予備校の論証例では、ここで述べられている判例準則とは異なる基準を用いているものがありますから、注意しましょう。
そもそも、本件での判例の射程の議論は、この判例準則をもとにしていないと気付けないものでした。
■ 出題趣旨公表を受けて
まず初めに、これは出題趣旨を見てというよりも、改めて他の再現者さんの評価を見た感想ですが、設問1に莫大な配点があり、設問2の配点はかなり小さかったようです。
設問1については、「責めに帰すべき事由」の当てはめが結構なウェイトを占めていたようです。
2項後段で40万円の事情をどう使うかという点も配点がそれなりに配点があるのではないかと思っていましたが、出題趣旨を読む限りではそれよりも帰責性の当てはめが重視されているようです。
結局、帰責性要件は今年の問題の中で最大の当てはめ勝負ポイントですから、民事系科目とはいえ事実の引用と評価が重要であることに変わりはないようですね。
設問2については、「設問2(1)においては、相手方は、売却した者がその物の所有者であると信じているため、即時取得が問題になる」との記載と「設問2(2)においては、相手方は売却した者に処分権限があると信じている」との記載の対比からすると、”信頼の対象は何か”と言う観点が重要だったのは間違いではなかったと思います。
もっとも、分析では112条1項が直接適用か類推適用かはそこまでたどり着けなくとも問題がないと述べましたが、出題趣旨を読むとそんなことはなかったのかもしれません。
確かに、愚直に代理権の基礎から検討すると表見代理の規定が直接適用できないことには気づくことができ、その意味で直接適用できないということは代理権の基礎基本の確認だったわけです。
しかし実際問題として、直接適用の筋でもAをとっている人が多数存在しています。これはなぜなのか。
理由のひとつめとしては配点が考えられます。
前述の通り、本問は設問1に大きな配点が振られていたと予想されますから、設問2のうちの小問1個分はかなり小さい配点だったはずです。
もうひとつの理由は受験生のレベルです。
類推適用までたどり着くことができた受験生はかなり少ないです(飛翔さんの定量表によれば27名の再現者中3名、なおAが2人、Bが1人)。
そのため、相対評価の観点からすれば、ここで差がついていたわけではないのでしょう。
直接適用は0点なのではないか?との主張も見受けられましたが、前述の通り”信頼の対象は何か”というのが本問の肝のひとつだったはずですから、192条と112条の使い分けを検討できている時点で多少の点数が振られていると考えます。
設問1(1)については、判例の射程も一応問題になるというのが話題になっていましたが、出題趣旨には一切の言及がありませんでした。
単純に占有改定の即時取得はNGというのが分かっていれば足りたのかもしれません。
9 商法
評価:B(自己評価:C 添削T:C 飛翔さん:C)
■ 解いているときの感想
簡単ではあるけどとにかく書くことが多すぎるという印象でした。
答案構成した段階から「4枚じゃ足りなくね?」と思ってましたが、当然4枚では足りませんでした。
商法は民事系の中では最も当てはめ勝負の科目という認識だったので、当てはめは結構頑張りました。特に不公正発行の当てはめでは解いているときから「差がつくならここだな」と感じていました。
■ 手ごたえ
問題が簡単だったこともあり、あまり手ごたえはなかったです。
設問1は305条を落としていますし、設問2は不公正発行が無効事由になるかという論点を落としています。
答案構成の段階では、305条も不公正発行が無効事由になるかという点も書こうと思っていたのですが、書いている途中であまりの分量にカットしてしまいました。今覚えばまったく冷静ではなかったです。
”書かない”という選択ではなく、”他の部分を削って一言でもいいから触れる”という選択の方が絶対に正解でした。
■ 分析
まさかBがつくとはという感じです。
まず、要因の1つは受験生のレベルです。
出題されている論点は全て重要な典型論点だったため、論文後は受験生のレベル高そうだな~という印象をもっていました。
しかし、商法という科目自体、受験生のレベルが低いというのは昔から言われていることです。
また、刑法のところでも触れましたが、予備受験生は多論点型の出題が非常に苦手です。
そのため、想定していたよりも受験生のレベルが低かったのかなと思います。
あとの要因としては当てはめの丁寧さが評価してもらえたことも考えられます。
上述の通り、商法は民事系科目の中で最も当てはめの充実が求められる科目だという認識だったので、ここは強く意識していてよかったです。
僕の答案は、上述の通り論点2つ落としてますし、設問1では定款の有効性と範囲を分けて書くべきところを一緒にして書いてしまってる上、規範の正確な理解を疑われる書き方をしています(この書き方を選択したのは理由があって、305条の話をどっかにねじ込みたかったためです)。
設問2について、論文後は有利発行・不公正発行は単独では無効事由にならないが、どちらも通知広告を挟むと無効事由になるというのが問題意識だと思ったので、不公正発行が無効事由かという論点が書けていないこと、差止め事由として有利発行を検討していないことは強く影響してしまうかなと思いましたが、そうでもなかったです。
■ 出題趣旨公表を受けて
ますますなぜBがついたのかが理解不能になってきました。
出題趣旨を読むと、305条の丁寧な検討を求められていたことが分かります。
実際に他の再現者さんは、ここでそこそこの差がついているようですが、僕は305条の検討をまるまる落としてBでした。
では、当てはめが充実していたのか?
