#5 筋膜リリースの誤解とは?
こんにちは!
今回は”筋膜リリースについての誤解”についての話をします。
最近はフィットネス関係の情報もSNSやネットを通して溢れており、
以前より様々な方法でトレーニングや身体のケアを行っているのを見かけます。
日常生活、スポーツや筋トレを通すなかで
筋肉の一部が硬くなったり、張りが起きたりすることは周知の通りです。
そうした、張りや痛みの原因となっていることを”トリガーポイント”と呼んだりすることがあります。
そうしたトリガーポイントを解消するために、ストレッチポールやフォームローラーを使ったセルフ筋膜リリースがよく行われています。
ただ、
筋膜リリースって実は実際に筋膜をリリースしてるわけではなさそうなんですよね。
今日はその辺の話も交えつつ、筋膜リリースの効果についての話をします。
筋肉が張っているとき何が起きているのか?
筋肉が張るときいくつか理由は考えられますが、代表的な原因としては
・何らかの原因で「筋膜」が縮こまって硬くなること
・筋膜内に「癒着」が起こること
これら2つが考えられます。
筋膜リリースではこの「癒着」を解決する手段として行われていますが、
癒着は強く圧したところで剥がれるわけではありません。
筋膜は強く圧したところで元に戻る性質がありますし、戻らないくらいに柔らかくしようと思うなら
親指一本程度の面積に約900kgの負荷をかけて初めて1%程度の変化を出せるくらいです。
では、フォームローラーやストレッチポールでは何が出来るのかというと
筋膜に含まれる水分を一時的に押し出すことによって「癒着」を解消していると言われています。
他の効果としては
・神経の働きによって筋肉や筋膜の緊張を緩めること
・身体が痛みを感じづらくなる
と言われてはいますが、
実は水分を一時的に押し出すこと以外は
まだセルフ筋膜リリースの科学的な根拠ってまだ少ないんです。
ただ、ハムスリングに対して4週間セルフ筋膜リリースを行った実験では柔軟性向上の効果が報告されており、メカニズムは不明なものの効果は確かにあるようです。
(参考文献:The Foam Roll as a Tool to Improve hmstring Flexibility.Junker D H ,et al.2015)
ではどのくらいの力で行えばいいのかと問われれば、
「痛気持ちいいくらい」を目安にすればよいと私が指導する際は伝えています。
セルフ筋膜リリースは筋膜を直接リリースするわけではありませんが、
柔軟性向上と筋肉痛の低減には一定の効果があるのでやる意味はありそうです。
私も普段ストレッチポールやフォームローラーを利用したセルフ筋膜リリースは行っています。
筋膜リリースという名称自体には疑問符がつきますが、効果はいくつかあるので実施しない理由もないと思います。
もし、使い方がよく分からないという方はパーソナル指導でもやり方を伝えてますのでよかったら連絡ください。
ストレッチポール等の使い方については、今後私のYouTubeチャンネルでも紹介する予定なのでお楽しみに。
では、また。
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