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最古の成人向けBLゲームと最新のゲームをやった

※18歳未満禁止ゲームに関する話題がございます。ご注意ください。

【最古】好きなものは好きだからしょうがない!

好きしょ!をプレイしました。
BL好きオタクをある程度の期間やっていれば(≒中年)かなりの人が、タイトルだけは何故か知ってる…という事になっていると考察しますが、
しかしこれがボブゲ史上最古のアダルトBLゲームであることは、知らない人も多いのではないかと…
私はそうでした。というかDL版を購入してまる2年以上は積んでいたのだけれど最近までそれを知ることなく過ごしており、お恥ずかしい限り。

この作品、4部作になっており、2000年8月から2003年7月にかけて発売されたということです。ということは来年には25周年なんですね。
いやしかし、史上初の試みで、4作出そうって普通は思わなくない??だって1作目売れなかったらそこでもう企画がストップで未完になってしまうじゃんねぇ。恐ろしい話だよ
それを敢行したというのは、よっぽどスタッフに熱意と野心があったんだろうな。また無事完結しているどころか、地上波アニメ化(これもBLとしては初?)やPS2版、小説にCD等々が出ているという事実が、当時のファンにどれだけ温かく支持されたかを雄弁に物語っており胸が熱いです。
そういった観点でみると、この何でこのタイトルにしたんや!?と思うほどインパクト抜群のタイトルも、ひょっとしてクリエイター・ファン双方のBLというジャンルに対する想いが込められてたりもすんのかな…となり、勝手にじーんとしてしまいますね!

私がプレイしたのはDL版ですが、現行OS(Win11)でも問題なく遊べました。2000年ってPS2が出た年ですからね、初代PSもニンテンドー64も現役の時代ですからね。(あと考えたくはないけど現在の成人済BLファンの中にもこの時生まれてもいない人がいっぱいいる)やっぱWindowsって最強のゲームハードだなぁと思いました。これからもよろしくお願いしたいです。そういえば、DL版の対応OSはWinのみですが、発売当時のゲームディスクはWin/Mac両方でプレイできたらしく、これも今では中々考えられない。
頻繁にセールをしており、セール時には4本買っても2000円とかになりますので、気になる人はチェックしてね。おすすめです。いやどうだろう?誰にでもおすすめできるというわけではないかも。以下のような狂シナリオを好む層には、おすすめです。

ゲーム内容

女性向けボーイズラブゲームの先駆け、「好きしょ!」第1弾!



ある日、不注意で学校の校舎から転落した主人公「空」。

退院して学園寮に戻ってみると、幼馴染みの少年を名乗る「直」がルームメイトになっていた。

親しげに微笑んでくる直に空は戸惑いを隠せない。

なぜなら、空には直の記憶がないからで…当然、2人は最悪の状態に。

直との微妙な関係に頭を悩ませながらも転落事件の謎を解き明かす為、日々奔走する空。

けれどもその行く手には、可愛いユーレイのエッチなお願いや変態教師の魔手が待ち受けていて、なかなか道は険しい?!

やっとのコトで突き止めた真実の先には、直と空の過去に関わる謎の組織の存在が浮かび上がった―。

第1作-First Limit-商品説明より

割と普通の学園もののあらすじに見えます…かね?謎の組織とかちょいちょい怪しい語彙出てきてますけど…。現代日本の学園が舞台(主人公の年齢が1~3で高校生、4で大学生)ではあるものの、後半になるととんでもなくぶっ飛んだ世界観でした。後述します。
キャラクター紹介はPS2版の好きしょHPがほぼ無傷で残っていた(嬉しい)ので見てほしい そして声優の凄ヤバさに慄いてほしい(ニコっ
PC版にはボイスは無いんですけどね。学園ヘヴンなどと同じ方式だ。ちなみに上記で4部作きちんと完結したの凄いと言いましたがPS2は3までが出て4は無かったとのこと。これは当時ファンは無念だったろうな……

