見出し画像

グラノーラって、お好み焼きに似ている。

初めてグラノーラを作って以来、その手軽さとアレンジのしやすさに、すっかり虜になってしまった。

これまでに何度も材料や味付けを変えて作ってきたけど、先日お好み焼き屋へ行った折に、「わたしのグラノーラの作り方って、お好み焼きの作り方に似ているのかもしれない」ということに気がついた。

ボウルにすべての材料を入れて混ぜ合わせ、鉄板の上に広げてから焼く。グラノーラの場合は、焼いている間に何度か鉄板の上でかき混ぜる工程があるけど、それ以外の手順はほぼ同じ。

わたしは根が大雑把なので、材料の分量の調整を、自分の感覚に頼りがち。そんな目分量での調整なので、食感がやわらかかったり固かったり、味が甘めになったり苦めになったりと、毎度仕上がりにムラがある。しかし、それでもなぜか美味しく食べられてしまうのが、グラノーラという食べ物のよいところ。

グラノーラもお好み焼きも、そういう作り手のズボラさを受け止めてくれる懐深いところがあると思っている。

そんなわたし一押しのグラノーラなのに、わたしの住む県ではいまいち市民権を得られていない気がする。
もちろんスーパーに市販のものは売っている。でも私が食べたいのはそういうのじゃなくて、人の手で作られたタイプのもの。パフとか入ってなくていいし、甘過ぎるのも好きじゃない。

陸の孤島と言われるほど都会から隔たれているためか、東京には専門店まであるというのに、我が県で自家製グラノーラをレギュラー商品として販売しているお店は数えるほどしか存在しない。
おそらく五本の指に余裕で収まってしまうだろう。しかもそのいずれもグラノーラ専門店というわけでもない。

そして個人的にグラノーラを作っているという話も身の回りでほとんど聞いたことがない。ケーキやクッキーほど身近ではないのだろう。
もし作っている人がいるとしたら、その人たちはどこに隠れているのか。他の人が作ったグラノーラ、めちゃめちゃ食べてみたいのに。わたしはここですよ。求む、グラノーラ作り仲間。

そんなわけで、わたしのノートを読んだことをきっかけに、グラノーラを食べてみようかなとか、作ってみたいなとか思ってもらえたら、こんなにうれしいことはないということで、いくつか手作りグラノーラを推す理由を以下に書いていく。

食事としての汎用性の高さ

忙しくて朝ごはんをゆっくり食べる時間のないときには、手早く食べられる朝食として。小腹が空いたときには、罪悪感のないおやつとして。日中に食べすぎてしまったというときには、軽めの晩ごはんとして。

さまざまなシーンでわたしの日々を彩ってくれる汎用性の高さも、グラノーラの魅力のひとつ。

わたしはお皿にザラザラッと出して、スプーンでそのままモグモグ食べる食べ方が好きだけど、牛乳に入れてもいいし(チョコやコーヒーなどの味付きのグラノーラでこれをすると、牛乳に味が移るので、それを最後に飲み干すと最高)、ヨーグルトやアイスクリームにかけてもいい。

シンプルな味付けのものなら、サラダなんかにパラっとかけてもアクセントになっておいしい。

わたしは本当に時間がないと、三食とも主食がグラノーラになることもある。

なにより栄養価が高い

材料の大部分を閉めるオートミールは食物繊維や鉄分・カルシウムなどのミネラルも豊富。加えてGI値も高く、糖質が穏やかに吸収されるため腹持ちがよく、ダイエットにも効果的。

ドライフルーツからも食物繊維やミネラルが摂れるし、ナッツは入れる種類によって、動脈硬化予防やアンチエイジングなど、さまざまな効果が期待できる。

また、市販のグラノーラと違って自分で作るグラノーラは甘さを調節できるし、甘味をつける際にもメープルシロップや蜂蜜を使うため、砂糖を使ったものより体に優しい。

たまにオートミールやドライフルーツはそもそも糖質多いから食べすぎたらあまり体によくないという話も聞くけれど、グラノーラ食べる代わりに甘いものとかスナック菓子とか、そういった類のものを食べていたらもっと体によくないし、たくさん食べすぎたら太るのは白米やパンでも同じだし。

作るのが本当に簡単

最近はスーパーでバターや生クリームやベーキングパウダーなど、お菓子作りに使う材料が軒並み売り切れているけれど、グラノーラなら、それら全てが必要ない。基本の材料は、オートミール・小麦粉(使わない人もいる)・塩・油・甘味料(メープルシロップや蜂蜜)のみ。これにナッツやドライフルーツがあれば尚リッチな味わいになる。

そもそもバターを使ったお菓子って、食べるとおいしいけれど、自分で作るとなると作ったあとの片付けとかめちゃめちゃ面倒くさくないですか。ボウルも泡立て器もゴムベラもべたべたで、洗おうと目の前にすると憂鬱になりませんか。わたしはなる。

その点グラノーラなら、洗い物はボウルと混ぜる用のスプーンひとつ。しかも油も植物性だから、バターほどべたべたしていない。

ちなみにわたしのグラノーラの作り方を言葉で説明すると、

①オートミール・粗めに砕いたナッツ・小麦粉・塩をボウル入れて混ぜ合わせる。

②全体がムラなく混ざったら、菜種油を加えて混ぜ合わせる。
③全体がムラなく混ざったら、メープルシロップを加えて混ぜ合わせる。

④全体がムラなく混ざったら、オーブンシートをしいた天板の上に広げて、170度に余熱したオーブンで15分焼く。

⑤一度オーブンから取り出して、天板の上で全体をかき混ぜる。

⑥もう一度広げ直して170度のオーブンで15分焼く。

⑦もう一度全体をかき混ぜて広げ、170度のオーブンで10分焼く。

⑧オーブンから取り出して、天板の上で冷ましてできあがり。

という流れになる。手順が多く見えるかもしれないけどひとつひとつは本当に簡単。要は、材料を計量したあとは混ぜて焼くだけ。

あとケーキなんかは、メレンゲの泡をつぶさないようにしなくちゃいけないとか、硬くならないように混ぜすぎない、とかそういうコツが必要になることありますよね。

クッキーなら、型抜きがうまくできなかったり、焼く時はくっつかないように生地どうしの間を開けなくちゃいけないからたくさん作るときは何度も焼いて時間がかかることありますよね。

でも、グラノーラなら大丈夫。天板があれば、ある程度の量をいっぺんに焼けるし、そもそも混ぜすぎるという概念がない(どれだけ混ぜても味わいにさほど変化がない)から失敗もない。


以上、ぜんぶで4点、手作りグラノーラのよいところ。ご清聴ありがとうございました。どうですか。グラノーラ、作りたくなってきませんか。

最初から作るのはハードルが高いなって方は、まずはお店で売っているやつを買ってみると良いと思います。このとき買うなら、スーパーではなく、個人で経営している焼き菓子店などが販売しているものがベター。専門店があるなら、そちらで買うのが尚いいでしょう。

そして、それを食べたときに、もう少しフルーツが多い方がいいとか、甘味をもう少し抑えたいとか、そういう気持ちが芽生えたら、しめたもの。手作りならそれができるんですよ、奥さん旦那さんお兄さんお姉さん。

自分でつくったら、今度は他の人のグラノーラも食べてみたくなると思うはず(ソースはわたし)なので、そのときは、わたしと手作りグラノーラと交換しましょう。

そうして、徐々にわたしの済む地域にもグラノーラの輪が広がって、グラノーラ人口が増えたらいいなと思います。




いいなと思ったら応援しよう!