立ち止まる。冷静になる。
自分の中で何を思おうと、その人の自由だ。
心の中でどんなに悪い事を考えたって、行動しなければ犯罪にはならない。
心の中でどんな良い事を思っても、行動しなければ意味がない。
人間は心で感じて、頭で考えた事を行動に起こそうとする。
だからより良い人間になるために、なるべく良い事を考えて、良い行動をしたいと思っている。
少なくとも私はそうだ。
生きていれば嫌な事ばかり起こる。
むしろ嫌な事しか起こらないと錯覚する時がある。
人を大嫌いになる事もあるし、あまりにも理不尽な扱いを受けて心が疲弊し、心の中で悪態しか出てこない時がある。
そんなときは言動も行動も荒くなる。
私、怒ってますよ、イライラしてますよ、という態度が見えてしまう。
時にはケンカになったりもするだろう。
けれども荒くなった心のままの言動や行動は、その後振り返った時に自分で恥ずかしくなったり、情けなくなったりする。
そして自分が嫌いになる。
自分は何も悪くないのに、嫌な事をされたから、嫌な事を見たり聞いたりしたから、気持ちが荒んで、心がトゲトゲになっていただけなのに。
不毛な悪循環。
あんな事言わなければ良かった、あんなに感じの悪い態度取らなければ良かった。どんなに反省しても、自分から発したものが人に受け取られてしまったらおしまいだ。受け取った人が感じた事が真実になる。
そこで自制心が大事になるのだ。
心で思う罵詈雑言を吐き出す自分を想像して、客観的に見ることが出来るようになると、少し冷静になる。
こんな事言ったらカッコ悪いよね、嫌な態度を取ってるときの顔は怖いよね、と鏡に映る自分を想像する。
自制心を失ってはダメだ。
自分で自分を戒めて、負の感情に流されないようにしたい。
嫌な事はどうしたって起こるから。
自分が良くない状態のときにどう行動するか。
そこに本当のその人の良さ、人柄が出るのだと思う。