学校と家庭の連携で-伍

第2段階の学校による伊之子へのフォローが開始されてからは、通学方法が変わった。
待機すらできずパニックになるため、スクタクの利用を当分の間は休止し、自家用車での通学に切り替えた。
1分で経たない間に起きる尿意の恐怖は、すぐに治まる事が無かった。
授業中の🚻回数も減る事はなく、
大好きなスキー授業が始まっても、頻尿の恐怖によるトラウマの方が強くて参加すら出来なかった。
尿とりパットを中に重ねたオムツを履かせていても、伊之子の不安が全く無くならない。
安心させるために1度はオムツにオシッコを体験させていても、慣れる訳をがない。

スキーに行く日は、
自宅を出る前に1回🚻、
車に乗る前に1回🚻、
スキー場に着いてトイレ🚻、
スキーセットを運び配置した後に🚻、
その後は、
リフト乗る前🚻と滑り降りたら必ずトイレ🚻へ行く。
時間がきたら、
帰る準備の前にトイレ🚻、
準備をし終わって🚻、
車に乗る前にトイレ🚻、
車を降りて🚻、
自宅に入ってすぐトイレ🚻。

こんな状態では、学校のスキー授業に参加できる訳がない。先生と他の生徒へ迷惑をかけるだけだ。

頻尿からくる恐怖で、移動時間5分程の長いリフトに乗れなくなり、GALAのゴンドラにも乗れなくなってしまった。
その頃、ゴンドラや長いリフトがない他のスキー場もオープンし、しばらくはGALAに行かず、中里スキー場とパークスキー場を利用した。
それから暫くは、オムツに尿とりパットを“御守り”だと暗示をかけ、漢方薬を飲ませ、
スキー場へ訓練をリハビリをしに行く。
という繰り返しの日々を送っていると、

コロナウィルスが日本でも拡がってきた。

3月になり、3月2日から日本全国の小中学校と高等学校の臨時休業が実施され、湯沢町は3月4日から新学期まで学校が休校になった。

臨時休校と春休みの分の宿題を持ち帰り、
コロナウィルスによる臨時休校のお知らせが書かれたプリントを渡された。

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