#1 野球人の体幹トレーニングについて思うこと
体幹の回旋筋群が野球に重要?
最近、SNS上でも体幹部分の回旋筋群が重要だという話をよく聞くようになりました。
自分的にもこれは重視してる事の1つなので
良い傾向だなーと思ってます😊
(大リーガーの写真で有名バッターは胴体太くて腕が細いって内容見たときは「???」となりましたが笑)
さて、体幹部分の回旋筋群って
皆さんどこの筋肉だと思いますか?
ここでは4種類の筋肉をピックアップします。
①内腹斜筋 ②外腹斜筋
③腹横筋 ④腸腰筋(※)
※腸腰筋は腸骨筋と大腰筋の総称
上記4つの筋肉をある程度頭に入れて鍛えることで、「ただ回旋させる」という考えよりは効率的にトレーニング出来るかなと思います。
ちなみに、解剖学的にそれぞれの鍛え方は差別化できます。
外腹斜筋、腸腰筋を鍛えたければ
バンギングレッグレイズ等の
足を持ち上げる系のトレーニング。
内腹斜筋を鍛えたければ
腹筋台を30〜45°程度傾けたうえで
メディシンボールツイスト等を行うのが良いでしょう。
ざっくりというと
外腹斜筋を鍛えたければ'胴体を固定'
内腹斜筋を鍛えたければ'下肢を固定'
です。
(腹横筋はどちらでも鍛えられます)
上の4つの筋肉を見て疑問に思った方もいますかね。
腹筋群であれば④腸腰筋ではなく、
腹直筋(シックスパックのやつ)です。
が、私はあまり腹直筋は重視していません。
腹直筋(シックスパック)を重視しない理由とは
腹直筋はそれほど別個で鍛える必要は無いと思います。
基本的なトレーニング(スクワットやデッドリフト等)と並行して体幹の回旋筋群のトレーニングを行えば充分に鍛えられると考えているからです。
なので、腹筋を割るための定番メニューである
シットアップやクランチなどは
最近はほぼ行っていません。
※腹直筋も回旋筋群の一つではあります。
そういえば、400mハードルの日本記録保持者である為末大選手が以前こんなTweetをしてました。
(Twitter @daijapan 様より引用)
シックスパック(腹直筋)を作ることより、腹筋群を使えることが大事だと思います。
逆に1番重視している筋肉は"内腹斜筋"です。
内腹斜筋を重視する理由は?
(Twitter @Physioyusuke 様の投稿より引用)
体幹が重要と言われるのは何も
身体を回旋させるためだけに必要と言われているわけではありません。
野球の特異性を考えると"回旋"が大事なだけで、アスリートとしてまず
身体を安定化させること、胴体に剛性を持たせることは共通で大事です。
内腹斜筋は回旋筋群のうちの1つとですが、
それと同時に"腹横筋"と同様に
"腹圧や胸腰筋膜の緊張にも関与している"なので重要です。
昨今は体幹トレーニングが過剰に評価されすぎているなんて言われてます。
たしかに野球のパフォーマンスに最も影響を与えるのは下半身の筋力(特に股関節周囲筋)だと思います。
優先順位をつけるなら体幹は1.2番に来るほどではなく、下半身や胸郭周り(胸筋群や背中周りの筋肉等)のトレーニングの方がパフォーマンスUPのためには重要でしょう。
私自身、体幹トレーニングは障害予防メニューとしてカウントしています。
なので、体幹トレーニング信仰はちょっと行きすぎな側面もあるかなーとは思っています。
ですが、野球に重要な下半身や胸郭周りのトレーニングを正しく行うためにも
体幹トレーニングが重視されることは
悪いことではないのかなとも感じています。
野球選手における体幹筋の筋発達および左右非対称性 大学生と高校生の比較
↑ちなみに上記論文では投手、打者とも右投げ・右打ちなら左側の内腹斜筋が右側より優位に筋厚が厚いとの報告がされています。
このデータからも内腹斜筋の発達は野球のパフォーマンスに大きく関わる可能性があります。
まとめ
①体幹の回旋筋群は内腹斜筋、外腹斜筋、腹横筋、腸腰筋が重要である
②シックスパックを作ることはそれほど重要ではない
③野球人が特に発達させるべきは内腹斜筋
今後、私のYouTubeチャンネルで
【セラーペ】と言われる回旋筋群と関係のある概念について紹介する予定です。
今回の体幹の筋肉の中に腸腰筋を入れましたが、全身の回旋にはもっと多くの筋肉が実際は関わります。
セラーペとはそれらを統合的にまとめた概念ですが、とりあえず今日はここまでで。
気になるよという方は是非、
のチャンネル登録もよろしくお願いします🤲
では、また。
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1.野球における体力トレーニング基礎理論2.ダルビッシュ有の変化球バイブル3.ノーラン・ライアンのピッチャーズバイブル
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