K

高校英語教員です。7年目。英文法と英語教育のどちらにも関心があります。

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高校英語教員です。7年目。英文法と英語教育のどちらにも関心があります。

最近の記事

複数パラグラフの指導と翻訳アプリの役割

 英語表現Ⅱでは、複数段落のまとまりのある英文を書けるようにする学習指導要領に記載されている。今年度の授業では、 “ Half graduation essay” ということで高校生活の折り返しを迎えた高校2年生にこれまでの振り返りと展望を主題として複数段落で書くという課題に取り組んだ。全10時間ほどの時間配分で、最初の3時間で構想を作り、英文にするので3時間、添削をはさみ、修正後、最終チェックで4時間程度である。語数の目安としては200―300 words の制限を設けた。

    • リスニング指導での倍速変更アプリについて

       リスニングのディクテーションでは、「NHK語学プレーヤー」を活用して授業を行なっている。このアプリには音声速度を変更でき、0.5倍速から3倍速までの調整ができる。最初は通常の速度である1倍速で音声を流すが、ディクテーションの後半では0.5倍速まで落として授業をすることが多い。  教育的な効果としては、2つある。1つは聞き取れない理由を生徒が把握しやすく、今後の学習の指針を立てやすくなるということが挙げられる。速い音では聞き取れなかった音が遅い音で書き取ることができれば、その

      • 学び続けるためのエンジンづくり

        家庭学習の指導をこれまで体系的にしてこなかったことを後悔している。「英語の勉強方法がわからない」という生徒を減らしたい。授業でできることは非常に限られている。放課後にいかに自分で学習できるかが重要だ。 以前所属していた学校では学習は塾・予備校に通っている生徒も多くこの点ではあまり深くは悩まなかった。「勉強しなさい!!」といっても通ることが多かった。 しかし、ここは塾・予備校のない地域。 いかに学校がその面倒を見れるかどうかが大切だ。 来年度は「自律的な学習者」の支援を

        • 副詞節中のwill

          某教科書を使っていて思うこと。  副詞節中のwillを教えるタイミングである。英語表現Ⅰで最も採択されている (といわれる) 某教科書ではこの項目はLesson 3で取り上げられる。進学校であれば、中学校を卒業して学校が始まり2ヵ月もすれば指導される内容である。 痛感するのはその項目をこのタイミングで教える難しさである。まず学習者は多くの場合、 1. 節の概念がわかっていない。 2. 名詞・副詞がわかっていない。 3. 名詞節・副詞節がわかっていない。 4. 目的

        • 複数パラグラフの指導と翻訳アプリの役割

        • リスニング指導での倍速変更アプリについて

        • 学び続けるためのエンジンづくり

        • 副詞節中のwill

          英語民間外部試験の勉強モチベーション低下

           英語学習のモチベーションの一つは英検やTOEICによるものが多かった。頑張った分だけ報われる。コツコツ学習すれば報われる。スコアを取れば、採用試験で優遇される。私は英語民間学部試験にはそれなりの意義があると思うし、これからもあってほしいと思う。  英検1級を取得して3年ほど経つが、それ以来英語民間外部試験のモチベーションが極端に低い。通訳案内士など依然未経験の外部試験はあるがそれに向けて勉強ができるかどうかと言われるとおそらくできない。なぜか。  評価されるものが、仕事

          英語民間外部試験の勉強モチベーション低下

          僻地生活から4ヵ月

          こちらに赴任して4ヵ月が経とうとしている。ここにきて感じるのは孤独との戦いである。ここまで街から遠いと私の気力が落ちるのかと感じる。仕事をしているときはそのような感情は感じないが、忙しさが過ぎれば途端に襲われる。 そこでメンタルを保つ方法として、今の気持ちを書いてみることにした。思ったことを徒然と書く。書くことで気持ちが明確になり、心に整理ができるようになるであろうから。大学生のときもメンタルが落ち込んだときにはブログを書いていたので、その効果は幾分あると考える。 一つは

          僻地生活から4ヵ月