最近の記事

【電験解説】第一種  平成22年度 二次試験電力・管理  問6

問題文図1の電力系統において,系統の末端電圧 Vr は,負荷の遅れ無効電力 Q に対して①式の直線特性で降下するものと仮定する。この系統の末端に接続される負荷の遅れ無効電力が,端子電圧に対して図2のような直線特性があるとすれば,系統の末端における電圧と無効電力は,ある値で安定状態となる。 系統のリアクタンス X は, 5.0 [%] ( 100 [MV⋅A] 基準%)で一定であり,定格電圧時の負荷の遅れ無効電力が 50 [MV⋅A] であるとき,安定状態における系統の末端電

    • 【電験解説】第一種  平成22年度 二次試験電力・管理  問2

      問題 代表的な調相設備のうち電力用コンデンサ,同期調相機及び静止形無効電力補償装置(他励式 SVC SVC )について,各装置の仕組み,調整方法,電圧調整や安定度への効果,電力損失及び保守性の観点から特色をそれぞれ述べよ。 表にまとめると以下のとおりです。 ポイント ・電力用コンデンサが進み無効電力を吸収(=遅れ無効電力を供給)することと、構造が以下の順で複雑になることを押さえて記述すれば6割程度は得点できると思われます。 -電力用コンデンサ(コンデンサのみで成立するた

      • 【電験解説】第一種  平成22年度 二次試験電力・管理  問1

        公式の模範解答を丸暗記できればそれが良いかと思いますが、わからない部分があると覚えることが難しいと思います。そこでできる範囲で補足しています。 同期発電機の自己励磁現象について,次の問に答えよ。 (1) 自己励磁現象はどのような場合に発生する現象か,説明せよ。 発電機 無励磁の磁極に残留磁束が残っている状態で、容量性の負荷が接続されているときに、回転子を回転させると発生する現象。 (2) 自己励磁現象によって発生する発電機端子電圧について,発電機の無負荷飽和曲線を用いて説

        • 【電験解説】第一種  平成22年度 二次試験電力・管理  問3 

          問題文地絡方向リレーを設置した図のような送電系統を考える。送電線一回線に一線地絡事故が発生した場合のリレーの動作について,次の問に答えよ。 ただし,計算諸元は次のとおりとする。また,変圧器に接続されている中性点の接地抵抗は,送電線や変圧器のインピーダンスよりも非常に大きいものとし,送電線の静電容量は無視する。さらに, B 端は無負荷,無電源とする。 *事故点抵抗は純抵抗成分であるとする。 解説(1)  X=60.0 [%] , R2=0 [Ω] であるとき,事故点 F