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心理カウンセラーをはしごする人

カウンセリングという言葉がさまざまなところで使われていますね。
エステや美容室でもカウンセリングといいますし、ドラッグストアに行くとカウンセリング化粧品というコーナーがあります。
婚活カウンセラー、就職カウンセリングという言葉もあります。
おそらく、依頼する人の悩みや問題を専門的な技術や知識を使って解消もしくは軽減するという意味で使われているのでしょう。

一方、心理カウンセリングは相談する人に明確な解決策をすぐに提示することはほとんどありません。
それは、カウンセリングを通じて相談する人自らが自分自身に向き合い、その作業を通じて新しい理解に自発的にたどり着き、問題や悩みを主体的に解決できる援助を行うのが心理カウンセラーの役割だからです。
この点は、エステや美容室、婚活や就職におけるカウンセラーの役割と大きく違う点です。

心理カウンセリングでは特にインテークと呼ばれる1回目のカウンセリングで、相談する人の感情や周囲の状況を聴くことにかなりの時間を割き、どのような価値観を持っている方なのか理解しようとします。

しかしながら、心理カウンセラーをはしごする人の中には、1回目のカウンセリングで、すぐに答えがほしいと要望される方がいらっしゃいます。
他にも相談に行ったけど、そのとき提示してもらった解決策以外にもっとよい方法がないか教えてもらいたい、アドバイスがほしいということです。

できるならその要望に応えたいのですが、極めて一般論をお伝えすることしかできないケースがほとんどです。
その一般論はGoogleで検索すれば、すぐに出てくるようなものです。
例えば、夫婦で意見が合わず感情的になったら、少しクールダウンするために一人になる時間を持ってくださいというようなことです。
このアドバイスは、一見有効なように見えますし、満足する相談者がいらっしゃるかもしれません。

ただ、本当の問題の解決、軽減にはなっていません。
問題の解決、軽減には、意見が合わないとき、感情的にならず話し合えるようになることが必要だからです。
そうなるには、時間がかかります。
乗れない自転車に乗れるようになるのと同じです。
そして、自転車に乗れるようになるまで、人によって必要な時間が違います。
そして、一度自転車に乗れるようになると乗り方を忘れることはありません。

自転車にのれるようになるお手伝いをしたいと、インテークのとき、相談に来られた方に向き合っています。

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