ゲームの形式としては、現状ボブゲの主流である総攻めor総受け主人公型ではなく、主人公には確固たるお相手のメインヒロインが定められていて、トゥルーエンド以外のBADやサブシナリオエンドなどで他のキャラと致す(この時主人公は攻めも受けもある)、その他サブカップルが2組ほどご用意されており、かなり登場人物は多い方だと思われます。しかもシリーズ重なるごとにドンドン増える。作ってる側も大変だったろうな…と思ってしまいました。

感想です(ネタバレ)

面白かったんですよ。凄くね。正直な事をいうとあまり期待していませんでした。エロゲー批評空間のレビューがあんまりな感じだったことを始めとして、おすすめのレビューというものがあまり見つからなかったのですよね。ですので、興味はあるけどどちらかというとボブゲの古典を教養として知っておきたいなという動機だったのですが、普通に物語としてはちゃめちゃ面白かったです。4作全部買った状態で積んでいたので、とりあえず1だけでも消化しておくか、くらいの積極性の無さだったのに、始めたら1ヶ月で全部やってしまった。ついていけないギリギリのところを作者のパッションでぶっ飛ばしていく狂シナリオ大好き。
反面、BLとしてのカップリングには殆ど萌えなかったです。これは私の好みの問題なので、現代的な流行とはかけ離れているものの、今やっても刺さる人もいるのではないかと思います。よく文体が(泣)とか顔文字とか当時のオタク的口語調で痛すぎると揶揄されていますが、エロシーンの文体とかは思ってたよりちゃんとしてた印象。

好きしょのシナリオの凄さとして、まず挙げられるキーワードは二重人格。主人公とヒロインはそれぞれに別人格を有しており、その別人格同士が恋仲であり、肉体関係がある、というのが初期状態。なんじゃそりゃ、という感じですが、同じ顔のカップリングでも別の関係性を描くことができるという点で発明だったんじゃないかと思います。また、主人公カプに並ぶもう一つのメインといって差し支えない準主役カップリングも片方は二重人格。しかもその落差が凄まじく表のときは主人公が憧れて慕う陽キャの兄貴分で、裏のときは主人公を襲う悪役、鬼畜、犯罪者です。裏のときの外見的特徴がスーツに眼鏡なんですが、あーーー鬼畜眼鏡の原型ってここだったのかぁ!!という発見がありました。(キチメガと違い、眼鏡の着脱が人格変化のトリガーという訳ではない)ですが私はそもそもBLにおける鬼畜という要素がそこまで好きじゃないのでこいつのことは野放しにしてないで早く何とかしろ…と思っていましたが、それにしても好きしょ4でのホラー展開には笑いました そしてその後何事もなかったように兄貴風を吹かせるんじゃないよw

唐突にゾンビパニックホラーになるな

あと、2以降特に顕著で特徴的な要素としてクローン人間&便利で違法な薬物。これもただの学園ものじゃないぞ!という世界観ブッ飛びぷりが心地よかったですね。ちなみにクローンとか兄弟とか子供とかうじゃうじゃ出てくるけどネームド女性キャラは一人も登場しませんでした。子宮はどこへ消えた…みんな試験管から発生してるのかな、発生してそうだな…

4部作なだけあって、きちんと起承転結の王道に則って構成されており、毎度きっちり続編をやらせようというモチベを高めてくれるのは素直にうまいなと思いました。特に3部怒涛の展開とラストの引きは凄い。それぞれの章での新キャラも積み重なると最終的には凄い人数になっており、シナリオに上手く絡めるのも大変そうでした。だもんで、ちょっと消化不良の部分もありそうでしたが、それくらいの方が他メディアミックスでカバーしたりと商売の幅的には広がるのかもしれません。

その他面白かったこととしては、エロ絵スチルの出てくるタイミングが本当にいきなりなのでギョッとすることとか。他でやっているボブゲはエロ始まっても始めは普通の立ち絵、最高潮の手前のタイミングくらいで渾身のエロスチルに切り替わるけど、好きしょは学校の廊下歩いていたと思ったら次のクリックでいきなり局部モザイク絵になったりするから本当に油断がならなかったです。

好きキャラと好き要素と

祭ちゃん
このBL時空の中で最初から最後まで主人公の親友という立ち位置を貫いた攻略できないキャラ!でも2023年でも作者に色紙絵をメインでかいてもらってたりしたのでお気に入りキャラではあったんですかね?BADエンドで毎回よしよししてくれる聖母だったのですが、若干裏切られたらどうしようとは最後まで思っていた。何事もなくよかった。でもBADでいいので攻略はしたかった。ラストで奏司さんとフラグ経ってたような気がします!どうなんですか?