確かに不公正発行の当てはめについては他の再現者さんよりも充実している自身があります。
しかし、代理人資格については「当該法人は個人の資産管理会社であり、かつ、当該従業員に当該法人における勤務の実態がほとんどないこと」という出題趣旨で言及された事実関係を上手く使えていません。
そうなると、設問1はかなりの低評価だったはずにもかかわらず、Bということになります。
かといって、それを挽回するほどの設問2の出来かといえばそうではありません。
そのため、僕の再現答案は評価の相場観を知るという意味では参照をオススメできません…。
設問2については、有利発行・不公正発行が無効事由になるかという論点については落としていても、そこまで大きな影響はない可能性が出題趣旨から示唆されています。
最も重要だったのは通知広告の無効事由該当性だったのであり、成績発表前は批判されていた通知広告の枠内で有利発行・不公正発行を論じるという枠組みも十分あり得る選択肢だったのでしょう。
10 民事訴訟法
評価:C(自己評価:C 添削T:C 飛翔さん:D~E)
■ 解いているときの感想
民訴が一番時間をかけずに解き終わりました。
解いているときはやたら自信がありましたね。なぜか、判例を正確に指摘できているという自信があったので(結果大外れだったわけですが)。
ただ、結果としては民訴ではなく民法・商法に時間をかけたことは間違いではなかったと思います。
■ 手ごたえ
試験終了後Xで次第に解答筋が明らかになってきて絶望しました。
しかも何が悔しいって、再訴禁止効まで気付けたならば、「同一の訴え」が問題になることも気付けたはずです。要件の網羅的検討はかなり意識するつもりだったはずですが、甘かったです。
また、設問2についても書くべき論点は書けているものの、別訴提起の場合にしか制限的既判力が問題とならないという書き方になってしまってますし、第一審勝訴の事情も使えてません。
そんなわけで、内容がボロボロだったのですが、民訴は相当受験生のレベルが低いとのことだったので、Cで耐えるだろうと思ってました。
■ 分析
Cで耐えました。やはり民訴という科目は受験生のレベルはかなり低そうです。
再現者の方々は、多くの人が訴えの交換的変更→再訴禁止効に気付けていましたが、全体でみれば気付けた人はあまり多くなかったのではないかなと思います。
設問1については、このようなある種のひらめきがなければ手も足もでないという中々鬼畜な設問でした。
設問2については、意外と差がついているなという印象です。
設問1が鬼畜でかつ配点も大きいため、設問1に目がいきがちですが、簡単そうにみえる設問2も正確に理論を構築できたかどうかは結構差がついてます。百選をしっかり読み込んでいた人にとってはボーナス問題だったのかもしれません。
憲法については論文対策としての判例読み込みは、現状では不要だろうということを述べました。
しかし、民訴については百選くらいはしっかり読み込んでおいた方がよいと思います。
民訴は判例が一種の条文としての役割を果たしていますし、司法でも予備でも判例を知らなければお話にならないような問題も数多く出題されています。
少なくとも、事案と判旨、できれば解説までしっかり読んでおくと民訴は得意科目にできるかもしれません。
■ 出題趣旨公表を受けて
設問1における「既判力や信義則適用の問題につき検討することは求められていない」という記載は衝撃的でしたね。
このように明示的に特定の解答筋を批判する出題趣旨は予備ではなかなか見られないので、相当この筋で書いてしまった人が多かったのでしょうか。
飛翔さんによれば、民訴は別解をかなり許容してくれるとのことでしたが、設問1の既判力・信義則構成はもしかしたらほぼ0点だったのかもしれません。
僕の錯誤取消しの筋が許容筋として点数を与えてもらったのかは分かりませんが、もし民訴が別解を許容する傾向にあるのだとすれば、多少点数を与えてもらっているかもしれません。実際、他の出来が悪いことからすると、微少ながらも点数を与えられていたという可能性はあります。
一方で、設問2については結構広めの筋が評価されていたようです。
出題趣旨を読むと、訴えの交換的変更の性質についてはそれなりの配点がありつつも、簡潔な指摘で足りるのだろうということが推察されます。
僕の答案のように、理由を書かずにポンと性質だけ書いても十分点数をくれたのでしょう。
11 全体の分析
これも書いておこうと思うのですが、僕の答案で顕著なのはくどいほどの三段論法、というより問題提起→規範→当てはめ→結論の徹底だと思います。
(もちろんそんなわけないのですが、)三段論法で書くこと自体に配点があるんだという強い意識を持ってました。
そして、問題提起と結論、規範と当てはめも対応させることを常に意識してました。答案全体が三段論法の入れ子構造になるイメージです。
これは僕の商法設問1の再現答案に問題提起と結論、規範と当てはめの対応関係を色付けしたものです。
現場の焦りから必ずしも徹底しきれていない部分もありますが、それぞれの対応関係はできるだけ同じ文言を使うようにしましょう。
このような構造にすることは意識するだけでできるはずです。
そして、問題提起→規範→当てはめ→結論の構造が徹底されている答案というのは、やはり読みやすさが段違いです。
問題提起→規範→当てはめ→結論というのは、リーガルマインドの基礎基本だと思います。
事案の中から争点となる部分を的確に抜き出し(問題提起)、当該事案に妥当する判例を探し(規範)、当該事案でそれを具体的に検討し(当てはめ)、検討結果をクライアントに提供する(結論)。
どれ一つ欠くことはできないのです。
12 最後に
拙く、かつ冗長な文章にもかかわらず、読んでいただきありがとうございました!
もちろん僕の答案の方向性が必ずしも正解だとは思っていません。合格者の1つの答案の形として、読者様それぞれの形で吸収していただき、あわよくば自分の答案に活かしていただければなと思います。
Xアカウント(@grasshopper_law)では質問箱もやってますしDMも解放していますから、何か再現答案・学習方法について質問があれば遠慮なく聞いてください!
それでは、辛く長い受験生生活ですが、陰ながら応援しています。
ーーー2024/03/04追記
伊藤塾の使い方というnoteで採用した投げ銭制度が結構気に入ったので、本noteにも投げ銭箱を置いておきます。
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