サモンナイトDSをクリアした感想
クリアしました、サモンナイトDS! FEと同じSRPGということで間違いなく自分向けだろうと思い、DS版を購入。プレステ持ってないのでDSです。
クリア時間は21時間。初見で手探り状態だったので割とかかりました。
そんなサモンナイトDS。一言で言うと「名作シリーズの片鱗をうかがわせる作品」です。決して高い完成度ではないけど、神ゲーになりうるポテンシャルは十分にあると思いました。
つーわけで、ゲーム性やらシナリオやらキャラやら色々思うところを書き連ねていきやす。ネタバレ注意!!!
主人公4人!?
ゲームを始めてまず度肝を抜かれたのは、4人の中から主人公を選ぶシステム。高校生の男女二人ずつで、主人公気質の男にクールなイケメン、元気な子に大人しい子といった具合にキャラ被りしていない。どの主人公を選んでもシナリオの大筋は変わらないんでしょうが、性格に性別が違うということはテキストに微細な変化はあるでしょう。周回欲がとてもそそられます。
そして、主人公のパートナーも性別や性格が分かれていて、それもほぼ自由に選択できるという親切っぷり。男主×女パートナーでNLを満喫するもよし、女主×女パートナーで女子の友情を観察するもよしです。
好きなキャラを育てられる
FEには、どんなに好きなキャラがいても成長率が悪いと、能力が攻略に追い付かないため低難易度でしか起用できないというどうしようもない現実が待ち構えています。しかし、サモンナイトは戦闘に連れて行くだけでクリア後には経験値がもらえて、しかも固定成長なのでどのキャラも強くなってくれます。役職ごとに強弱はついてしまいますが、経験値の割り振りが自由なので特定のキャラに愛情を注ぐ貢ぎプレイでカバーするのも一興。
ガタガタな戦闘難易度
このゲーム、序盤はそれなりに難しいのに終盤はヌルゲーもいいとこでした。理由としては「途中加入してくる味方が強すぎる」「召喚術が強力すぎる」の二つが挙げられます。
まず前者。ラムダとギブソンとミモザの三人が戦闘難易度を著しく低下させた要因。ラムダは高火力に高防御、基本反撃されない横斬りの使い手という、初期メンツであるレイドとエドスに横斬りを足したような性能。後述する召喚術ゲーでもこいつだけは物理ユニットとして大暴れしてくれました。
このゲームの敵キャラって大体魔法防御が低いため、高火力を出せ反撃もされない召喚術がとにかく強い。中盤までは主な魔法ユニットは主人公とパートナーのみなので、召喚術だけではどうにもなりません。しかし、途中参戦するギブソンとミモザはバリバリの魔法ユニットのため、ここからもう召喚術8割物理2割くらいでゴリ押せてしまう。作業感すら漂います。黒幕のひげおやじを召喚術3発で倒せたときは思わず苦笑い。
失速していくシナリオ
端的に言うと、序盤のストーリーは面白いけど後半はつまんないです。理由として考えられるのは、後半はキャラが多すぎることでしょうか。
序盤、フラットのアジト初期メンツが織りなす物語は胸アツの連パツで良き良きでした。最初は冷淡だったガゼルが主人公に心を開いていくところや、騎士道のために一人で悩み続けるレイドとアキュートのリーダーであるラムダの関係など見ごたえ抜群です。
終盤になるにつれて仲間は当然増えていきますが、問題なのは全キャラ無理やり喋らせようとしている点に尽きます。30人以上の登場人物でそれをやるとなると…
A「寒いな…」
B「ここはなんなんだ?」
C「ここは魔界です」
D「なんだって?!」
みたいに、一つのセリフごとにキャラが目まぐるしく変化していって、なんか笑えてしまうんですよね。しかもキャラが多いから、特定の関係にクローズアップするようなこともなく味気ない印象がありました。終盤はバノッサがメインと考えればまだ納得できますが…。
特に非戦闘員である子ども3人衆とリプレは完全に蚊帳の外。18章、終章でただの一度も出番がないままエンディングを迎えるのはあまりにも寂しい。
というか、ラスボス倒したあと主人公以外のキャラが誰も登場しないでエンドロールに向かうとかありえないでしょ!?もうちょっと仲間と余韻に浸るとかないわけ!?あと主人公は結局元の世界に帰らないのか!?元々本気で帰りたそうにはしてなかったけど、それでもここまで全く触れないまま終わらせて良いの…?
などなど、やたら駆け足気味だった終盤の展開には唖然としました。このゲームで一番期待していた部分はシナリオなので、これにはガッカリ。
まとめ
改めてFEのずば抜けた完成度に気づかされるようなゲームでした。とはいえサモンナイトシリーズには大いに興味を抱いたので、時間が生まれ次第2以降もプレイしていこうと思います。実は恋愛要素がもっと欲しかったんですが、どうやら2以降は増えているらしいので期待期待。