相沢くん
おもしれーラスボス。何やってんすか、いい年して。この人の内面考察してるときにタイトル回収されるの面白かった。そうか、しょうがないのか…。相沢×水都の鬼畜眼鏡同士のカップリングをもっと描写して欲しかったかな。まあ作者の好みがおそらくショタなのでここにエネルギーは注がれなかったんだなという気もする

このときはしてないけど結構ずっと自分の名前札を白衣に刺しているのが可愛かった

クリスのテーマ曲→なんだか異様にあってるんだかあってないんだかのほのぼの脱力曲で好き
広夢の足音SE→問答無用で好き
この背景絵→全ボブゲの中でも1、2を争うくらい好き(※特に本編で重要なシーンではない)

「……んだコレぇ?!」はこっちの台詞です

【最新】大穢

2024年10月25日発売、みんなが待ってたADELTAの新作。1人目までプレイ済。販路は同人ですが、現代において商業と同等かそれ以上の人気、知名度なので好きしょと同列に扱います。発売日にゲーム買うなんて経験も相当久しぶりだし、ましてやそれがボブゲとなると初めてですし、今後一生ないかもしれない。と思って狙っており、人生においてボブゲを発売日に買ってプレイする。という実績を無事解除いたしました。
ちなみに今販売されているパッケージは「前編」であり、今冬に「後編データを無料配信」という形を取るそうです(買うまで知らなかった)。いや無料にせんでも良くないか?と思ったけどまあありがたく受け取っておくか…???公式情報として攻略対象9人+αとあり、前編でできるのが3人だそうなので、四則演算に則ればですが後編で6人+αもあるってことなん???これこそがミステリー。どういうトリックですか。後編1 後編2 後編3でもあるのだろうか?

1人目までやった感想(ネタバレなし)

意図的にあまり事前情報をいれず、体験版もスルーしましたが、古典クローズド・サークルを日本色にアレンジした昭和ホラーミステリーなので、「そして誰もいなくなった」の復習だけはしておいたし、しておいて良かったと思いました。原作全部再読まではしなかったけど。記憶の中にうっすらあった犯人が一致しててよかったです…
とはいえ、もちろんそし誰を知っていたからといって陳腐化するようなやわなミステリーではなかったです。全体の分量からするとBL部分は相当に少なく(とはいえきちんと満足感はある)プレイ中活性化する脳細胞の部分はうみねこのなく頃にとかと同じでしたね…はーーー楽し
全編を通してやったあとどう思うかはまだわかりませんが、少なくとも1人目、BLとして手放しで祝福できるようなカップリングでもなく後味悪ーーい感じだったので、この調子で全員と??となっています。悪趣味ーー

原作者さえOK出せば、コンシューマー移植もできそうな感じだと思うんですがどうなんでしょうね?そし誰の翻案もの、離島ミステリとしての出来がよいので、ボブゲーマーという狭い層以外にも幅広くプレイされ評価されると良いかなと思いました。大丈夫、この作者BL部分はかなり上品だし怖くないよ。多分。

演出が、特にボイスオーバーの演出が滅茶苦茶よい部分がありましたね。プレイ済の方なら心あたりあるのでは!?鳥肌が立ちました。ボイスは皆良かったですが特に主人公、めちゃめちゃ声がよかった。序盤の演技と終盤の演技の変わりようも上手かったし大好きです。個人的に攻略対象としてこの人がいいな!と思った人は一番最初に死にました。えーん。いずれ攻略できる未来を楽しみにしています。本当に攻略できる???とりあえず10月中には1ルートはやっておきたいという目標は達成したので、後は他の積みゲーとも並走しつつのんびりやっていきたいと思います。

その他10月やったゲーム記録はこちら


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